クリスティアーノ・ロナウド、サウジアラビアからの破格オファーを一蹴
英紙『The Daily Mail』は、ポルトガル代表の至宝クリスティアーノ・ロナウドが、サウジアラビアのサッカークラブ『アル・ナスル』に自身が入団するという噂を否定したと報じた。
ワールドカップ直前にマンチェスター・ユナイテッドを退団したロナウドは、12月6日のスイス戦後の取材を通じてサウジアラビア行きの噂を「事実ではない」として一蹴した。
マンチェスター・ユナイテッド退団直後、ロナウドはイギリス人ジャーナリストのピアーズ・モーガン(写真)とのインタビューで、「まだチャンピオンズリーグでプレーしたい」と語ったという。
『The Daily Mail』によれば、クリスティアーノ・ロナウドはサウジアラビアのクラブから2シーズンの契約オファーを受けたという。しかしそのオファーを断ったとしている。
米メディア「CBSスポーツ」は、サウジアラビアのサッカークラブ『アル・ナスル』は"非常に気前のいい"条件を提示したと報じている。
『アル・ナスル』がクリスティアーノ・ロナウドに示した契約条件は、ベースとなる給与とスポンサー契約をあわせ年俸2億2,500万ドル(約300億円)以上。
さらに「CBSスポーツ」によれば、ロナウドの給料は7,500万ドル(100億円)程度と見積もられていた。
しかし米経済メディア『フォーブス』によれば、これはサウジアラビア側が最初に提示したオファーから下方修正をしたもののようだ。
『フォーブス』によれば、「アル・ナスル」から最初に示されたオファーは2シーズンで3億ドルだったという。その内訳は1シーズンの給料が1億2,500万ドル、マンチェスター・ユナイテッドへの移籍金が3,000万ドル、交渉や追加費として2,000万ドル。
一方、2025年夏までの2年半を対象に後から示された契約は2億2,500万ドルであり、契約が終了する頃にはクリスティアーノ・ロナウドは40歳を過ぎている計算になる。
ここ数ヶ月、『フォーブス』を始めさまざまなニュースメディアが、クリスティアーノ・ロナウドのピッチにおける衰え指摘している。
「ロナウドはもうテクニックやスピードで相手を圧倒することができない。それは自分でも承知しており、あえて試みようともしていない。昨シーズンはそのインテリジェンスやポジショニング、優れたフィニッシュで足りない部分をカバーしたが、今シーズンはそれも放棄したように見える」、とフォーブス』は指摘。
マンチェスター・ユナイテッドで精彩を欠きはじめたロナウドは、「赤い悪魔」を去ることになった。その後他の欧州クラブからオファーもあったものの、どれもポルトガル代表を満足させるものではなかったようだ。
多くのベテランサッカー選手がキャリア最後の地とした米メジャーリーグサッカー(MLS)というオプションもあったが、いずれもサウディアラビアの「アル・ナスル」の条件には及ばなかったようだ。
2020年、クリスティアーノ・ロナウドは所有する会社、投資案件、ブランド収入、そしてアスリートとしての年俸を合わせ、サッカー界初のビリオネア(資産10億ドル以上)になったと、『フォーブス』をはじめとするメディアが報じた。
それを思えば、キャリア終盤を迎えたクリスティアーノ・ロナウドが、サッカー面よりも契約条件面を優先させるとしても当然かもしれない。
レアル・マドリードやマンチェスター・ユナイテッドのファンは偉大なスーパースターの退団を嘆くかもしれないが、しかしロナウドはどのクラブに移籍しようともまちがいなく全力を尽くすことだろう。