元NBA選手から800万ドルを騙しとった自称実業家の男に有罪判決
ダーデンは、詐欺やマネーロンダリングといった複数の罪状で有罪判決を受けた。米放送局ESPNによると、同氏は昨年この事件への関与を認めた元NBAエージェントのチャールズ・ブリスコーと共謀していたという。
米「AP通信」の報道によると、当時NBA選手だったドワイト・ハワードが、女子プロバスケットリーグのWNBAに所属するアトランタ・ドリーム買収を計画していたときに事件は起こった。ハワードは、買収を実行するため、700万ドルを今回有罪を受けたダーデンに送金したという。
同通信社によると、もう一人の被害者チャンドラー・パーソンズは、元ドラフト2位指名のジェームズ・ワイズマンの育成を名目とする架空の事業に投資させられた。ダーデンは2016年にも別の詐欺事件で有罪判決を受けており、11年から14年の懲役刑が求刑されることになるという。
2週間の裁判を通じて、ダーデンはハワードから騙しとった700万ドルのうち610万ドルを高級車やブランド品の購入に費やしていたことが明らかになった。具体的には、ランボルギーニを含む高級車2台や、高級腕時計、アトランタの豪邸などを購入していた。
米メディア「NBCロサンゼルス」の報道によれば、検察官から700万ドルの投資に対して何を受け取ったか問われたハワードは、受けとったのは「裏切り」だけだと話したという。
一方、ダーデンと共謀していた元NBAエージェントのブリスコーは昨年11月、通信詐欺罪で3か月の自宅拘禁と3年間の保護観察処分を受けた。
この事件は、NBAに関連した逮捕劇の一部でしかない。来年には、大手証券会社モルガン・スタンレーの元ファイナンシャル・アドバイザー、ダリル・コーエンが、NBAのボストン・セルティックスに所属するスター選手ドリュー・ホリデーらを詐欺にかけた事件の裁判も予定されている。
コーエンは複数の詐欺行為に関与したとされており、選手を高額な生命保険に加入させていたという。米放送局CNBCの報道によると、同氏は慈善寄付や投資のための資金を不正流用し、息子のバスケットボールリーグに資金を提供したり、自宅にジムを作ったりしていたようだ。
コーエンは、すでに有罪となっている元エージェントのブリスコーらと共謀し、その金を個人的な出費に使っていたとされている。
コーエンは総額100万ドル以上を騙しとったとして告発されているが、さらにチャンドラー・パーソンズやコートニー・リーを含む著名なNBA選手から約1300万ドルを騙しとった罪にも問われている。これらの複数の罪状のそれぞれについて、実刑判決を受ける可能性があるようだ。