ミハエル・シューマッハの関係者に衝撃:故郷ケルペン市がシューマッハに名誉市民の称号を与えず
モータースポーツの最高峰フォーミュラワン(F1)で前人未到のキャリアを築いた元レーサーのミハエル・シューマッハ。その目覚ましい活躍にもかかわらず、ドイツにある故郷のケルペン市から名誉市民の称号を受けられないことがわかり、関係者の間に落胆の声が広がっている。
シューマッハが10代を過ごしたドイツのケルペン市の市議会は、「そうした賞を設定するかどうかは決まっていない」としつつ、名誉市民の称号授与を行わない方針を明らかにしたという。ドイツ通信(DPA)が報じた。
同市の広報担当者は昨年11月、記者団に対して「現時点ではそうしたものの授与の必要性はないと考えている」とコメント。
ミハエルの弟であるラルフ・シューマッハはこの決定にいら立ちを隠さず、インスタグラムに「これこそ典型的なドイツ、そしてこの国の政治の在り方だ」と投稿して市議会を非難した。
ラルフ・シューマッハは次のように続けた:「多くの功績はもはや重視されないらしい。兄がキャリアにおける成功を通じてケルペン市にどれだけ貢献したかを思えば、今回の決定には唖然とするばかりだ」
この話の発端は、ケルペン市にあるミハエル・シューマッハ・ファンクラブが市に対し、F1レーサーとして7度のドライバーズチャンピオンに輝いたシューマッハへの名誉市民の称号授与を提案したことだ。
ケルペンのディーター・シュピュルク市長はドイツ通信(DPA)に対し、ミハエル・シューマッハは市にとって重要な存在であり、弟ラルフを始めとする関係者の不満は理解できるものの、市議会の決定を覆すつもりはないと語った。
ミハエル・シューマッハは1969年にケルン近郊の町で生まれ、11歳の時に家族とともにケルペンに転居して同市のカート場で練習を重ねた。やがてF1史上最高のレーサーのひとりとなると、かつて通ったカート場への出資も行ったとされる。
ミハエル・シューマッハは2013年12月にスキー事故を起こして頭部に深刻な傷を負い、それからは24時間体制で治療を受けているとされる。ただし、家族はプライバシーに細心の注意を払っており、シューマッハの現状が伝えられることはほとんどない。
だが、シューマッハに関する断片的な情報が伝えられることはこれまでに何度かあった。最近では英紙『デイリー・エクスプレス』が、シューマッハはスイスの自宅ではなくスペインのマヨルカ島にある別荘で療養中だと報じている。