クリスティアーノ・ロナウド:破格条件でサウジアラビア「アル・ナスル」へ入団
サウジアラビアのサッカークラブ、アル・ナスルがポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(37歳)を獲得したことを発表した。契約期間は2025年夏までとされる。
画像: AL NASSR FOOTBALL CLUB / 配布資料
米スポーツチャンネル「ESPN」は、クリスティアーノ・ロナウドの年俸について7,500万ドル(約100億円)と報じている。
ワールドカップ・カタール大会直前にマンチェスター・ユナイテッドを退団したロナウドは、大会期間中には、サウジアラビアのクラブとの契約に関する報道は「真実ではない」としていた。
マンチェスター・ユナイテッド退団直後、ロナウドはイギリス人ジャーナリストのピアーズ・モーガン(写真)とのインタビューで、「まだチャンピオンズリーグでプレーしたい」としていたものの、考えを変えたようだ。
当初、クリスティアーノ・ロナウドとアル・ナスルとの契約は、ベース給与とスポンサー契約をあわせ年俸2億2,000万ドルあるいは2億500万ドル(約300億円)以上となる可能性があったという。
その後、ワールドカップ開催中の「CBSスポーツ」のニュースでは、ロナウドの給料は約7,500万ドル(100億円)になると見積もられていた。
米経済メディア『フォーブス』は、約7,500万ドル(100億円)の給料はサウジアラビア側が最初に提示したオファーから下方修正をした結果だと伝えた。
『フォーブス』によれば、アル・ナスルから最初に示されたオファーは2シーズンで3億ドルで、その内訳は1シーズンの給料が1億2,500万ドル、マンチェスター・ユナイテッドへの移籍金が3,000万ドル、交渉や追加費として2,000万ドルだったという。
一方、後から2025年夏までの2年半を対象に示された契約は2億2,500万ドルであり、契約期間が終わる頃にはクリスティアーノ・ロナウドは40歳を過ぎている計算になる。
ここ数ヶ月、『フォーブス』を始めさまざまなニュースメディアが、クリスティアーノ・ロナウドのピッチにおける衰えを指摘している。
「ロナウドはもうテクニックやスピードで相手を圧倒することができない。それは自分でも承知しており、あえて試みようともしていない。昨シーズンはそのインテリジェンスやポジショニング、優れたフィニッシュで足りない部分をカバーしたが、今シーズンはそれも放棄したように見える」、と『フォーブス』誌は指摘している。
マンチェスター・ユナイテッドで精彩を欠きはじめたロナウドは、「赤い悪魔」を去ることになった。退団後には他の欧州クラブからオファーもあったものの、どれもポルトガル代表を満足させるものではなかったようだ。
多くのベテランサッカー選手がキャリア最後の地とした米メジャーリーグサッカー(MLS)というオプションもあったが、いずれもサウジアラビアの「アル・ナスル」の条件には及ばなかったようだ。
2021年、クリスティアーノ・ロナウドは所有する会社、投資案件、ブランド収入、そしてアスリートとしての年俸を合わせ、サッカー界初のビリオネア(資産10億ドル以上)になったと、『フォーブス』をはじめとするメディアが報じた。
それを思えば、キャリア終盤を迎えたクリスティアーノ・ロナウドが、純粋にサッカー面よりも契約条件面を優先させたのもごく自然なことといえるだろう。
レアル・マドリードやマンチェスター・ユナイテッドのファンは偉大なスーパースターが欧州を離れることを嘆くかもしれないが、しかしロナウドは新天地アル・ナスルでも素晴らしい活躍を見せることだろう。