メッシ、ロナウド、エウゼビオ:欧州サッカー界の得点王たち
ティエリ・アンリはフランス出身のサッカー選手。キャリアの大半をプレミア・リーグのアーセナルFCで過ごした。高い得点力を誇るストライカーで、アーセナル時代に通算228ゴールを挙げた。
ティエリ・アンリはアーセナル史上最高の得点王で、現在もプレミアリーグにおける歴代最多得点数と歴代最多アシスト数の座を保持している。輝いた賞は数知れず、PFA年間最優秀選手賞、FWA年間最優秀選手賞、UEFAチーム・オブ・ザ・イヤーなどがある。同世代における最高のサッカー選手の1人だった。
ドリース・メルテンスはベルギー出身のサッカー選手で、今はトルコのガラタサライSKでプレーしている。絶頂期はSSCナポリ時代で、彼の活躍でチームはセリエAのトップに返り咲いた。本来のポジションはウイングだが、センターフォワードとしてもプレーする。ドリブルもパスも抜群で、そつなく決めるシュートも名高い選手である。
ドリース・メルテンスはSSCナポリとベルギー代表の史上最多得点記録を持っている。2度のコッパ・イタリア制覇や、2016年のベルギー最優秀選手賞など、獲得してきた賞は数えきれない。セリエAチーム・オブ・ザ・イヤーに選ばれたこともある。
ウェイン・ルーニーはかつてマンチェスター・ユナイテッドFCでプレーしており、アレックス・ファーガソン監督時代の活躍がとくに有名。マンチェスター・ユナイテッドとイングランド代表の両方で通算得点数の史上最多記録を持っている。プレミアリーグ、FAカップ、UEFAチャンピオンズリーグ、EELカップ、UEFAヨーロッパリーグ、FIFAワールドカップのすべてで優勝を経験したイングランドのサッカー選手といえば、ただひとりウェイン・ルーニー! マンチェスターでは通算253ゴールをあげた。
フランチェスコ・トッティは、元イタリア代表。現役時代はずっとASローマでプレーし、ワン・クラブ・マンとなった。創造力のある攻撃的ミッドフィールダーで、しばしば敵陣に切り込んでストライカーの仕事もこなした。プレーを組み立てる創造力と、伝家の宝刀の右足でとくに名高い。
トッティはASローマ時代、セリエA最優秀選手をはじめとする国内外のさまざまなタイトルを獲得した。サッカー界への多大なる貢献が評価され、イタリアサッカーの殿堂入りを果たしている。2017年にASローマを引退し、同クラブのスポーツディレクターになるが、その職を2019年に辞任している。
フランク・ランパードは、チェルシーFCの歴代最多得点記録を持っている。チェルシーでは13年プレーし、プレミアリーグで史上4番目に多くゴールを決めた選手である。獲得したトロフィーも多く、3度のプレミアリーグ制覇、4度のFAカップ制覇、UEFAチャンピオンズリーグとUEFAヨーロッパリーグの制覇などがある。
ランパードはイングランド代表としてもプレーした。106試合に出場、29ゴールをあげた。チェルシーFCでは通算211ゴールを記録している。
「黒豹」の愛称で知られるエウゼビオ・ダ・フェレイラは、ポルトガル領東アフリカ(現在はモザンビーク)出身で、1960年代の試合に君臨した。エウゼビオは1942年生まれ。SLベンフィカ時代、614試合に出場し638ゴールをあげるという圧倒的なパフォーマンスから、史上最高のサッカー選手として広く認められている。エウゼビオはポルトガルのリスボンに本拠地を置く同クラブに15年在籍し、チームの中心選手になった。
エウゼビオはプリメイラ・リーガを11回制覇し、UEFAチャンピオンズカップを1回制した。1965年のバロンドールに選出されると、翌年のFIFAワールドカップで得点王に輝く。エウゼビオは2014年に亡くなったが、彼の偉業は不滅である。
フェルナンド・ゴメスはポルトガルのサッカー選手。1956年ポルトに生まれる。攻撃的なプレースタイルで知られ、1970年代から1980年代にかけてFCポルトのキーマンとしてチームをひっぱった。
