クリスティアーノ・ロナウド、39歳でも全盛期の体型を維持!その秘密とは
史上最高のサッカー選手といえば、必ず名前が挙げられるクリスティアーノ・ロナウド。彼ほど高いプロ意識と自己管理能力で、長期にわたり目覚ましい活躍を続ける選手はそれほど多くはないだろう。
クリスティアーノ・ロナウドは1985年2月5日生まれ。プロデビューを果たすと欧州の名門クラブを渡りき、2023年からはサウジリーグのアル・ナスルFCでプレーしている。ポルトガル代表では歴代最多出場と最多得点記録を更新する活躍を見せ、サッカー界の文字通り生ける伝説となっている。そんなロナウドは今年2月に40歳を迎える。
こうしたトップレベルの活躍を続けるには、当然のことながら強靭なフィジカルが必要だ。厳しい自己管理を行うロナウドの身体はさながら精密なマシンであり、彼はその性能をいかんなく発揮すべく20年にわたり念入りなチューニングを続けている。
40歳間近でも一流選手として素晴らしいプレーを披露しているロナウド。コンディションをととのえるために自己管理はもちろん、年間100万ユーロという費用もかけているという。今回はそんな彼の体調管理に迫ってみよう。
まず食事に関しては、ロナウドは高タンパクの食材と全粒穀物、そして果物を基本としている。もちろん、健康にダメージをもたらしかねない砂糖やアルコールはいっさいとらない。
ロナウドはドキュメンタリーなどを通じ、食事は1日6度に分けて摂ることを明かしている。そのペースは基本的に3〜4時間おきで、朝はチーズやハム、ヨーグルト。昼にはサラダに卵やマグロなど。夜は肉料理を加えるが炭水化物は抜いているそう。そしてポテトチップスなどのスナック類は基本的に口にしない。
次はトレーニングをみていこう。身体能力を最大限に高めつつ選手生命を伸ばすことを目的に、4つのパートに分けたトレーニングをそれぞれ週3~4回のペースで行っているという。
そのうち2つは筋力と瞬発力を高めるためのもので、体幹を鍛えるコアトレーニング、サーキットトレーニング、高強度のウェイトトレーニングなどが含まれている。
ほかの2つは心肺機能の強化、そしてサッカーに特化したトレーニングとなっている。心肺機能についてはランニングやダッシュ、高強度インターバルトレーニング、水泳を取り入れている。サッカーに特化したトレーニングは所属チームの練習が中心だが、ロナウドは自主練も欠かさない。
ロナウドは睡眠の仕方も独特で、90分の睡眠を5回に分けてとっているという。これは睡眠の専門家ニック・リトルヘイルズが考案したメニューであり、これにより肉体の回復と身体の健康が最適化されるという。ただし、事前のメディカルチェックは欠かせない。
迅速かつ効果的な疲労回復のためにはストレッチングが大切だ。さらに、ロナウドは体を冷やしたり温めたりを繰り返す療法も取り入れており、試合が終わるたびに極低温室あるいは氷風呂とサウナとを行き来する。ここに入念なマッサージを加え、ロナウドの疲労回復メニューが完成だ。
ロナウドはマンチェスター・ユナイテッド時代の2008年、足首の負傷により長期離脱を強いられた。そのときの苦い経験から、怪我の予防についても徹底した対策をとるようになった。
自身がさまざまな会見の場で語っているように、健康のカギは日々のルーティーンにある。具体的には入念なストレッチング、疲労をとるためのケア、バランス調整、そして試合前後のコンディショニングなどだ。
ロナウドの身体はサッカーという最大目的のために完璧に調整されたマシンであり、彼にとっては取りかえの利かない資産でもある。だからこそそのメカニズムを細かく検証し、必要なものと不要なものをひとつひとつ確かめてきた。そうした積み重ねのおかげで、長年にわたり高いパフォーマンスを発揮できているのだ。
しかし2014年、ロナウドは左膝の内側側副靱帯損傷という重傷を負ってしまった。スポーツ界では一般的な怪我だが、適切に処置しなければ手が施せないほど悪化する危険性がある。しかし、ロナウドはみごとこの怪我から復帰を果たした。
この怪我をきっかけにロナウドは専門トレーナーと予防対策に取り組み、多い日は1日6時間もそれにあてたという。そして痛みを抑え、膝への負担が少なくなるようなプレースタイルへの切り替えを行ったのだ。その後の活躍を見れば、その成果は明らかだろう。
ロナウドはプロテインシェイクを愛飲するほか、マルチビタミンのサプリメントや、疲労回復を助け関節などを保護するサプリメントを服用している。さらに、自身が開発に携わった独自配合のエナジードリンク「CR7 ドライブ」もある。
メンタルの強さもつとに知られるところで、スポーツ界ではマイケル・ジョーダン、トム・ブレイディ、ラファエル・ナダルに匹敵するとされている。その強靭な意志は周囲にも影響を及ぼし、チームメイトのみならず相手チームのライバルたちも、ロナウドが絡んだときは一段と熱いプレーをすることが知られている。
ロナウドは練習の鬼でもある。彼がだれよりも早くトレーニング場に姿を現すことは、多くのチームメイトが証言している。決められた開始時刻の2〜3時間前から自主練を始めることもあり、練習場から最後に帰るのもロナウドであったという。
ロナウドの住環境は、サッカー選手として最良のパフォーマンスができるようととのえられている。あらゆる怪我を避け、ベストコンディションを維持し、リラックスもできることが大切だ。いつか引退の日が訪れたら、新たなライフスタイルに合わせた環境づくりが行われるのだろうか。
引退のタイミングについてかねて議論が絶えないロナウドだが、クラブとポルトガル代表を合わせたキャリア通算ゴール数は現在「916」となっており、「1000」の大台も現実味を帯びている。今のペースでいけばあと2、3シーズンで達成可能な数字であり、高みを目指して走り続けるロナウドからこれからも目が離せない。
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