「怠惰」という烙印を押されてしまったサッカー選手20選:態度がプレーが批判の的に......
トップアスリートとして活躍を続けるためには、体調を厳しく管理し、ストイックに練習に打ち込む必要がある。しかし、スター選手のなかには試合中の貢献度やピッチ外での行動が「勤勉さ」に欠けるとして、白い目を向けられてしまったものもいる。
これらのスター選手は、素晴らしい技術を持っているが、怪我の多さやコンディション不良、守備への貢献度の低さ、ピッチ外での素行といったネガティブな理由で批判を浴びてしまっている。ここでは、「怠惰」というレッテルを貼られてしまったスター選手20人を紹介する。
2007年にACミランに入団した時、世界的なスター選手になることを期待されていたが、結果を残すことができなかった。怪我による欠場が多かっただけでなく、トレーニングに対する熱意が欠けているように見えたことで批判された。当時チームを率いていたカルロ・アンチェロッティ監督やレオナルド監督の信頼を掴みきれず、2013年にはブラジルに帰国。その後、中国やアメリカのクラブでもプレーしたが、世界トップレベルのクラブに戻ることはできなかった。
世界トップレベルの決定力を誇るフォワードとして知られるイグアインだが、守備の貢献度の低さが度々批判されてきた。レアル・マドリードやナポリ、ユヴェントスで活躍した同選手だが、相手へのプレスの強度の低さや、体重管理の甘さなどにより、怠惰な選手という烙印を押されてしまった。得点力は高いものの、攻撃の選手にも守備を求める現代サッカーにマッチしていなかったと言えるだろう。
息を呑むような見事なゴールで度々観客を沸かせてきたシェルダン・シャキリ。その攻撃センスの素晴らしさは、バイエルン・ミュンヘンやリヴァプールで遺憾なく発揮された。しかし、守備の貢献度や試合を読むインテリジェンスの不足が影響し、どちらのチームでもスタメンを掴むには至らず。華麗なプレーを見せることもある一方、不安定なパフォーマンスと怪我の多さで批判を浴びることになってしまった。
アルナウトヴィッチの力強いプレースタイルと強烈なシュートは、常にディフェンダーにとっての脅威だった。しかし、スピードの欠如や運動量の低さが現代サッカーとはマッチせず、世界トップレベルのチームで主力選手になることはできなかった。とはいえ、英プレミアリーグのストーク・シティやウェストハム・ユナイテッドといった中堅クラブで素晴らしい活躍を見せた。
ベルバトフはかつて英紙『マンチェスター・イブニング・ニュース』に次のように語った。「僕がピッチで息切れしている姿を見ることはないだろうね。母国ブルガリアには『素晴らしい才能があれば、大した努力は要らない』という諺があるんだ。」この言葉はまさに、ベルバトフという選手を体現している。トッテナム・ホットスパーやマンチェスター・ユナイテッドでフォワードとして活躍した同選手は、素晴らしい技術を持っていたが、ハードワークは全く好まなかった。
パイエの攻撃センスや、フリーキックの技術は間違いなく世界トップレベルだ。しかし、守備での貢献やパフォーマンスの安定性には課題があった。試合中に集中力を失う時間帯があり、波の激しい選手というイメージが定着してしまった。ポテンシャルは疑いないが、その才能にふさわしい成功を掴むことはできなかった。
そのカリスマ性や驚異的な身体能力で長年世界トップレベルのクラブで活躍したイブラヒモビッチだが、守備への貢献度の低さがしばしば指摘されてきた。プレス強度の低さや、中盤に降りて組み立てに参加する役割を怠ることで、批判を浴びてきた。バルセロナ時代にイブラヒモビッチを指導した当時のペップ・グアルディオラ監督は、その驚異的な決定力を認めつつ、運動量の低さに苦言を呈していた。
ベルギー代表の歴代最多得点記録保持者で、「トランスファー・マルクト」によれば通算85ゴールという驚異的な記録を保持するロメル・ルカク。セリエAのインテルやローマで一定の活躍を見せてきたが、プレス回避の技術や、オフ・ザ・ボールの動きの質に課題を抱えていることが批判されてきた。さらに、重要な場面での決定力不足が課題となり、ネガティブなイメージが定着してしまった。
創造的なプレーを見せる稀代の天才として名高いメスト・エジル。しかし、キャリア後半には運動量の低さが批判されるようになった。「トランスファー・マルクト」によれば通算217アシストという驚異的な数字を残し、ワールドカップ優勝も成し遂げたエジルだが、アーセナルでハイプレスに重点が置かれるようになると徐々に存在感を失ってしまった。
長年にわたり世界トップレベルの選手として超人的な活躍を見せてきたクリスティアーノ・ロナウド。しかし、近年では守備面での貢献度の低さが批判を浴びることもあった。ポルトガル代表やマンチェスター・ユナイテッドでレジェンドとして攻撃を牽引する同選手だが、攻撃時の体力を温存することを優先し、守備時やトランジションでの強度が疑問視されてきた。それでも、驚異的な決定力やヘディングの強さで得点を量産し、衰えない得点力を見せつけている。
