年明けからスタートしてみよう:50代におすすめのスポーツ
50代を迎えたからといって、運動を始めるのに遅いことはない。以前からスポーツをしていた人だけでなく、50代に入ってから始めても、60代以降の健康に好影響があることが科学的に実証されているのだ。
健康な老後を迎えるためには、50代における運動習慣が重要になる。さまざまな病気や怪我の予防になり、メンタルヘルスにも良い。さらに、運動を通じて交流を深めれば、引退後の人間関係も構築しやすい。
写真はバルト海で行われた新年の海水浴イベント。
フィナンシャル・プランニングを業務とする「KBA Financial」が紹介している研究によると、50代での運動習慣は認知能力の強化にも効果があり、認知症や神経性疾患などの予防にもなるのだという。というわけで、50代になっても続けやすいスポーツを集めてみたので、チェックしてみよう。
50代以降の人に最適なスポーツのひとつが水泳だ。全身を継続的に動かすことができ、あらゆる箇所の筋肉を強化できるからだ。また、筋力だけでなく、心血管の機能も強化される。
さらに、「LifeConnect24」によると、水中では体重の9割が水に支えられるという。そのため、関節にかかる負荷も少なくなり、膝などを痛めるリスクも低下するのだ。
60代以降にバランス感覚が低下していき、転倒による怪我のリスクが増大するということをご存じだろうか? こういったリスクに備えるために、50代のうちからヨガやピラティスを実践しておくのもおすすめだ。関節の可動域が広がり、身体を柔らかく保つことができる。
医療情報サイト「WebMD」によると、ゴルフで1ラウンド18ホールをプレーすると、最大10km近く歩くことになるのだという。そのため、心肺機能の維持に最適で、体重減少や心疾患の予防にもつながるとされる。
ほかにも、スイング動作を通じて身体の柔軟性や安定性、筋力、運動性を改善することもできる。重心を移動させながら姿勢を変えることでバランス感覚も鍛えられ、老後の転倒リスクも減らせるだろう。
バドミントンは誰でもすぐに始められるスポーツだ。テニスよりも関節にかかる負荷が少なく、手首の微妙なコントロールが鍵となる。素早く動くことが難しくなってきた人にも適しており、年を取っても続けられる。
英国心臓財団によると、バドミントンは心筋を鍛え、心臓発作のリスクを下げるのだという。
サイクリングも健康に良い要素が満載で、バドミントン同様、負荷を自分で決められるのも大きなポイントだ。「Better Health」によると、サイクリングは心血管改善や体脂肪率の低下につながり、心臓発作などのリスクを減らすという。
サイクリングは身体の安定性やバランス感覚を必要とするほか、ペダルをこぐ際に全身の主要な筋肉の多くを使うことにもなる。同じく「Better Health」によると、サイクリングは大腸癌や乳癌、糖尿病のリスクを低下させ、メンタルヘルスにも好影響があるのだという。
心疾患リスクを低下させたいなら、ランニングもおすすめだ。毎日5分間走るだけでも心血管疾患のリスクが低下するとされており、「LifeConnect24」いわく、ランニングをする人は死亡リスクが27%低いのだという。
また、ランニングに最適な時間は早朝、朝食前だとされている。そうすることで、朝食が身体の再生に利用されるようになり、貯蔵に回らないからだ。貯蔵が少ないとはつまり体重が少ないということで、関節痛や種々の疾患リスクの低下にもつながる。
ランニングを避けたい場合は、早足でのウォーキングも効果的で、各種の癌のリスクを低下させると言われている。心機能の強化にもつながるほか、骨粗鬆症の予防にも良い。
ここまで挙げてきた運動の中では、ウォーキングが最も手軽で日常生活に組み込みやすい。まずは近場の外出に車などを使うことを止めてみてはどうだろうか。また、エレベーターを使わずに階段を登ってみるのも良い。1日15分歩くだけでも、大きな違いだ。