元ウィンブルドン女子ジュニア王者の転身：テニスコートからアダルトサイトへ

1999年12月にモスクワで生まれたソフィヤ・ジュックは、2015年のウィンブルドン・ジュニアで優勝し、女子テニス界スター選手への道を歩みつつあった。

ソフィヤ・ジュックは当時わずか15歳。ウィンブルドンで破竹の快進撃を見せ、1セットも落とさずに優勝したのだった。

プロ選手時代、ソフィヤ・ジュックはWTA（女子テニス協会）の世界ランキングで116位につけ、総成績は123勝66敗だった。経済的にも、WTAのウェブサイトによれば、彼女はおよそ40万ドルにのぼる収入を得た。

だが、背中の怪我が重くのしかかる。タンパク質の吸収に問題を抱えたことから背中の負傷を重ねるようになり、現役時代はずっとそれに苦しんでいたという。

「私の脊柱の骨密度は、だいたい50代から60代の人の背骨と同じくらいだ」と、彼女はInstagramのライブ配信で明かしている。状態はきわめて深刻で、どの医者も治療の手をこまねいたという。

結局2020年、この負傷がもとになり、将来を嘱望されたこのテニス選手のキャリアは——周囲は素直にマリア・シャラポワの再来かと期待していたのだが——短く閉じられることになった。2019年ウィンブルドン大会の予選でヴァルヴァラ・レプチェンコに敗れた試合が現役最後の試合となる。

2020年、ソフィヤ・ジュックは自身のInstagramアカウントを通じてテニス引退を発表。そして、「数年でテニス界に戻ってくるかもしれません。現在はモデル活動をしていますが、ほかの選択肢もいくつか検討しています」とつけ加えた。

その3年後の2023年、ソフィヤ・ジュックは一大決心をし、アダルト版Instagramとも呼ばれる成人向けコンテンツの有名サービス「オンリーファンズ」のクリエイターになった。

驚嘆に値するボディと、抗しがたい魅力を武器に、この元テニス選手は「オンリーファンズ」にデビューを果たし、同プラットフォームで最大級の歓迎を受けている。

「みんなお待ちかね？ とうとうオンリーファンズにアカウントを開設しました」と、ソフィア・ジュックはInstagramに投稿した。Instagramのストーリーズ機能を使い、下着姿で登場したのだった。

ただ、ネットサーファーのために急いで付け加えなければならないが、彼女のアカウントはソフトなコンテンツを提供するものであり、オンリーファンズのほかのクリエイターたちとはやや毛色を異にしている。

写真：Instagram - Sofya Zhuk

「ヌードの写真はいっさいないから、興奮しすぎないでほしいんだけど、それでも楽しいのを用意してるわ。準備ができたらリンクをはるね！」と、Instagramのストーリーズで発表した。

写真：Instagram - Sofya Zhuk

オンリーファンズのユーザーがどういうコンテンツを享受できるのか、そのおおまかなところを知りたいならば、彼女のInstagramをのぞくといい。ソフィヤ・ジュックが投稿するのは、ややエロチックできわどいけれど、刺激的でかっこよく、下品さはない写真である。もちろんそれでも、万人向けとはいかないけれど。

写真：Instagram - Sofya Zhuk

「私の場合、何かメッセージを発信するために投稿するわけではないの」と、ソフィヤ・ジュックはRT（ロシアのニュース専門局）のインタビューで口にしている。投稿した上半身裸の写真にさまざまなコメントがついたことについて感想を聞かれたときの返答だ。

写真：Instagram - Sofya Zhuk

「世間はテニスをしていない私をうまく受け入れてくれないと思う。テニスなしでも幸せで、ふさぎこんだりしない私のことは、なかなか認めてくれないと思う」と、ソフィヤ・ジュックは同インタビューで語った。

写真：Instagram - Sofya Zhuk

ともあれこのロシア出身の若き女性は、いまはマイアミに居を定め、ふたたび世界を席巻すべく意気込んでいる。ただ今回は、人工芝や土のコートではなく、インターネットがその戦場だ。

写真：Instagram - Sofya Zhuk