セクシー配信からボクシングへ転向、ミドル級チャンピオンに輝いたエル・ブルック
エル・ブルックはセクシーなコンテンツが人気のインフルエンサーだが、この度ボクシングの試合で長年のライバルAJバンカーを下しチャンピオンとなった。
ブルックとバンカーが争ったのはミスフィット・ボクシングのミドル級タイトル。初試合は2022年に行われており、今年1月20日に再試合が行われた。その結果、第3ラウンドでブルックが鋭い右フックを叩き込みKO勝ちとなった。
ブルックはそもそもインスタグラムでのセクシー投稿を通じて、サブスク限定でアダルトコンテンツを配信していた。だが、近年めきめきとボクシング界でのし上がってきている。いったいどうしてそんなことになったのだろうか。
英紙『ザ・サン』に本人が語ったところによると、ブルックはかつて「パーティ・ガール」として薬物を乱用したこともあったが、それが原因で鬱状態に陥っていたのだという。それがいまでは薬物もきっぱりと断ち、ボクシングに精を出している。そんな彼女のこれまでの歩みを振り返ってみよう。
エル・ブルックはいわゆるインフルエンサーで、インスタグラムでは86万8,000人ものフォロワーを集めている。主な投稿内容はサブスク限定コンテンツの宣伝や、イギリスのサッカーチーム、マンチェスター・シティFCのサポーター活動だ。
インスタグラマーとして頭角を現してきていたブルックだったが、最近他のインスタグラマーやユーチューバー、リアリティショーの出演者らが相次いでボクシングに参戦しているのを受けて自身もボクシング界に飛び込んだ。
初試合は2022年、恋愛ショー『Love Island』出演で注目を浴びたAJバンカーが相手で、全ジャッジ一致の判定勝ちだった。
ブルックの経歴は目を見張るもので、デビュー以来4戦3勝している。唯一の黒星は2023年7月、ブラジルのボディビルダー、ジュリー・ポカ戦だった。
2022年に初試合を行なって以降、ブルックの生活は一変した。ブルックは『サン』紙スポーツ版にこう語っている:「私は非常に素行の悪いパーティ・ガールでした。薬物があればなんでも、最大量を鼻に吸い込んでいました」
同紙ではさらにこう語っている:「(初試合以降、そういった薬物は)18ヶ月も摂取していません。まあ、退屈な生活を送っていますよ」
最近のブルックはパーティで騒ぐことよりも、ボクシングの腕を磨くほうに集中しているようだ。同紙にこう語っている:「週末にも出かけません。食事やトレーニングのルーチンに集中しているので」
ブルックはさらに、かつて騒ぎ歩いていた頃は抗鬱剤も利用していたと明かしている:「気分を上げるために、薬に頼っていました」
ブルックはさらにこう続けている:「いまでも気分の上下はありますが、それはいま集中しているトレーニングに関してです」
ブルックが自ら「ボクシングは人生を変えた」と語っているように、薬や酒に溺れていたパーティ・ガールが今では真剣なボクサーとなり、次の試合に向けて猛練習に励んでいる。
ブルックとバンカーの再試合は非常に注目されており、両者ともにかなり気合の入ったコメントを試合前から出していた。
ブルックは『サン』紙にこう語っている:「最初に戦った時、私たちは有象無象のインフルエンサーに過ぎませんでした。ですが、今や彼女はチャンピオンとなりました。かつて敗北を喫した私に再挑戦して雪辱を果たしたいというのは当然でしょう」
AJバンカーは再試合の少し前にミドル級のベルトを獲得していたのだが、今回ブルックに敗れて奪われてしまった。
ブルックによると、ふたりはお互いに「あまり好意を抱いてはいない」とのことで、それだけに「いい勝負」ができるだろうとも語っている。実際、試合では非常に激しい拳の応酬となり、このコメントの正しさが立証された。
ブルックにとっては、乱れた生活から真剣なボクサーへというキャリアの変化を象徴する勝利となった。これからの活躍に期待しよう。