トム・ブレイディ、今度は「完全な」引退宣言

歴史に刻まれた日
「完全な」引退
「まだおわっていない仕事がある」
有終の美を飾れず
23シーズンにわたる驚くべきキャリア
控えめな引退宣言
短く心のこもった宣言
すべての人に心からの感謝
「何もかもが最高」
記録破りのキャリア
NFL界を支え続ける
ビジネスマンとしての顔
昨年とは異なる状況
一つの時代の終わり
コーチ業に興味なし
つねに100%のエネルギーを傾ける
「好きなことを見つけたら、やめるのは難しい」
歴史に刻まれた日

プロアメリカンフットボールリーグNFLで史上最高のクォーターバックとして知られるトム・ブレイディが、現地2月1日(水)に引退を発表した。

「完全な」引退

広く知られているように、現在45歳のトム・ブレイディがアメリカンフットボールを引退するのは今回が初めてではない。しかし、ブレイディはこれは「完全な」引退だとしている。

「まだおわっていない仕事がある」

スポーツ専門局「ESPN」によれば、昨年の同じ時期にブレイディは1度目の引退宣言を行ったものの、その6週間後には「まだおわっていない仕事がある」として引退を撤回した。

有終の美を飾れず

ブレイディは今シーズン、ふたたびNFLリーグで優勝し「ヴィンス・ロンバルディ・トロフィー」を掲げることを目指していた。しかし、所属先タンパベイ・バッカニアーズはワイルドカードをめぐる今年1月の戦いでダラス・カウボーイズに31-14で勝利を譲り、敗退が決まった。

23シーズンにわたる驚くべきキャリア

トム・ブレイディのキャリアは23シーズンという歴史的長期におよぶ。その23年間を通じ、ブレイディは2021年にニューイングランド・ペイトリオッツで6回、タンパベイ・バッカニアーズで1回、計7回のスーパーボウル、つ                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         まりNFL優勝を手にした。この7回の優勝は、一選手の記録としては最多記録となっている。

控えめな引退宣言

ブレイディは自身のSNアカウントへの動画投稿を通じ、「前回の引退宣言が大騒ぎになったので、今朝目を覚ましたら録画ボタンをおして、すぐに皆さんに知らせようと思いました」としたと、「ESPN」は伝えている。

短く心のこもった宣言

「それほど長くはありません。とてもエモーショナルな引退宣言は、昨年すでに終えていますから」

すべての人に心からの感謝

「家族、友人、チームメイト、ライバルなど、私を支えてくれたすべての人に感謝します。あまりにも多くの人がいて、名前を挙げればきりがありません」

「何もかもが最高」

「私に無我夢中の人生を送らせてくれてありがとう。何もかもが最高でした。みんなのことを愛しています」

記録破りのキャリア

比類のないスーパーヒーローの前代未聞のキャリアに終止符が打たれた。ブレイディはスーパーボウル(NFLリーグ決勝戦)を5回以上制覇した唯一の選手であり、スーパーボウルMVPには5回選出されている。

NFL界を支え続ける

とはいえブレイディの姿はこれで見納めというわけではない。昨年、ブレイディは米テレビ局「FOXスポーツ」と10年間のアナリスト契約を結んでおり、その報酬額はなんと3億7500万ドル(約400億円)にのぼるという。「ESPN」によれば、彼はすぐにもその仕事を始められるようだ。

ビジネスマンとしての顔

ブレイディはフィールド外でのビジネスも拡大させている。1年前に自身のイニシャルを関した「TB12」という健康食品やトレーニング用具のブランドをスタートし成功させているほか、自身の映像制作会社「199プロダクション」(2000年のNFLドラフトで全体199位で指名されたことにちなむ)も設立したと、ESPNをはじめ複数のメディアが報じている。

昨年とは異なる状況

昨年にブレイディが初めて引退を発表したときは、その理由を「家庭に専念するため」としていた。しかし、昨年9月に妻でスーパーモデルのジゼル・ブンチェンとの離婚が成立したことから、今年は前回とは異なる状況におかれている。

一つの時代の終わり

サッカー界とファッション界でそれぞれ頂点に立った2人のスーパースターが13年間の結婚生活に終止符を打ったと、メディアサイト「Page Six」が詳細に報じている。

コーチ業に興味なし

ブレイディはコーチに転身するとの見方が多かったが、どうやらそれは見当外れだったようだ。2022年11月にニュースサイト「insidehook.com」が報じた内容によれば、ブレイディはポッドキャスト「レッツゴー」で「コーチングは私には向いていません...... 確かに向いていないと思います。私は自分でプレーするのが好きなのであり、良いコーチにはなれないでしょう」としている。

つねに100%のエネルギーを傾ける

試合の熱気を伝える報道分野であれ、営利を追求するビジネスであれ、トム・ブレイディはこれまでの23シーズンに発揮してきたのと同じ情熱をもって、新たなライフステージに取り組むことは間違いないだろう。

「好きなことを見つけたら、やめるのは難しい」

スポーツチャンネル「Sky Sports」は、 引退宣言の前日にブレイディは自身の半生を描いた映画『80 for Brady(原題)』のプレミアに出席、「毎日、目的を持って目覚めなければならなりません。人生とはそういうものです。そして、好きなことを見つけたらやめるのは難しいものです」と語ったと報じている。

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