元恋人に火をつけられ死亡:パリ五輪陸上選手レベッカ・チェプテゲイ

元恋人の襲撃
「ガソリンをかけられ火をつけられた」
記者会見を行った地元警察
ケニアでトレーニング生活を送っていた
近隣の人々が事件を通報
加害者もやけどを負い病院へ
土地をめぐる争い
警察の調査が開始
トップレベルで活躍
女性アスリートに対する暴力事件
ケニア・スポーツ相のコメント
元恋人の襲撃

パリオリンピックでマラソン女子に出場したレベッカ・チェプテゲイ選手がケニア西部で元恋人に襲われ、搬送先の病院で死亡した。地元当局によると、チェプテゲイ選手は2人の娘を連れて教会から自宅に戻った時に事件に遭ったという。BBCスポーツが伝えた。

Sports Unlimited News をフォローして世界のスポーツをいつも手元に

「ガソリンをかけられ火をつけられた」

チェプテゲイ選手は元恋人に「ガソリンをかけられて火をつけられ」、身体の約80%にやけどを負ったとされる。病院に運ばれ治療を受けていたものの症状はきわめて重く、多臓器不全に至ったとBBCスポーツが報じた。

記者会見を行った地元警察

地元警察署長のジェレミア・オレ・コシオム氏は記者会見を通じ、「二人が口論する声が聞こえ、男がチェプテゲイさんにガソリンと見られる液体をかけ火をつけたとの目撃証言がある」と語った。

ケニアでトレーニング生活を送っていた

チェプテゲイ選手はウガンダ出身だが、最近はケニア西部に生活拠点を移してトレーニングを行っていた。ABCニュースによれば、襲撃事件が起きたのはケニア西部エンデベスにある同選手の自宅だったという。

近隣の人々が事件を通報

報道によれば、チェプテゲイ選手は近隣住民によって救出され、まもなく救急隊が到着したという。

 

Sports Unlimited News をフォローして世界のスポーツをいつも手元に

加害者もやけどを負い病院へ

重傷を負ったチェプテゲイ選手は地元病院に緊急搬送された。加害者の男も身体の約30%にやけどを負って同じ病院に搬送されたものの、病院側によれば男の状態は「改善し安定している」という。

土地をめぐる争い

チェプテゲイ選手の父親ジョセフさんは記者団に対し、同選手は陸上トレーニング施設があるケニア西部に土地を購入し最近家を建てたことを明らかにした。チェプテゲイ選手と加害者の間にはこの土地の所有権をめぐって争いが起こったとみられると、BBCスポーツが報じている。

警察の調査が開始

地元警察はすでに今回の暴行殺人事件の捜査を開始しており、被害者の父ジョセフさんは「娘のために正義がなされることを望んでいる」と語ったと、前出のメディアが伝えた。

トップレベルで活躍

チェプテゲイ選手は今年のパリ五輪にウガンダ代表として出場し、女子マラソンで44位となった。また、BBCスポーツによれば、同選手は2022年のマウンテン&トレイルランニング世界選手権では金メダルを獲得したそうだ。

女性アスリートに対する暴力事件

今回の事件以前にも、ケニアでは女性アスリートに対する暴行事件が何度か起きている。2021年には元陸上アグネス・ティロップ選手(25)がケニア西部イテンの自宅で刺殺され、夫が逮捕された。翌2022年には同じ町で、長距離ランナーのダマリス・ムトゥア選手(28)が絞殺された状態で見つかった。なお、イテンは陸上選手たちの練習拠点として世界的に知られる町だ。

ケニア・スポーツ相のコメント

ケニアのスポーツ相はチェプテゲイ選手死去の報を受けて、「この悲しむべき事件により、ジェンダーに基づく暴力に対し、速やかに立ち向かう必要があると改めて思い知らされた。こうした暴力はトップスポーツ界でも拡大しつつある」とコメントした。

Sports Unlimited News をフォローして世界のスポーツをいつも手元に

ほかのおすすめ