一番ハードなスポーツはなに? アメリカで専門家の意見を集計したランキングが作られる

専門家がランキングを作成
様々な要素を10点満点で評価
15位:ロデオ
14位:ラクロス
13位:ラグビー
12位:水球
11位:スキー
10位:サッカー
9位:野球
8位:体操
7位:テニス
6位:格闘技
5位:レスリング
4位:バスケットボール
3位:アメリカン・フットボール
2位:アイスホッケー
1位:ボクシング
23位:サーフィン
32位:自動車競技
51位:ゴルフ
クリケットは?
自分なりのランキングを考えてみては
専門家がランキングを作成

一番ハードなスポーツはなんだろうか? こんなシンプルな疑問に、アメリカのスポーツ専門局「ESPN」が本気の答えを出してみた。多くの専門家の意見を集計し、ランキングにしているのだ。

様々な要素を10点満点で評価

集められた専門家にはスポーツ学者や元アスリート、ジャーナリストなどが含まれている。回答ではそれぞれのスポーツに必要とされる耐久力や筋力、速さ、柔軟さ、精確さ、器用さ、分析能力などが10点満点で評価され、それらの総合得点がランキングになっている。前置きはここまでにして、気になる順位をチェックしてみよう。

15位:ロデオ

ロデオのハードさは身体面もさることながら、精神面にもある。暴れる牛の背中に8秒間留まり続けるスポーツで、バランス感覚や握力だけでなく、恐怖心をコントロールすることも必要だからだ。危険性が高いことも順位に反映されている。

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14位:ラクロス

ラクロスではスピードと精確さ、そして持久力が求められる。ゲームのスピードは速く、敵プレイヤーをさばきながらスティックの先のボールもコントロールせねばならない。非常に高度な身体能力が要求されるのだ。

13位:ラグビー

ラグビーがこの順位なのは少し意外かもしれない。アメフトのようなフルコンタクト競技でありながら、サッカーのようなスタミナとスピードが要求され、防具も着けないのだから。当然、精神的にもかなりの強靱さが求められる。だが、それでもこのランキングでは10位以内には入れなかった。

12位:水球

水球はその名の示すとおり水中で行われる球技で、プレイヤーは常に泳ぎながらさまざまな動きをこなすことになる。そのハードさは、時に「水中の格闘技」とすら呼ばれるほどでもある。

11位:スキー

スキー、特にアルペンスキーでは体力とバランス感覚、精確さが求められる。急斜面をハイスピードで滑り降り、鋭いターンを決めるためには強靱な足腰と集中力が必要だ。さもなくば大事故につながりかねず、実際、アメリカ国立衛生研究所の統計では、スキーがもっとも危険なスポーツとされている。

10位:サッカー

サッカーはその競技時間の長さから、体力面で非常にハードなスポーツとなっている。選手は1ゲームあたり平均11~16km走っており、急な方向転換やドリブル、パス、ディフェンスなどの動きを考えればその負担は計り知れない。もちろん、ボール操作のためのテクニックも必要だ。

9位:野球

野球は他の競技と比べればスローペースに思えるが、打席では150km近い球をめがけてバットを振るのであり、そのための集中力や身体コントロールのレベルは非常に高い。また、守備時の送球にもスピードと正確さが同時に求められる。

8位:体操

体操競技では身体の柔軟さ、バランス感覚、筋力、精確さなどあらゆる要素が必要となる。要求されるレベルは非常に高度で、わずかなミスも許されない。さらに、本番でのプレッシャーも大きく、精神面でも強さが要求される。

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7位:テニス

ハードなスポーツを思い浮かべたときにあまり念頭には浮かばないかもしれないが、ESPNのランキングではテニスが上位につけている。要求される身体能力や反射神経、そして精神力が評価された形だ。ロングラリーでは速度が重視されるが、個々のショットの精確さも重要だ。そして、常に敵の動きの先を読む精神力や戦略眼も必要とされる。

6位:格闘技

格闘技では身体的な筋力や耐久力が要求されるのは当然だが、自分を律し戦略的に考える精神力も必要だ。柔道でも空手でも、あるいはテコンドーであっても、スピード・精確さ・パワーのバランスをとって最高のパフォーマンスを目指さねばならないのは一緒だ。

5位:レスリング

レスリングは一対一の激しい接触を伴うスポーツで、要求される身体的・精神的能力は非常に高水準だ。強力なフィジカルと戦略眼がともに必要とされ、世界でも有数のハードなスポーツとなっている。

4位:バスケットボール

バスケットボールは試合のスピードが非常に速く、判断の速さや素早いコントロールが必要な一方、持久力も要求される。コートを素早く駆け巡りながら、敵の選手をさばいて精確なシュートやパスを決めねばならないのだ。

3位:アメリカン・フットボール

アメリカン・フットボールでは筋力とスピード、持久力、そして精確さが要求される。激しい接触が生じる一方、幅広い戦略眼も必要で、複雑なプレーも記憶しておかねばならない。こういった要素が組み合わさって、この順位となったようだ。

2位:アイスホッケー

アイスホッケーはスケートで高速で滑りながら、小さなパックをあやつるフルコンタクト競技だ。当然、高い持久力やパワーと細かい操作のテクニックが共に要求される。試合展開の中では、プレッシャーを受けながら素早く判断する精神力も問われることになる。そのすべてが氷上で行われるわけで、あらゆる方面における強さが求められるのだ。

1位:ボクシング

今回のランキングで1位となったのはボクシングだった。パワーだけではなく、持久力やスピード、そして精神力も非常に高水準なものが要求される。敵のパンチを受けながら高いパフォーマンスを発揮せねばならず、一手一手に戦略的思考が必要だ。

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23位:サーフィン

ちなみに、今回のランキングでは全体で60のスポーツが評価された。ここからはその中でもやや辛めの評価を受けたものを見てみよう。まずはサーフィンで、多くの要素で5点という評価を受けて順位としては23位となった。少なくとも、要求される能力のバランスはいいのかもしれない。

32位:自動車競技

自動車競技は柔軟性や敏捷性、パワーなどが低く評価されて32位となっている。自動車競技のファンは以前からドライバーに要求される身体能力を説いてきただけに、この結果にはご立腹かもしれない。一応いっておくと、「度胸」という項目ではトップに近い点数を取ってはいた。

51位:ゴルフ

ゴルフは多くの要素において最低点に近かったのだが、身体コントロールや分析力、パワーなどの面が評価されたおかげで最下位は免れ、51位となった。

クリケットは?

ところで、世界で2番目に人気のスポーツとも言われ、全世界に25億人以上のファンがいるとされるクリケットはどうだろうか? じつは、このランキングにはクリケットは含まれていない。ここまで読んでお気づきかもしれないが、このランキングは少々アメリカ中心的なところがあるのだ。だが、無理やり順位を考えるなら、基本的には野球と同じだろう。1日6時間を5日かけて行うテスト・クリケットがあるから、耐久力の面ではやや勝るかもしれない。

自分なりのランキングを考えてみては

いろいろと思うところもあるランキングだったかもしれないが(特にラグビーの評価など)、読者のみなさんも自分なりにスポーツのハードさを考えてみてはいかがだろうか。

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