J1シーズン終了!連覇を達成したヴィッセル神戸とAFCチャンピオンズリーグ出場権の行方を追う
2024年も数々の熱戦が繰り広げられてきた明治安田生命J1リーグ。首位ヴィッセル神戸が勝利を収め、見事に連覇を達成した。ここでは最終節まで3チームが優勝の可能性を残したJ1接戦と、来季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場チームを見ていこう。なお、データは全てサッカー専門サイト「トランスファーマルクト」から引用した。
2位サンフレッチェ広島と3位町田ゼルビアにも優勝の可能性が残るなか、首位ヴィッセル神戸は湘南ベルマーレをホームに迎えた。本拠地ノエビアスタジアム神戸には2万7,000人以上が応援に駆けつけ、チームは3-0で快勝。2023年に初のJ1制覇を成し遂げた神戸は、見事な連覇を飾った。
今季、ヴィッセル神戸は11月23日に行われた天皇杯決勝でガンバ大阪を破り、チーム2度目となる天皇杯制覇を達成。J1も制したことで、クラブ創設30周年となる節目のシーズンに、チーム初の2冠を成し遂げた。
サンフレッチェ広島は一時は首位に立っていたものの終盤の3連敗が響き、2位に終わった。最終節では、ヴィッセル神戸が敗戦すれば優勝の可能性があったが、序盤からガンバ大阪にリードを許す厳しい展開に。後半ロスタイムに1点を返すも、1-3で敗戦。神戸も勝利したことで優勝を逃した。タイトルは獲得できなかったが、ACLも戦う過密日程のなか、選手たちは奮闘。来季こそJ1の舞台で雪辱を果たしたいところだ。
J1は今季の全日程が終了したが、AFCチャンピオンズリーグは継続中だ。今季からACLエリート(ACLE)とACL2の2部に分かれたAFCチャンピオンズリーグ。サンフレッチェ広島は、ACL2の舞台で戦っており、グループステージ首位でラウンド16への進出を決めている。同ラウンドは2月中旬開催予定で、アジアの舞台で広島がタイトルを獲得できるかにも期待がかかる。
今季J1最大のサプライズは、初昇格を果たした町田ゼルビアの快進撃だろう。激しいコンタクトを厭わず、ロングスローも含めたセットプレーで得点を重ねるスタイルは時に批判も浴びたが、昇格初年度で優勝争いを繰り広げた実力は本物だ。
最終節は、広島同様に他会場の結果によっては優勝の可能性を残すなか、鹿島アントラーズに1-3で敗戦。自らの手で優勝を手繰り寄せることはできなかった。とはいえ、昇格1年目にして3位となり、ACL出場権まで獲得したのは間違いなくJリーグの歴史に残る快挙である。
優勝争いが混戦となるなか、ACL出場権をかけた争いも熾烈だった。最終的に4位でACL出場に望みをつないだのはガンバ大阪。最終節でサンフレッチェ広島との上位対決を制し、5位鹿島アントラーズと勝ち点差1で4位フィニッシュを決めた。
今季からACLEとACL2の2部に分かれて戦っているACLだが、出場枠の規定はかなり複雑だ。2025/26シーズンは3チームがACLEに出場予定。したがって、ヴィッセル神戸、サンフレッチェ広島、町田ゼルビアの3チームが出場資格をもつ。しかし、仮に来年2月から決勝ラウンドが始まる今季のACLEで、横浜Fマリノスか川崎フロンターレが優勝を果たすと、前年度王者が優先して2025/26シーズンのACLEに出場するため、3位町田ゼルビアはACL2に回ることになる。
横浜Fマリノス、川崎フロンターレが今季ACLEで優勝を逃した場合、4位のガンバ大阪が来季ACL2に出場することになる。さらに、今季ACL2を戦う広島が優勝した場合には、ACLE出場を賭けたプレーオフに出場する権利を広島が獲得。しかし、J1で2位の広島はすでにACLE出場を確定させているため、この権利がガンバ大阪に与えられる可能性もある。この場合は5位鹿島がACL2に回ることになるが、実際どのようにAFCが出場権を振り分けるのか現在のところ不透明だ。
ヴィッセル神戸が連覇と二冠を達成し、幕を閉じた2024年のJ1。来季の開幕は2025年2月14日を予定しており、熱戦の幕開けが今から待ち遠しい。同時に、今季上位を獲得したチームが出場するAFCチャンピオンズリーグにも注目だ。