ウクライナ出身の女子テニス選手、英国メディアのインタビューを通じてプーチン大統領を厳しく非難
イギリスの『インディペンデント』紙に対し、ウクライナ出身で世界ランキング27位のテニス選手エリーナ・スビトリーナは、ロシアが今も続けているウクライナ侵攻はジェノサイド、つまり大量虐殺に等しいとして同国に非難の声を挙げた。
米イェール大学の調査によれば、数千人ものウクライナ人の子供たちがロシアによる「再教育」のために収容所に入れられていると見られている。スビトリーナは「ロシア政府は、ウクライナを世界地図から消し去ろうとしているように思えます」と語った。
2023年にはウィンブルドンで準決勝に進出した実績をもつスビトリーナは、同紙に次のように語った。「ウクライナの領土を奪い、子供を誘拐し、ミサイルを撃ち込む。これらは間違いなくジェノサイドであり、ロシアはさまざまな方法でそれを実行しようとしています」
スビトリーナは、ウクライナから強制的に連行された子供たちを連れ戻すために設立された慈善団体「ブリング・バック・キッズUA」の活動にも参加しているという。
同紙は、2022年のウクライナ侵攻以来、2万人以上の子供たちが収容所に連行されたと報じている。
欧州安全保障協力機構は、ロシアが子どもたちを連行したのち、送還する努力を一切行っていないと主張。これは紛争にかかわる国際人道法のジュネーブ条約違反である。
スビトリーナは同紙に「ウクライナでは深刻な問題が起きており、何か対策を講じなくてはなりません。今の状況は到底受け入れられません」と語った。
2023年、スビトリーナはウィンブルドン準々決勝で見事世界ランキング1位のイガ・シフィオンテクを破った。娘を出産してからわずか8か月後の大金星だった。
準々決勝で勝利をあげた後、スビトリーナは記者団に次のように語った。「母国が侵攻され、さまざまな面でタフにならざるを得ませんでした。子どもが生まれ、戦禍を経験したことで、自分が別人になったように感じています。物事に対する見方も少し変わりました」
専門メディア「セーブ・ウクライナ」によれば、373人の子供たちが収容所から帰還したが、その多くはトラウマ症状に苦しんでいるという。『インディペンデント』紙によると、最近ではカタールの仲介でウクライナとロシアが協定を結び、9人の子供たちが帰還したようだ。
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