ユーロ2024:フランス代表キャプテン、キリアン・エムバペの大きな野望とは
フランス代表の絶対的エース、キリアン・エムバペは選手として新たな一歩を踏み出そうとしている。長年在籍したパリ・サンジェルマンを去り、スペイン王者レアル・マドリードへの移籍を決断。だが、スペインでのキャリアをスタートさせる前に大きな目標がある。フランス代表の一員としてユーロ2024(サッカー欧州選手権)を制覇することだ。
ユーロ2024開始前にキリアン・エムバペは、イギリスメディア『CNN』と独『ビルト』紙のインタビューに応じている。そのなかでエムバペは、これからの目標を明らかにした。
キリアン・エムバペはユーロに向けてさらなる闘志を燃やしている。「ワールドカップ優勝もネーションズリーグ優勝も成し遂げた。代表チームで欠けているのはユーロのタイトルだけなんだ」と『CNN』に語っている。
フランス代表としてプレーしたあらゆる国際大会で結果を残してきたキリアン・エムバペ。2023年からは、キャプテンという重責を背負っている。「今回のユーロはキャプテンとして迎える初めての大きな大会だから、自分にとって非常に重要なんだ。母国の歴史に名を残す新たな機会になるね」と語った。
『CNN』のインタビューでエムバペは、アルゼンチンに敗れた2022年カタール・ワールドカップ決勝のことも振り返っている。「前に進み続けなければならない。フランス代表は敗れたけれど、観客は試合を楽しんでくれたんじゃないかな。僕たちにとっては残念な結果になったけれど、それも試合の一部なんだ。今なら余裕をもってあの試合のビデオをみることができるよ。もう歴史の一部だし、決勝でリベンジするために何をしなければならないかもわかっているからね。試合を通して全力でプレーしなければならないし、消極的になってはいけないと思う」
エムバペが目指しているのは、何よりもチームの勝利のようだ。その一方で、エムバペは自身の個人としての目標についても語っている。
エムバペは、『ビルト』紙でのインタビューでバロンドールについて真剣に語っている。「バロンドールはずっと前からの目標なんだ。子供の頃から世界最高の選手になりたいと思ってきた。プレーする喜びを忘れることなく進歩を続けたいね」
『ビルト』紙から今回のユーロ開催国でもあるドイツ代表について印象を問われると、エムバペは「ドイツ代表が素晴らしいチームであることはわかっているよ。いずれにせよ、ドイツ代表は無視できないライバルだね。万全の状態ではなくとも、いつでも立ち直る実力をもっていると思う」と語った。
エムバペは、優勝を逃した2021年大会(スイスとの準々決勝で敗退)に触れ、「今大会では自分のゴールでチームを導き」、ユーロ制覇を成し遂げたいと決意を語った。
エムバペは『ビルト』紙に対し、「フランス代表は良い準備ができている。勝利に飢えていて、強力な選手たちがいる。貪欲に、同時に謙虚にこの重要な大会に臨むつもりだよ」と締めくくった。
オーストリア戦でエムバペが鼻を骨折するというアクシデントに見舞われたものの、フランス代表はグループステージを2位でおわり決勝トーナメント進出を決めた。大会後半の活躍を楽しみにしよう。