タイガー・ウッズの引退間近?:マスターズ2024が自己ワーストに終わる

再起をかけていたタイガー・ウッズ
出だしは上々
24大会連続の決勝ラウンド進出
大失速の3日目
自己ワースト記録を更新
優勝のチャンスが消える
最終日も振るわず
引退の潮時か?
マスターズ2022との違い
「以前から引退を望んでいた」
新ブランド「Sun Day Red」
「体はぼろぼろ」
「頭の中が引退のことでいっぱいだとしても……」
体と相談してペースダウン
史上最高のゴルファー
全盛期の記録
そろそろ辞めどき?
再起をかけていたタイガー・ウッズ

2023年にはメジャー選手権4つのうち3つの出場を逃してしまった、王者タイガー・ウッズ。年が明けて、2024年4月のマスターズ・トーナメントに満を持して登場した。マスターズではこれまで5度の優勝経験があり、否応なしに6度目の期待がかかっていた。

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出だしは上々

予選ラウンドは4月11日から12日にかけて行われた。十分な休養をとり、体の調子を整えてきたウッズ。初日の1番ホールをバーディでスタートさせると、強風に苦しみながらもベテランの戦いぶりを見せ、首位と7打差の通算1オーバー22位で決勝ラウンド進出を決める。

24大会連続の決勝ラウンド進出

タイガー・ウッズがマスターズに初出場したのは1995年のとき。翌年は予選落ちに終わったが、プロに転向して迎えた1997年の大会で初優勝を果たす。その後は欠場した4大会(2014、2016、2017、2021年)を除き、出場したすべてのマスターズで予選を通過してきた。今年の予選通過によって、ウッズは24大会連続の決勝ラウンド進出というマスターズ史上最多の記録を打ち立てたのである。

大失速の3日目

しかし、今大会の決勝ラウンド第3日(4月13日)はウッズにとって非常に苦しい内容となった。出だしこそ悪くなかったのだが、6番でボギー、7番と8番をダブルボギー、9番もボギーとし、後半もそのまま巻き返すことはできず、14番から4連続ボギー。18番はかろうてパーを拾うが、結局10オーバーの82を叩いてしまう。

自己ワースト記録を更新

マスターズにおけるウッズの自己ワーストスコアは、2022年に記録した78だったが、そのスコアを4打も更新してしまったのだ。

優勝のチャンスが消える

3日目を終えて、首位は通算7アンダーのスコティ・シェフラー。通算11オーバーのウッズが優勝争いに絡める見込みは、この時点でほぼ完全になくなった。

最終日も振るわず

52位で迎えた最終日、ウッズはこの日もショットが荒れ気味だった。1バーディ、3ボギー、1ダブルボギー、スコアは77。最終日を5オーバーで終えたウッズは、決勝ラウンドでマスターズの自己ワーストとなる通算16オーバーを記録してしまった。

引退の潮時か?

意欲満々で臨んだマスターズを痛ましい内容で終えてしまったタイガー・ウッズ。48歳という年齢もあり、表情にうかぶ疲労の色は隠しきれない。王者タイガー・ウッズにも、そろそろ現役を退く潮時がやってきているのだろうか?

マスターズ2022との違い

たしかにウッズは2022年のマスターズでも、3日目と4日目に78を叩くまずいスコアを残していた。ただその大会は、2021年2月の自動車事故で脚に大怪我を負ったウッズが復帰後に初めて戦うトーナメントだったので、万全の準備をととのえて迎えた今回の大会とは事情がいささか異なっている。

「以前から引退を望んでいた」

2024年2月に『デイリー・メール』紙は、ウッズに近しい人物の話として、ウッズは以前から引退を望んでいたのだと報じている。しかし状況がそれを許さないのだという。というのも、彼は新しいブランドを立ち上げるところだったからだ。

 

新ブランド「Sun Day Red」

2024年1月にナイキとの契約を終了したウッズは、翌2月に「テーラーメイド」とパートナーシップ契約を結び、「Sun Day Red」というアパレルラインの新ブランドを立ち上げたのだ。

「体はぼろぼろ」

ニュースブランド『The Mirror』にも、ウッズに近しいとされるその人物の談話が紹介されている:「もし引退できるものなら、ウッズは実際そうするだろう。彼の体はぼろぼろだから。でも、自分のブランドのためにまだまだ表舞台に立ち続ける必要がある。そう簡単にやめるわけにはいかないんだ」

「頭の中が引退のことでいっぱいだとしても……」

「ウッズはまた大会に戻ってくる。新ブランドの『Sun Day Red』を盛り上げなくてはならないし、さまざまなところで彼の力はなおも必要とされている。だから、頭の中が引退のことでいっぱいだとしても、きっと戻ってくるに違いない」

体と相談してペースダウン

2023年12月に、ウッズは月に1つというペースで大会に出場する意図を明らかにしていた。己の肉体的な限界と事故による怪我の影響を考えてのことだった。そうして意図的にペースを落とし、十分な休養を置いたうえで、今回のマスターズに臨んだわけだ。ところが、思うような結果を残せないばかりか、自己ワーストとなる記録を残してしまったのである。

史上最高のゴルファー

全盛期のタイガー・ウッズは圧倒的な力で脅威の戦績を収め、ゴルフといえばタイガー・ウッズというくらいに超有名なゴルファーとなった。メジャー選手権の通算15勝はジャック・ニクラウスに次ぐ歴代2位の記録であり、全米プロ(PGAツアー)通算82回優勝はサム・スニードと並ぶ歴代1位タイの記録である。

全盛期の記録

ゴルフ情報サイト「National Club Golfer」によると、ウッズは1997年から2013年にかけて、メジャー選手権で通算126アンダーを記録している。同じ期間において90ラウンド以上をプレーした選手のうち、ウッズに最も迫っていたのはスティーブ・フレッシュで通算125アンダーだった。

そろそろ辞めどき?

偉大なキャリアを歩んできた、王者タイガー・ウッズ。決勝ラウンド進出者で最下位となってしまった今回のマスターズでも、パトロンは彼に熱い声援を送っていた。しかしそれはそれとして、そろそろ辞めどきなのではないか、という厳しい意見がささやかれていることも否めない。

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