元ロシア代表、ウクライナの戦場で命を落とす
スポーツサイト「Mail Sport」の報道によると、元ロシア代表サッカー選手アレクセイ・ブガエフが、ウクライナ侵攻に伴う戦闘で死亡したという。43歳だった。
スポーツ専門サイト「GiveMeSport」によれば、ウクライナの前線に赴く前のブガエフは服役中の身だったという。プーチン政権はロシア軍の死傷者数増大を受けて、刑務所における戦闘員募集に力を入れていたのだ。
ロシアによるウクライナ全面侵攻で始まった戦争は長期の一途をたどり、ロシア軍はすでに20万人を超える死傷者を出している。そのためプーチン政権は2024年、服役囚に加えて刑が確定していない被告人や容疑者についても入隊を認める法改正を行った。『デイリー・メール』紙が伝えている。
現役時代のアレクセイ・ブガエフはロシアの名門「FCロコモティフ・モスクワ」でもプレーした名選手だった。しかし、2023年に違法薬物の所持で逮捕され、昨年9月に薬物密売で9年半の収監が決まっていた。
前出のサイト「GiveMeSport」が伝えた現地の報道によれば、ブガエフは世界アンチ・ドーピング機構の禁止リストにある薬物「メチルエフェドリン」約500グラムの密輸および販売をしようとしていたという。
アレクセイ・ブガエフの父親はスポーツサイト「Sport24」に対し、「残念ながら、アレクセイが亡くなったことは事実です。死亡したのは今日です」と語ったという。
現役時代のブガエフを担当した元代理人によれば、現地では激しい戦闘が続いていることから遺体を回収することは困難な状況だという。
ブガエフはプロサッカー選手として10年以上活躍をつづけ、2010年にロシアのFCクラスノダールで引退を迎えた。
現役時代のブガエフはロシア代表戦に7回出場を果たしており、ユーロ2004(2004年欧州選手権)ではグループステージのギリシア戦で2-1の勝利に貢献した。
ロシアによるウクライナへの全面侵攻開始からほぼ3年が経つ現在、ロシアとウクライナの間で和平案について議論する動きが出ているとされる。
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