フェイスガード姿のサッカー選手たち:キリアン・ムバッペとその他の選手
ヨーロッパ各国のサッカー代表チームによって争われるEURO2024が現在開催されているが、フランス代表のキリアン・ムバッペは21日のオランダ戦にベンチスタートとなり、結局出場せずに終わった。ムバッペは17日のオーストラリア戦で鼻の骨を折っており、オランダ戦では結果的に休息を取ることになったようだ。
もしその試合に出場していたら、ムバッペはフェイスガードを着用していたはずだ。そうなれば、歴代のフェイスガード着用選手たちの仲間入りを果たすことができていたわけだ。今回はフェイスガードが印象的なサッカー選手たちを紹介しよう。
トッテナム・ホットスパーFCのソン・フンミンは、2022年11月1日、チャンピオンズリーグのマルセイユ戦で眼窩を骨折し、3週間後に開幕を控えるワールドカップ・カタール大会への出場が危ぶまれる事態となった。しかし本人の強い意向があり、ソン・フンミンはワールドカップの4試合にフェイスガードを装着して出場した。
ウェブメディア「Africanews」によると、ポール・ガスコインは1993年に頬骨を骨折したという。オランダのミッドフィールダー、ヤン・ボウタースの肘を顔面にくらってしまったのだ。ガスコインは結局1992-1993年シーズンの残り試合を、SSラツィオ(セリエA)の試合もイングランド代表の試合も、すべてフェイスガード姿でプレーすることになった。
EURO2020を目前に控えた2021年5月29日(EURO2020は新型コロナウイルスのパンデミックにより、開催が一年延期されていた)、チェルシーのDFアントニオ・リュディガーはチャンピオンズリーグ決勝の試合でマンチェスター・シティのケヴィン・デ・ブライネと交錯、ブライネに鼻骨骨折と左眼窩骨折という大怪我を負わせた。そんなリュディガーも4月の対レアル・マドリード戦で顔面に軽い負傷を負っていたということで、6月開幕のEURO2020にはフェイスガードを着用、ドイツ代表としてプレーした。
ヨシュコ・グヴァルディオールも韓国のソン・フンミンと同じく、ワールドカップ・カタール大会でフェイスガードを着用していた。その少し前にブンデスリーガの試合でRBライプツィヒのチームメイトであるヴィリ・オルバンと衝突、鼻を骨折してしまったのだ。フェイスガードをつけながらもワールドカップでは優れた活躍をみせ、クロアチアの準々決勝進出に少なからず貢献した。
英月刊サッカー雑誌『FourFourTwo』のウェブ版によると、ACミラン伝説のディフェンダーであるパオロ・マルディーニは、鼻骨を折って「マスクの人」というニックネームを頂戴することになったという。2003年の対インテルナツィオナーレ・ミラノ戦、ダービーマッチの熱戦での怪我だった。戦列を離れること数週間、チャンピオンズリーグの準々決勝で復帰を果たした。
SSCナポリのストライカー、ヴィクター・オシムヘンは2021年11月のインテル戦で相手DFと空中で衝突、左目付近に複数の深刻な骨折を負った。すぐに手術があり、折れた骨はやがて元どおり回復したが、その後もオシムヘンは「安心できるから」という理由でフェイスガードを愛用しており、それは彼のトレードマークのようになっている。
イングランド代表のストライカーであるハリー・ケインが鼻を骨折したのは、2016年初め、彼が当時所属していたトッテナム・ホットスパーがアーセナルFCと対戦する少し前のことである。フェイスガード姿のハリー・ケインをアーセナルのファンは嘲笑で迎えたが、最後に笑ったのはケインだった。白熱のノース・ロンドン・ダービーでケインは得点を挙げ、興奮のあまりそのマスクを荒々しく剥ぎ取ったのだ。
イングランド代表とチェルシーFCで活躍したレジェンド、ジョンテリー。彼が頬骨を折ったのは2007年、ウエスト・ロンドン・ダービー(対フラムFC戦)の試合開始から3分後だった。テリーはそのままプレーを続行、ハーフタイムまで治療を受けなかった。この試合の後の何試合かを、テリーはフェイスガード姿で出場することになった。
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