フェルナンド・ゴメスは現役の大部分をFCポルトで過ごし、出場試合は300以上、通算355ゴールをあげた。ポルトガル・カップを3回制覇し、1986年のワールドカップでは4位入賞を果たした。現役を引退してからも、ポルトガルのサッカー親善大使としての活躍を継続していた。2022年11月に66歳で没する。
ゲルト・ミュラー、またの名を「爆撃機」はドイツのサッカー選手で、ブンデスリーガとドイツ代表チームにおける途方もない活躍が有名。ゴールを量産し、ブンデスリーガで365得点、ドイツ代表では68ゴールをあげた。
ミュラーはゴールをねらう嗅覚がずば抜けているフォワードだった。と同時に、そつのないパス回しで堅実にプレーを組み立てることもできた。優れたフォワードとしてブンデスリーガを4回制覇し、UEFAチャンピオンズカップを3回、ドイツ代表としてはUEFA欧州選手権とFIFAワールドカップの優勝を経験した。彼のレガシーは今も、ブンデスリーガの歴代最多得点記録として息づいており、同賞のトロフィーはその功績に敬意を表してミュラーの名前が冠されることになった。
ルイス・アラゴネスは、スペインの元サッカー選手・監督。スペインサッカー界のパイオニアであり、同国のサッカー史で最も成功した監督とされている。監督として、スペインプロリーグ(ラ・リーガ)の制覇や、スーペルコパ・デ・エスパーニャ制覇、UEFA欧州選手権の勝利を経験した。選手としては、アトレティコ・マドリードに所属して、ラ・リーガ優勝を3回、インターコンチネンタルカップ優勝を1回経験し、通算172ゴールを記録した。
テルモ・サラはスペインのサッカー選手で、史上最高のストライカーとして広く認められている。1940年から1955年までアスレティック・ビルバオでプレーし、ラ・リーガ優勝を1回、コパ・デル・レイ優勝を5回経験した。テルモ・サラはピチーチ賞(ラ・リーガでそのシーズン最も得点を挙げた選手に与えられる賞)を6回受賞という、先例のない記録を打ち立てる。通算278試合に出場し、驚異的な251得点をあげた。
テルモ・サラは7シーズン連続で最優秀選手に選ばれた。空前絶後の記録である。2002年、その容赦ない得点力と偉大なスポーツマンシップを記念して、スペインサッカーの殿堂入りを果たした。
アレッサンドロ・デル・ピエロはイタリア出身、ユヴェントスFCで19シーズンをプレーし、通算290ゴールをあげた。ユヴェントスのキャプテンを11年間つとめ、6回のセリエA優勝と、1996年のUEFAチャンピオンズリーグ制覇をチームにもたらした。イタリア代表のメンバーとしても1995年から2008年までプレーし、91試合に出場して27ゴールを記録した。
フランス出身のキリアン・エムバペは、パリ・サンジェルマンとフランス代表のフォワードである。その爆発的なスピードと華麗なドリブルテクニックで当代随一の選手と目されている。彼は現在24歳だが、2018年ワールドカップ優勝や、2020年のリーグ・アン・最優秀選手賞など、すでにいくつもの賞に輝いている。
クリスティアーノ・ロナウドは、世界で最も影響力のあるサッカー選手といっていいだろう。通算ゴール数は700を超えている。ポルトガル代表チームとUEFAチャンピオンズリーグの双方で最高のスコアラーである。451ゴールを記録したレアル・マドリード時代の彼の勢いは誰にも止められなかった。ロナウドは現在アル・ナスルFCでプレーしており、得点数をさらに重ねている。
アルゼンチン出身のリオネル・メッシは、現在パリ・サンジェルマンとアルゼンチン代表チームでプレーしている。世界最高のサッカー選手のひとりである。獲得タイトルは無数にあり、7回のバロンドールと、6回のヨーロッパ・ゴールデンシューは、どちらも最多記録になっている。
メッシはFCバルセロナ時代の活躍がとくに有名である。チームにいくつもタイトルをもたらし、自身は通算650ゴールをあげた。最近では、2022年FIFAワールドカップの優勝が記憶に新しい。この勝利によってメッシは史上最も多くの栄誉に輝いた選手となった。