F1王者フェルスタッペン(レッドブル)が引退を示唆:後継にふさわしいレーサーは?

3度ワールドチャンピオンに輝いたフェルスタッペン
フェルスタッペンがレッドブルを離れたら
チームに対する不満
問題のあるマシン
クリスチャン・ホーナー代表との確執
FIAとの確執
「本当にうんざり」
ヘルムート・マルコのコメント
後継者は誰か?
ランド・ノリス
気さくな性格
マクラーレンの台頭
シャルル・ルクレール
鬼に金棒?
ルクレールとフェラーリの結びつき
角田裕毅
系列チームで若手スターを育てる伝統
ホンダF1による全面サポート
ジョージ・ラッセル
フェルスタッペンとラッセルの交換?
オスカー・ピアストリ
思い切った賭け
3度ワールドチャンピオンに輝いたフェルスタッペン

F1におけるレッドブル全盛期の立役者となったマックス・フェルスタッペン。3度にわたってワールドチャンピオンに輝きチームの顔となったほか、多くのF1ドライバーたちが憧れるひとつの到達点だと言っても過言ではない。

フェルスタッペンがレッドブルを離れたら

今のところ、フェルスタッペンは所属チームとうまくやっているように見える。しかし、もし彼がチームを離れるようなことになったとき、後継者としてレッドブルを支えることができる人物はいるのだろうか?

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チームに対する不満

もちろん、レッドブルファンとしては、そのような事態にならないことを祈るばかりだろう。しかし、フェルスタッペンはこのところ、チームに対する不満をたびたび表明しているのだ。

問題のあるマシン

まず、フェルスタッペンを憤慨させたのはレッドブルのマシンだ。今年9月のイタリアGPで6位に終わったフェルスタッペンは、自分のマシンについて「運転不能のモンスター」だと言い放ったのだ。

クリスチャン・ホーナー代表との確執

さらに、フェルスタッペンの父で元F1レーサーのヨスはレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表と馬が合わないらしい。BBC放送いわく、ヨスは最近、ホーナー代表にはリーダーシップが欠如していると非難したそうだ。

FIAとの確執

また、シンガポールGPの記者会見中にたわいもない悪態をついたことでFIA(国際自動車連盟)に咎められ、組織に対する不満も高まっている。もし、FIAが悪意のない愚痴にまで厳罰を科し続けるなら、引退も辞さないと示唆したのだ。

「本当にうんざり」

『インデペンデント』紙によれば、フェルスタッペンは「自分らしさを奪われたり、つまらないことで揚げ足を取られたり、こういうことが私の将来を決めるんです。私はもう、こんなことをいちいち気にしなくてはならない段階にはありません。本当にうんざりです」とコメントしたという。

ヘルムート・マルコのコメント

27歳のフェルスタッペンが本気で引退を考えているとは、にわかには信じられないかもしれない。しかし、レッドブル・レーシングのディレクターを務めるヘルムート・マルコはウェブサイト「Motorsport Total」に対し、次のようにコメントしている:「マックスの発言は真剣に受け止めなくてはなりません。彼は大きな業績を挙げてきましたが、競技をエンジョイすることも重視しています。それが出来なくなってしまうのなら、マックスの性格からして『じゃあ、おしまい』ということになるでしょう。彼は本気で言っているんです」

後継者は誰か?

では、仮にフェルスタッペンがレッドブルを離れたりF1から引退してしまったりした場合、誰がレッドブルのエースの座を引き継ぐのだろう?

 

ランド・ノリス

まず、フェルスタッペンの後継者候補として名前が挙がるのは、F1界きっての若手ホープ、ランド・ノリス(英)だろう。マクラーレンに所属するノリスはパワフルなマシンに恵まれないながらも、類まれな才能を見せつけてきたのだ。とくに、雨天時のレースや一筋縄ではいかないコースでノリスが見せるパフォーマンスは、ファンやF1評論家たちの間で定評がある。

 

気さくな性格

レッドブルは昔から、野心的な若手ドライバーを好んで起用しており、ノリスはまさにピッタリの人物だ。しかも、ノリスの気さくな性格はレッドブルのチームカラーと相性がよい。ノリスがフェルスタッペンの後継者というプレッシャーに耐え、長期的にチームに貢献してくれるとなれば、レッドブルにとってはこの上ないチャンスとなるだろう。

 

