世界にその名を届かせた14歳のスケートボーダー、小野寺吟雲選手:パリ五輪出場が近づく
2010年生まれの14歳、小野寺吟雲(おのでら ぎんう)選手がスケートボード男子ストリートの日本代表に選ばれた。今回は異次元の強さでパリ五輪の頂点を狙う小野寺選手を追って行こう。
「Ginwoo」の愛称で親しまれている小野寺選手は、14歳にして世界的に有名なスケートボーダーだ。数々の最少年記録を更新し、現在世界ランキング1位に君臨している。
「Olympics.com」によれば、小野寺選手がスケートボードを始めたのは5歳の時。家族旅行でロサンゼルスのベニスビーチを訪た際に目にしたスケートボーダー達に魅了されたのがきっかけだという。
画像:Instagram, @ginwoo.jp
『スポーツニッポン』紙によれば、小野寺選手は独自の方法でキャリアを積んできた。大技の映像をSNSで発信し続けたところ海外の関係者の目に留まり、8歳の時から国際大会の招待を受けてきたという。
同紙によれば、世界的なスケートボードブランド「JART」と契約したのも8歳の時。その他にもNIKEなど複数の大手企業と史上最年少で契約を交わしている。インスタグラムのフォロワーは現在36.2万人。歌手のジャスティン・ビーバーをはじめ多くの海外セレブがフォローしているという。
画像:Instagram, @ginwoo.jp
さらに音楽ユニットのブラックス+ファルコンのミュージックビデオ『Step By Step』にも出演している。音楽メディア「Barks」によれば、アラン・ブラックスがこうコメントしたという:「小野寺吟雲は、素晴らしい若手スケーターで、その柔らかさ、スキル、熱意がスクリーンに輝き、繊細で感動的なビデオに仕上がった」
2022年、12歳の小野寺選手が強豪ひしめく日本選手権を制したことで、国内外で知名度が一気に上昇した。史上最年少での優勝だった。
その後も数々の主要大会で実績を積み上げていく小野寺選手。2023年に13歳で初出場した「ストリート世界選手権」で3位となり「史上最年少メダリスト」として、「エックスゲームズ ストリート」での優勝は「最年少金メダリスト」として2つのギネス世界記録を樹立している。
『読売新聞』によれば、小野寺選手は演技だけでなく、スタイルも枠にとらわれていない。長い髪を結い上げ、襟元には三つ編み。父と一緒に考えたヘアスタイルだという:「パパが(ひげを)三つ編みにしているから、それで(自分でも)裏を三つ編みにしたらヤバイってなって。(スタイルが)もっとかっこよくなった」
画像:Instagram, @ginwoo.jp
「日テレニュース」によれば「雲を呼び起こす龍のように、周りを巻き込んでいく人になってほしい」との願いから吟雲(ぎんう)と名付けられたという。パリ五輪では世界を巻き込んで、巨大な雲を呼び起こすに違いない。