スーパーボウル翌日のブルーマンデーをNFLの日程変更で解決?

米国における一大イベント、スーパーボウル
ビッグビジネスでもある
翌日は休日ではない
「スーパーボウル病」
甚大な影響
2,300万人が欠勤
翌日を休暇に!
日程変更を計画するNFL
完璧なタイミング?
懸念を示すNFL選手協会
シーズンが長すぎる
1シーズン18試合になる日も近い?
NFLコミッショナーのコメント
選手の立場からのコメント
スーパーボウル翌日のNFLファンはリスクをもたらす
一筋縄ではゆかない日程変更計画
米国における一大イベント、スーパーボウル

スーパーボウルが開催される日曜日は米国では特別な日だ。公式な祝日というわけではないが、人々は大盤振る舞いして年に一度のイベントを豪勢に楽しむのだ。しかし、試合が終わると、米国各地でトラブルが噴出するというのだが……

ビッグビジネスでもある

ビッグゲームとは、すなわちビッグビジネスだ。2025年のスーパーボウルに関する30秒広告の費用はなんと、700万~800万ドルに達したというから驚きだ。さらに、全米チキン評議会(!)いわく、この日だけで14億7千万本ものチキンウィングが全米で消費されたとのこと。

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翌日は休日ではない

さて、スーパーボウルの問題は翌日が休日ではないということだ。つまり、我を忘れて試合観戦をしつつ暴飲暴食したあくる日には、いつもどおり出勤しなくてはならないのだ。

 

「スーパーボウル病」

『ニューヨーク・ポスト』紙はこの現象を「スーパーボウル病」と名付けている。ご想像のとおり、スーパーボウルの翌日は仕事に向かうのがしんどい上、なんとか出勤したとしても、人々は前日の試合に関する議論に熱中してしまうのだ。

甚大な影響

スーパーボウルは巨大な需要を生み出す一大イベントだが、一部の企業にとっては甚大な損失をもたらす悩みの種だ。実際、『ニューヨーク・ポスト』紙によれば、スーパーボウルの翌日には生産性や売り上げの低下によって、総額30億ドルのもの損失が生じているというのだ。

2,300万人が欠勤

しかも、スーパーボウルの翌日には2,300万人もの人々が欠勤するのだから一大事である。

 

翌日を休暇に!

いずれにせよ、スーパーボウルの翌日に働いてもあまり生産的ではない。ある世論調査によれば、米国人の43%がこの日を休日にすべきだと考えているほどだ。そして、その希望は遠からず叶えられることになるかもしれない。

日程変更を計画するNFL

実は、NFLがシーズンの日程変更を計画しているというのは公然の秘密だ。レギュラーシーズンの試合数をひとつ増やし、現在の17試合から18試合にしようというのだ。これが実現すれば、シーズン終了は1週間後にズレることとなる。

完璧なタイミング?

そして、これはスーパーボウルの翌日に眠い目をこすって出勤しなくてはならない人々にとって朗報だ。なぜなら、2月の第3月曜日は「プレジデント・デー」という祝日であり、多くの企業が休業するためだ。

 

 

懸念を示すNFL選手協会

さて、「プレジデント・デー」の前日にスーパーボウルを開催するというのは理にかなっているようだが、米国人全員がこの案に賛成しているというわけでもない。実際、NFL選手協会はこの計画に懸念を示している。

シーズンが長すぎる

NFL選手協会のエグゼクティブ・ディレクターを務めるロイド・ハウエル・ジュニア氏(写真左)はESPN放送に対し、次のように語っている:「18試合目をプレーしたいなどという選手はいません。現在の17試合でも、多くの選手にとっては多すぎるくらいです。17試合は長すぎて、シーズン中のケガを次のシーズンに持ち越してしまうことになります。そのため、(日程変更のための)正式な交渉を始める前に、シーズンの長さに関するさまざまな課題に取り組まなくてはなりません」

1シーズン18試合になる日も近い?

ただし、NFL選手協会は以前、1シーズンを17試合に拡大するという提案がなされたときにも、同じ主張を行っていた。ところが、結局は1シーズン17試合という現行のシステムに変更されてしまったのだ。このことを思えば、1シーズン18試合になる日も近いのかもしれない。

 

NFLコミッショナーのコメント

NFLコミッショナーのロジャー・グッデル氏は『ロサンゼルス・タイムズ』紙に対し、「ファンたちはアメフトが大好きで、もっとアメフトを観たいと思っているのは知っています。しかし、どのようにバランスをとるのかということについては、賢明かつデリケートに対応しなくてはなりません」とコメント。

 

選手の立場からのコメント

一方、ヒューストン・テキサンズのクォーターバック、ケイス・キーナムはFOXスポーツ放送に対し、「選手の多くは体調管理に四苦八苦している。たいていのチームメイトの調子がよくなるころにはもう7月で、次のシーズンが始まってしまうのさ」と説明した。

 

 

 

スーパーボウル翌日のNFLファンはリスクをもたらす

また、人材マネジメントに関するサイト「HR Grapevine」によれば、スーパーボウル翌日のアメフトファンは疲れていたり二日酔いだったりするため、機械や車両の操作業務を担っている場合には、本人や周囲の人々にリスクをもたらしてしまうとのこと。

 

一筋縄ではゆかない日程変更計画

選手の負担を増やしてでもスーパーボウルを「プレジデント・デー」の前日に開催すべきか否か。NFLの日程変更計画はなかなか、一筋縄ではゆかないようだ。

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