マクラーレンの台頭

しかし、レッドブルからノリスを引き抜くことはそれほど単純ではない。というのも、マクラーレンが力をつけつつあるためだ。ノリスは少なくとも2025年まではチームに残る意向を見せており、マクラーレンもノリスの起用に前向きだ。つまり、レッドブルがノリスを引き抜くのは容易ではないということだ。ただし、競争の激しいF1の世界では、何が起きても不思議ではない。

シャルル・ルクレール

もちろん、フェルスタッペンの後継者候補はランド・ノリスだけではない。たとえば、モナコ出身のシャルル・ルクレールだ。所属チームのフェラーリはこのところ競争力のあるマシンを生み出せずに苦戦しており、ルクレールはフラストレーションをため込んでいるのだ。しかし、ルクレールはチャンピオンの座を狙うと公言しており、仮にフェラーリがこのまま低迷を続ければ、レッドブルに移籍してしまう可能性もある。

鬼に金棒?

スポーツメディア「Sportskeeda」いわく、ルクレールのアグレッシブな走りと豊富なレース経験はレッドブルにとって魅力的だ。彼はフェルスタッペンに匹敵する能力に加えて、勝ちにこだわる貪欲さも持ち合わせているのだ。そんなルクレールがレッドブルが誇るエンジニアチームと組めば、鬼に金棒かもしれない。

 

ルクレールとフェラーリの結びつき

しかし、ランド・ノリスの場合と同様、ルクレールをフェラーリから引き抜くのは難しいだろう。ルクレールとフェラーリには強い結びつきがあり、レッドブルがヘッドハンティングを試みれば、チームは何としても阻止しようと動くはずだ。とはいえ、フェラーリがルクレールに勝利のチャンスを提供できない状況が続けば、ルクレールが愛想を尽かして出て行ってしまう可能性もある。ちなみに、ルクレールの契約は2026年までとなっているが、契約内容の詳細は明かされていない。

角田裕毅

ノリスやルクレールといった大スターたちがフェルスタッペンの後継者候補として取り沙汰される中、レッドブルは意外なドライバーに注目している。現在はレッドブルの姉妹チームRB(旧スクーデリア・アルファタウリ)に所属している角田裕毅だ。角田は2021年のデビュー以来、ぐんぐん実力をつけているのだ。

系列チームで若手スターを育てる伝統

ウェブサイト「ザ・レース」いわく、レッドブルには系列チームで若手スターを育てるという伝統がある。実際、フェルスタッペンとセバスチャン・ベッテルの2人はスクーデリア・トロ・ロッソ(アルファタウリの前身で現在はRB)出身だ。

 

ホンダF1による全面サポート

また、ホンダF1も2016年以来、角田を全面的にサポートしており、レッドブルのパワーユニット開発に参加しつづけると見られている。このような経緯からホンダはレッドブル内で一定の影響力を持っており、角田がいまの勢いを維持できれば、レッドブルの操縦席に座るのはこの男かもしれない。

ジョージ・ラッセル

さて、ここまで見てきたのはすでに地位を確立したドライバーたちばかりだが、フェルスタッペンの後継者候補にはダークホースもいる。たとえば、現在メルセデスに所属するジョージ・ラッセルだ。

フェルスタッペンとラッセルの交換?

ラッセルはルイス・ハミルトンと互角の戦いを繰り広げたこともある実力者だ。一方、ESPN放送によれば、メルセデスのトト・ウルフ代表は2026年以降にフェルスタッペンを引き抜く可能性に言及したそうだ。もし、これが事実ならば、メルセデス内で立場を失ったラッセルがレッドブルに移籍することも考えられる。

オスカー・ピアストリ

同様に、オスカー・ピアストリ(オーストラリア)もダークホースのひとりとして注目を集めている。ピアストリはマクラーレンからデビューし、経験不足を感じさせないスピードと実力で話題をさらった若手ドライバーだ。レッドブルは有望な若手にチャンスを与えるのを厭わないため、ピアストリに白羽の矢を立てるかもしれない。

 

思い切った賭け

フェルスタッペンのような大物の後継者を務めるのは容易なことではない。なにしろ、レッドブル全盛期を築いた礎なのだ。しかし、F1は次々にスターが生まれては消えてゆく世界だ。「かけがえのない」ドライバーなど存在しないのだ。フェルスタッペンがチームを離れるようなことになれば、レッドブルは後継者選びで思い切った賭けに出るはずだ。

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