クリスティアーノ・ロナウドが黒いペディキュアをする理由とは
最近、サッカーポルトガル代表クリスティアーノ・ロナウドが自身のSNSアカウントに投稿した写真がネット上で話題になっている。その足をみると爪が黒く塗られているのだ。フォロワーやコラムニストなどが指摘するロナウドのペディキュア、その理由を探ってみよう。
上の画像は、クリスティアーノ・ロナウドの足に黒いペディキュアが施されていることがはっきりとわかる1枚。じつは、ほかにも意外に多くのアスリートがこうしたペディキュアをしているようだ。
写真:Instagram@cristiano
こちらのショットはカメルーン出身で総合格闘技(MMA)世界王者に輝いたフランシス・ガヌーと対面したときのもの。この画像でも、クリスティアーノ・ロナウドの爪が黒く塗られていることがわかる。
写真:Instagram@francisngannou
クリスティアーノ・ロナウド本人はこれまで黒い爪についてコメントを出していないが、スポーツ界の専門家からいくつかの見解が出されている。それはいったいどんなものだろうか。
写真:インスタグラム @francisngannou
米国の月刊誌『メンズ・ヘルス』によれば、爪を黒く塗ることは総合格闘技選手を中心にしたさまざまなアスリートの間で行われているという。ただし、それはルックスのためではないようだ。
このペディキュアはファッションではなくあくまで機能的な目的のためであり、爪に黒いマニキュアを塗ると試合中に爪が折れたり割けたりすることを防ぎやすくなるというのだ。
実際、アスリートは対戦相手から蹴りやパンチを受け、足の爪に損傷を起こす可能性がある。そうしたときに、マニキュアを塗っていると少なからず爪を保護することができるようだ。
『メンズ・ヘルス』誌が引用したドイツ『ビルト』紙によれば、マニキュアを塗ることは足の爪の真菌感染予防にも役立つという。
画像:Gerd Altmann/Pixabay
汗で湿ったサッカーシューズの内部やユニフォームは真菌が増殖しやすくなっている。アスリートたちは抗真菌剤を含む黒いマニキュアを塗ることで、爪の感染症を防いでいるのだ。
スポーツ選手、とくにサッカー選手が取り入れる「外見」にまつわるセルフケアはこれだけではない。では、もうひとつの広く知られた習慣をみてみよう。
アスリートの脚をみると、きれいに剃り上げられているか脱毛処理がされている場合が多い。ここにも機能的な理由がある。
画像:Keith Johnston/Pixabay
サッカーを始め、さまざまな分野のアスリートたちが脚の毛を取り除いている。これは皮膚を滑らかにしておくことで負傷時に絆創膏や包帯を巻くといった治療が行いやすくなるほか、感染症の予防にも役立つのだ。
画像:Phillip Kofler/Pixabay
また、治療用テープを剥がすときの痛みやわずらわしさも軽減される。そのためアスリートはあらかじめ脚毛の処理をしておくのだ。
写真:Alexander Fox/PlaNet Fox da Pixabay
脚の脱毛について、イタリアの皮膚科医ドメニコ・ピッコロはオンラインメディア「bresciatoday.it」を通じ医学的見地からこう述べている:「脚の毛を剃ることはピッチ上でのパフォーマンス向上につながります。サッカーにおける脱毛の重要性はますます高まっていくでしょう」
「サッカー選手だけではなく、体にぴったりとフィットしたスーツを着用する自転車選手やテニス選手、あるいは水泳選手もかゆみや発汗への対策が必要です。とくに水泳選手は水の抵抗を可能な限り低減するため、(体毛による)摩擦を減らして『滑り』を良くする必要があるので」とピッコロ博士は続けた。
そのためサッカー選手はもちろん、さまざまな分野のアスリートの間で脱毛の習慣が定着している。一般的な方法は、長期的効果が期待できるレーザー脱毛だという。
クリスティアーノ・ロナウドもそうした細やかなセルフケアを怠らないアスリートの一人だ。5回のバロンドールに輝いたサッカー界のレジェンド、ロナウドはみごとに鍛え上げられ、そして磨き上げられた脚をピッチ内外で披露している。