FCバルセロナのアレクシア・プテジャス:世界最高の女子サッカー選手とは

世界最高の女子サッカー選手
チャンピオンズリーグ優勝
2年連続でバロンドール受賞
2022年の怪我を超えて
FIFA女子最優秀選手に
三冠を達成した2021-2022シーズン
女子サッカー選手たちの手本
公私における大きな苦難
アレクシアの父、ジャウメ・プテジャス
父との絆
だれよりも応援してくれた父
父親の死
輝かしい実績
2022年の大きな怪我
復帰に向けた長い道のり
299日ぶりの試合復帰
代表として100試合出場を達成
女子サッカー選手の年俸
サッカー界の男女格差
女子サッカー界の至宝
世界最高の女子サッカー選手

女子サッカーFCバルセロナに所属するアレクシア・プテジャス(1994年生)は、世界最高のサッカー選手の一人だ。チームは6月3日に行われた欧州チャンピオンズリーグ決勝でドイツのVfLヴォルフスブルクを下し、みごと優勝を果たした。

チャンピオンズリーグ優勝

オンラインニュース「KNVB」によれば、オランダで開催された決勝のチケットはほぼ1ヶ月前に完売したという。

2年連続でバロンドール受賞

2022年10月、アレクシア・プテジャスは欧州最優秀選手に贈られるバロンドールを受賞。アレクシアは前年にも同賞に輝いており、女子サッカー界で2年連続でバロンドールを受け取った最初の選手として歴史に名を刻んだ。

 

2022年の怪我を超えて

その道は平たんではなかった。アレクシア・プテジャスは2022年夏に左ひざの前十字靭帯を損傷、7月の女子ユーロ2022出場を断念して手術後のリハビリに取り組んでいた。10月に発表されたバロンドール受賞には深い感慨を抱いたに違いない。さらに、今年2月にはFIFAから女子最優秀選手賞が贈られるというサプライズがあった。

FIFA女子最優秀選手に

長期離脱にもかかわらず、FIFA年間アワードの女子最優秀選手の候補者となったアレクシア・プテジャスは投票により50ポイントを獲得。37ポイントで2位、3位となったイギリスのベス・ミードとアメリカのアレックス・モーガンと大差をつけ、栄えある賞を手にした。

三冠を達成した2021-2022シーズン

左ひざの怪我に見舞われる2022年夏までに、アレクシア・プテジャスはFCバルセロナのキャプテンとして同年のスペインリーグ、スペイン女王杯(コパ・デ・ラ・レイナ)、スペイン・スーパーカップ(スーペルコパ)を制し、男子サッカーでも困難とされる三冠を達成している。さらに同年の欧州チャンピオンズリーグで決勝進出、フランスのリヨンに惜敗したが大会を通じて11ゴールを決め、CL得点王に輝いた。

女子サッカー選手たちの手本

アレクシア・プテジャスへの高い評価は優れたリーダーシップや試合におけるインテリジェンスにとどまらず、新世代のサッカー選手たちがみならうべき手本としても注目されている。

公私における大きな苦難

アレクシア・プテジャスは高い技術と献身的な努力に加え、逆境の波を乗り越えて伝説的存在となった。選手としてキャリアの頂点で大怪我と長期離脱に見舞われたほか、プライベートでは愛する父親を早い時期に失っている。

アレクシアの父、ジャウメ・プテジャス

ジャウメ・プテジャスは2012年5月、娘がFCバルセロナに加入する数カ月前に亡くなった。壮年にさしかかったばかりだった。10年後に女子バロンドールを受賞したアレクシアは、まっさきに父親の姿を思い浮かべたという。

 

父との絆

アレクシアは受賞式のスピーチで、「遠く離れたところにいるとしても、私のことを誇りに思ってほしい。この賞はパパのものよ」と語りかけた。

だれよりも応援してくれた父

アレクシアの一番のファンはつねに父親のジャウメ・プテジャスだった。アレクシアがRCDエスパニョールとレバンテUDで活躍した2シーズンにジャウマがSNSに投稿した画像を見れば、多くの情熱を傾けていたことがわかるだろう。

父親の死

アレクシアの父親はFCバルセロナの熱烈なファンだったが、娘がこの名門クラブに加わる前にこの世を去った。アレクシアがバルサで目覚ましい活躍をし、国際女子サッカー界を代表する選手になる様子を見ることはできなかった。

輝かしい実績

アレクシア・プテジャスの輝かしい実績を振り返ってみよう。2回の女子バロンドール、2回のFIFA女子最優秀優選手賞に輝いたほか、6回のスペインリーグ優勝、7回のスペイン女王杯優勝を果たし、UEFA女子チャンピオンズリーグでも優勝杯を手にしている。しかし、自分に満足することはないという。

2022年の大きな怪我

キャリアの頂点にあると思われた2022年、アレクシアは7月開催の女子ユーロ202に向けた練習中に左ひざの前十字靱帯を断裂してしまった。もちろん大会出場はあきらめざるを得なかった。

復帰に向けた長い道のり

前十字靭帯断裂は回復に時間がかり、長期離脱を迫られることから精神面にも大きな影響を及ぼす。アレクシアの場合、復帰には1年かかるだろうといわれていた。

299日ぶりの試合復帰

2023年4月30日、FCバルセロナ対ウエルバ戦の74分でアレクシア・プテジャスがふたたびピッチに姿を現した。299日ぶりの復帰に対し、スタジアムに詰めかけたファンはスタンディングオベーションを送ったとFCバルセロナが公式サイトで伝えている。

代表として100試合出場を達成

女子ユーロ2002直前のけがで記録更新が途絶えたものの、アレクシアはクラブに加えてスペイン代表でも活躍しており、100試合という代表戦最多出場記録を達成している。もちろん、女子サッカー界でもっとも高い報酬を手にする選手の一人だ。

女子サッカー選手の年俸

WEBサイト「elnacional.cat」によればアレクシアの年俸は約15万ドル、さらにナイキの広告塔としても活躍している。

サッカー界の男女格差

前述のメディアは、チームメイトのジェニファー・エルモソの推定年俸は約10万ドル、オランダ代表のリーク・マルテンスは約9万5000ドルとしている。女子サッカー選手の年俸は男子のそれに遠く及ばず、賃金格差が大きな問題となっている。

女子サッカー界の至宝

少し前までは男性のものと考えられていたサッカーの世界を女性に開放したアレクシア・プテジャス。世界中の女子サッカー選手たちの目標として、さらなる活躍を期待しよう。

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