ドーピング疑惑により、現在31歳でフリーとなっているポール・ポグバ。2018年ワールドカップ優勝で栄光を掴んだが、それ以降、トップレベルのパフォーマンスを見せられていない。マンチェスター・ユナイテッド時代には、アレックス・ファーガソン監督やジョゼ・モウリーニョ監督から、パフォーマンスの不安定さやシステムへの適応能力の不足を指摘されている。今後、再び世界レベルのパフォーマンスを取り戻すことができるのだろうか。
2003年に英紙『ガーディアン』から「世界一の偉大な選手」と評されたアルバロ・レコバ。この評価の通り、その才能は疑いないが、しばしばモチベーション不足が課題視されてきた。レコバの妻でさえ同選手を「ロマンチストで怠け者」と評し、才能を発揮するための努力不足を指摘。ベネチア在籍時には、トレーニングにいつも遅刻してくるレコバを見かねて、チームメートが時計をプレゼントしたという。ピッチ上でもプレーに波があり、確かな技術と裏腹に一貫性のないパフォーマンスに終始してしまった。
サッカー史上最もテクニックの優れた選手の一人として評価されているネイマールだが、しばしばその振る舞いが批判されてきた。守備時の貢献度の低さや、芝居がかったダイブ、明らかな時間稼ぎ、ピッチ外での言動でトラブルを招くことも。バルセロナ時代にメッシやスアレスと最強トリオ「MSN」を形成したが、その後は当時以上のインパクトを残せていない。
ベン・アルファは、高い能力を持っているが、怠け者というイメージがすっかり定着してしまっている。リヨンやマルセイユ、ニューカッスル・ユナイテッド、パリ・サンジェルマンといった強豪クラブを渡り歩いたが、どのクラブでもオフ・ザ・ボールの運動量の低さが問題となった。相手へのプレスや守備ブロックへの参加を怠ることで、チーム全体の守備強度が下がり、監督との衝突も頻繁に起こった。世界レベルのボールコントロールやフィニッシュ能力を持っていたが、その潜在能力を活かしきることはできなかった。
カッサーノは、規律を守らないことで何度も批判の的になり、トラブルを引き起こした。ローマでは、練習に真剣に取り組まず、試合でもファビオ・カペッロ監督の指示に従わず出場を拒否した。レアル・マドリードでは低調なパフォーマンスに終始し、規律違反でチームを追われることに。イタリア代表として臨んだユーロ2012でも期待外れのパフォーマンスに終わり、大きな批判を浴びた。
ニクラス・ベントナーは、サッカー界屈指の「お騒がせ男」として知られている。多くの問題行動で話題を呼ぶ一方、キャリア終盤にローゼンボリに移籍するまで、どのチームでも安定してスタメンを掴むことはできなかった。「トランスファー・マルクト」によると、アーセナルに9年間在籍していながら、1シーズンで平均19試合しか出場していなかった。ピッチ外で奇行を繰り返して警察沙汰になったこともあり、集中力と一貫性を欠いたパフォーマンスが大きな批判を浴びた。
バロテッリのゴール前でのスピード、パワー、才能は疑う余地がないが、謙虚さを欠いた姿勢が監督やファンの怒りを買うことに。素晴らしい攻撃センスとは裏腹に、プレス強度やオフ・ザ・ボールの質が欠けており、所属チームの監督たちを納得させるパフォーマンスを見せられなかった。チームの規律を守り、謙虚にトレーニングに取り組めば、より高いレベルに到達できたかもしれない。
チェルシー時代には世界最高の選手の一人として名を馳せたエデン・アザールだが、レアル・マドリードでは期待に見合う活躍を果たすことはできなかった。「トランスファー・マルクト」によると4年間の在籍で、わずか76試合しか出場していない。度重なる怪我以外にも、体重過多によるコンディション不良やモチベーション不足も指摘されてきた。出場した際には、守備意識やプレス強度の低さが批判を浴びた。結果的に、トップレベルのパフォーマンスを取り戻すことはできず、2023年に引退を決断した。
英2部チャンピオンシップのQPRで活躍し、ACミランやベンフィカにも在籍したアデル・ターラブト。QPR時代の恩師ハリー・レドナップ監督は、2014年に英紙『ザ・サン』のインタビューに答え、同選手の才能を高く評価しつつも、「私が出会ったなかでも最悪のプロ選手」と語った。実際、モロッコ出身の同選手は守備強度の低さや不真面目な練習態度でしばしば注目を集めている。一貫性のなさ、チームプレーに無頓着な態度、謙虚さの欠如が仇となり、その才能を活かしきることができていない。
ウェールズのレジェンド、ガレス・ベイルは、専門メディア「フットボール・リークス」によると、当時の世界最高額の1億80万ユーロ(約160億円)の移籍金でレアル・マドリードに加入。しかし、チームでの活動に集中していないことで多くの批判を浴びた。ベイルは怪我がちで、コンディション不良が多く、さらにレアル・マドリードでのプレーより、ウェールズ代表活動やゴルフの方が好きだと公然と発言したため物議を醸した。2018年UEFAチャンピオンズリーグ決勝ではリヴァプール相手2ゴールを決め、優勝に大きく貢献したが、最終的にはフリートランスファーで放出された。