モデルとしても活躍する美しすぎるスキーヤー、谷愛凌(アイリーン・グー)とは
アイリーン・グーこと谷愛凌(こくあいりょう)をご存じだろうか? 世界トップレベルのフリースタイルスキーヤーとして2022年の冬季北京オリンピックで金メダルをふたつ獲得する一方、グッチやフェンディといった有名ブランドのモデルとしても活躍する多才なアスリートだ。
アイリーン・グーは、中国人移民の母ヤン・グーとアメリカ人の父のあいだに、米サンフランシスコ州で生まれた。父についてはあまり明かされていないが、アイリーンは母ヤンと母方の祖母が暮らす家で育ったという。
オンライン健康情報サイト「Women’s Health」によると、アイリーンの母ヤンはかつてタホ湖近辺のリゾートでスキーのインストラクターをしており、その影響でアイリーンはスキーを始めたという。
まだ幼いころにアイリーンはゲレンデ・デビューを果たし、3歳からスキー教室に入っていた。8歳のころには、地元のフリースキーチームと腕前を競うようになる。
母ヤンは『フォーブス』誌 の取材に対し、もともとは一緒にスキーができるくらいになればと思って娘をスキー教室に入れたのだが、「はからずもプロスキーヤーを生み出してしまった」と語っている。
ちなみに、アイリーン・グーの才能はスキーとモデルの分野にとどまるものではない。学問の分野でもめざましい才能を発揮している。1600点満点のSAT(大学進学を控えたアメリカの高校生が受ける共通試験)で1580点をとり、スタンフォード大学への入学を早々と決め、そのかたわら夏になると中国に渡り、数学の特訓をしていたのだ。
幼いうちから花開いたスキーの才能をとことん追求し、アイリーンはわずか9歳にして国際選手権で優勝を果たす。
2018-19年シーズンのフリースタイルスキー・ワールドカップにはアメリカ合衆国代表として出場したアイリーンだったが、北京で開催される運びとなった2022年冬季オリンピックへの出場を目標に、彼女は中国代表として競技に挑むことに決めた。
オリンピックで中国代表として競技することを決めるずっと前から、アイリーン・グーの人気は中国で高まっていた。彼女がインスタグラムや中国のSNS「ウェイボー」で代表参加を明らかにすると、その閲覧数は数百万回に上った。
アイリーンの国籍については現時点ではいくつかの憶測があり、中国のメディアではアイリーンが米国の市民権を放棄したと示唆するものや、一方でアイリーンは中国代表として競技をするあいだも米国の市民権は保持したままであると主張するものもある。
アイリーンは目標どおり、中国代表として冬季オリンピックに出場を果たした。大会では、彼女は「ビッグエア」「スロープスタイル」「ハーフパイプ」の3つの種目に出場した。
19歳のアイリーン・グーは、女子ビッグエア史上、最も若い金メダリストとなった。ハーフパイプでも優勝し、スロープスタイルでは銀メダルを獲得した。
アイリーン・グーはSNSで数多くのフォロワーを抱えており、インスタグラムのフォロワー数はすでに200万人に近い。
アイリーンは大手モデルエージェンシー「IMG Models」と契約しており、グッチやファンディといった高級ファッションブランドと仕事をしている。
オリンピックに出場するかなり前から、アイリーンはアメリカおよび中国の企業と広告契約やスポンサー契約を結んでいた。そこには「The North Face」や「チャイナ・モバイル」といった大手企業も含まれる。
『フォーブス』誌によると、アイリーンの純資産は2,200万ドル以上に成長しているという。