トップアスリートの不思議なジンクス

トップに立つのは楽じゃない
偶然をコントロール
そうしてジンクスが生まれる
なかには突飛なものも
不思議なジンクス
マイケル・ジョーダン
ラッキーアイテム
重ね着がスタイルに
流行を作る
ジェイソン・ジアンビ
不調回復
オールサイズ?
深く考えない方がいい
リョート・マチダ
「天然の薬」
科学的根拠はない
セルヒオ・ゴイコチェア
プレッシャーから解放?
セリーナ・ウィリアムズ
同じ靴下を履き続ける
足が大事
ジェイミー・ヴァーディ
ポートワインを飲む
結果は出た
トップに立つのは楽じゃない

プロアスリートは大変な職業だ。才能があり精神的にも安定しているだけでなく、食事やトレーニング、コンディションの調整などにも非常にストイックに取り組まなければならない。

偶然をコントロール

だが、全力を尽くしても予測困難な事態が発生するのが世の理。一世一代の挑戦の場では人知の及ばぬ偶然が起きるものだが、それでも多くの人がそういった要素をもコントロールしたいと願ってきた。

そうしてジンクスが生まれる

そんな願いが極まると、どこか迷信じみたジンクスが生じてしまうこともある。

なかには突飛なものも

ジンクスにはさまざまな種類がある。基本的にはトレーニングの延長にあるものが多く、大事な日の前には特別なものを食べるなどだが、時には突飛な形を取ってしまうことも。

不思議なジンクス

世界のアスリートたちが囚われてしまった、奇妙ながらもどこか憎めない、不思議なジンクスを振り返ってみよう。

マイケル・ジョーダン

最初は有名な例から。1982年、マイケル・ジョーダンは自身が率いるノースカロライナ大学のチーム、ターヒールズを優勝に導いた。その時、ジョーダンは運も味方につけていると信じていたらしい。

ラッキーアイテム

その運をもたらすアイテムとして考えていたのが、ユニフォームのズボンだった。ターヒールズのユニフォーム、特にそのズボンがラッキーアイテムだと考えたジョーダンは、卒業後も試合にはいつもそれを身に着けて臨んだという。

重ね着がスタイルに

そのため、シカゴ・ブルズ時代にはチームのユニフォームの下に大学時代のものを着ていた。外側のブルズのユニフォームは本来よりもかなり大きなサイズにせねばならず、独特のシルエットのもとになっていた。

流行を作る

やがて多くのプレーヤーがジョーダンのスタイルを真似て、ぶかぶかのズボンを履くようになった。マイケル・ジョーダンのジンクスが流行を作ったのだ。

ジェイソン・ジアンビ

同じ服にまつわるジンクスの中でももっと大胆なのが野球選手のジェイソン・ジアンビのものだ。ヤンキースの強打者としてならしたジアンビは、金のTバックが欠かせなかった。

不調回復

ジアンビはバッティングの調子が悪くなるといつもTバックを着用し、しかもそうすると毎回すぐにスランプを脱せたのだという。

オールサイズ?

その話しぶりからすると、ジアンビは毎日Tバックを着用していたというわけではなく、いざという時のために神通力を温存していたようだ。しかも、チームメイトが自分と同じような不調に悩んでいる時には、自分のTバックを貸してあげていたとか。思いやりのなせる技、なのだろうが……

深く考えない方がいい

ジアンビがいかにして金のTバックの神通力に気づいたのかは定かではない。理由はひとつしかない気もするが。

リョート・マチダ

総合格闘技の世界で勝ち抜くためには非常に強い覚悟が必要なようだ。アメリカの総合格闘技団体UFCのブラジル人選手、リョート・マチダが毎日自分の尿を飲んでいるというのがその証拠だ。

「天然の薬」

元UFCライトヘビー級王者のマチダがこの習慣を知ったのは空手有段者の父親からだという。父親いわく、尿は天然の薬で体をきれいにするのだという。

科学的根拠はない

飲尿は健康法のひとつとしても知られているので、たとえば入浴時にエプソムソルトを使うような、セルフケアの一環という見方もできる。ただし、現時点では尿をそのまま飲むことについて科学的な根拠があるわけではないので、もし興味があっても自己責任だ。

セルヒオ・ゴイコチェア

飲尿とは逆に、排泄のしかたの方をジンクスとして取り込むアスリートもいる。アルゼンチン出身のゴールキーパー、セルヒオ・ゴイコチェアもそのひとりだ。

プレッシャーから解放?

ゴイコエチェアは現役時代、PKを止める能力の高さで知られていた。ただ、その能力を支えているとされた行為は独特なものだった。ゴイコチェアは毎回PKの前にピッチ脇で用を足すというジンクスがあったのだ。この行為がなんらかの理由でゴイコチェアのパフォーマンスを上げていたのか、あるいは相手選手を威嚇し気を逸らさせていたのか、これもまた定かではない。

セリーナ・ウィリアムズ

テニスの4大大会で23回の優勝歴を誇るセリーナ・ウィリアムズ。勝負への備えという点では右に出る者はいないと言っていいだろう。そんな彼女が信じているのが、靴下のジンクスだ。

同じ靴下を履き続ける

セリーナ・ウィリアムズは大会中、靴下を決して履き替えないのだという。これはつまり、最大7日間連続で同じ靴下を履き続けるということを意味する。決して楽なことではないだろうし、大会が終わったときの解放感はいかほどだろうか。

足が大事

じつは、ウィリアムズはコートに風呂場サンダルを持ち込んだり、独自の靴紐の結び方をするなど、ほかにも足にまつわるジンクスがある。テーマは一貫しているとは言えそうだ。

ジェイミー・ヴァーディ

変わったジンクスの中でもひときわ特徴的なのが、イギリスのサッカー選手、ジェイミー・ヴァーディのもの。やっている事自体はそこまで変というわけでもないが、とにかく現代のスポーツ科学に真っ向から反しているのだ。

ポートワインを飲む

2016年、レスター・シティFCはヴァーディの活躍もあってリーグ優勝という番狂わせを演じた。その際、ヴァーディはなぜか、毎回試合前夜にポートワインを「水やスポーツドリンクのペットボトルに半分くらい注いで」飲んでいたという。

結果は出た

さらに試合前にはレッドブルを3缶追加で飲んでいたという。ヴァーディいわく、これはフィールドで「おかしいくらい走り回る」ことができるようになる魔法のレシピだとか。その年、ヴァーディはプレミアリーグで最多ゴール数を獲得した。

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