サウジ移籍のジョアン・フィリペ・”ジョタ”、アル・イテハドで飼い殺しに

サウジリーグに移籍したが……
ベンゼマとカンテに続く移籍
移籍金は3,000万ユーロ
年俸1,000万ユーロ
欧州サッカー界に激震
セルティックFCのアイドル
アル・イテハドでの不遇
ジョタが気に入らないファンやクラブ関係者たち
監督との確執?
人気者を求めるアル・イテハド
残留したものの……
外国人選手は8人まで
出場はわずか5試合
キャリア中断
セルティック復帰かトッテナム移籍か
サウジリーグに不満を持つ選手たち
『ザ・サン』紙のコメント
契約に縛られる選手たち
異国での暮らし
悪夢と化した「アラビアン・ドリーム」
サウジリーグに移籍したが……

莫大なオイルマネーを背景に賑わいを見せ始めたサウジ・プロフェッショナルリーグ。ポルトガル出身のジョアン・フィリペ(通称”ジョタ”)も、そんな「アラビアン・ドリーム」に誘われてやって来たヨーロッパリーグ選手の1人だ。ところが、移籍1ヵ月目にしてジョタの「アラビアン・ドリーム」は悪夢になってしまったようだ。

 

ベンゼマとカンテに続く移籍

カリム・ベンゼマとエンゴロ・カンテを移籍金ゼロで獲得したジェッダ(サウジアラビア)の主力チーム、アル・イテハド。2023年7月4日には、ジョタも2人に続いて同クラブと契約していたことがわかった。

 

移籍金は3,000万ユーロ

ジョタことジョアン・ペドロ・ネヴェス・フィリペは24歳の若さにして、SLベンフィカやレアル・バリャドリード、セルティックFCといった著名クラブを渡り歩いてきた。そして今回、サウジリーグのアル・イテハドが3,000万ユーロ(およそ46億円)の移籍金でジョタをセルティックFCから獲得することに。

 

年俸1,000万ユーロ

選手として勢いに乗るジョタは、キャリア最高額となる年俸1,000万ユーロ(およそ16億円)の3年契約でアル・イテハドと合意。

 

欧州サッカー界に激震

しかし、この移籍劇はジョタが若手であることも相まって、欧州サッカー界に警戒感を引き起すものとなった。今夏、突如としてサッカー市場に登場したサウジアラビアは、ピークの過ぎた有名選手ばかりか将来有望な若手選手をも射止めることができると判明したのだ。

 

セルティックFCのアイドル

グラスゴーを本拠地とするセルティックFCでは、15ゴール12アシストという好成績でシーズンを終了。セルティックファンたちの間で人気者となっていたほか、ポルトガル人フォワードとしても最有力選手だった。

 

 

アル・イテハドでの不遇

ところが、アル・イテハドとの契約からわずか1ヵ月、ジョタは新天地で散々な扱いを受けているようだ。サウジアラビアのマスコミが、8月末には同クラブがジョタの解雇を検討しはじめたことを報じ、欧州メディアを騒がせたのだ。

ジョタが気に入らないファンやクラブ関係者たち

サウジアラビアのマスコミによれば、サウジリーグでトップを走るアル・イテハドのファンや指導陣はジョタの起用に満足できなかったという。というのも、欧州リーグからやって来た他の選手たちと違って、ジョタは知名度が低いためだ。

監督との確執?

一部メディアは、アル・イテハドを率いるヌーノ・エスピーリト・サント監督がジョタを評価していないのではないかと報じたが、サウジリーグのレベルを考えればその可能性は低そうだ。

人気者を求めるアル・イテハド

ともあれ、アル・イテハドのファンやクラブ関係者たちはエジプトのスター選手、モハメド・サラーをはじめとする人気者の獲得を望んでいたようだ。

 

残留したものの……

アル・イテハドはジョタを解雇するだろうという風説も囁かれたが、結局その噂が現実のものとなることはなかった。しかし、ジョタはサウジ・プロリーグへの選手登録すらしていないのでプレーすることはできず、飼い殺しとなっている。

 

外国人選手は8人まで

ポルトガルのサッカー紙『A Bola』がサウジ紙『アル・リヤド』を引用して報じたところによれば、サウジアラビアのクラブには外国人選手を8人までしか起用できないという規則があるため、アル・イテハドはジョタを犠牲にすることにしたらしいのだ。

出場はわずか5試合

アル・イテハドでジョタはわずか5試合しかプレーしていない。しかも、先発出場ですらなかったが、辛くもゴールを1発決めることに成功している。

 

キャリア中断

この不毛な移籍のおかげで、ジョタはキャリアの中断を余儀なくされてしまった。セルティックFCではアイドル扱いだったにもかかわらず、今では試合に出場することすら叶わないのだ。

 

セルティック復帰かトッテナム移籍か

英国のサッカー専門サイト「Football Insider」は、ジョタがセルティックFCに復帰したり、マノル・ソロモンやイヴァン・ペリシッチの不調に悩むトッテナム・ホットスパーFCと契約したりする可能性に言及。果たして、不遇な現状を打破することはできるのだろうか?

 

サウジリーグに不満を持つ選手たち

ジョタのケースは非常に極端だが、サウジリーグに移籍した元欧州リーグ選手たちの中には他にも不満を感じている人々がいるようだ。実際『ザ・サン』紙のコラムニスト、チャーリー・ワイエットは2023年10月の記事で「スターたちの中には、サウジアラビアで過ごす時間を好まない選手もいる」と書いている。

 

『ザ・サン』紙のコメント

いわく:「サウジアラビアに移籍したスターたちの一部は、そのことを深く後悔している。そこで過ごさなくてはいけない時間を嫌う選手までいるのだ」

契約に縛られる選手たち

同コラムニストはまた、一部選手が「戸惑うような状況」に置かれ、「もう帰国したい」と考えているが、「契約を破棄できない」ためそうも行かないと説明。

 

 

異国での暮らし

「戸惑うような状況」としては欧州リーグが誇る充実したスタジアムとはほど遠い貧弱な施設や観客の少なさ、稚拙な組織、サウジアラビアの独特な文化などが考えられるが、家族のビザ発効に苦労している選手までいるとのこと。

 

 

 

悪夢と化した「アラビアン・ドリーム」

オイルマネーに沸くサウジリーグ。「アラビアン・ドリーム」は儚くも消え去ってしまう運命なのだろうか?

 

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