元モロッコ代表MFアブデラジズ・バラダが心臓発作のため35歳で死去
サッカー界から悲しいニュースが届いた。10月24日、元モロッコ代表MFのアブデラジズ・バラダが心臓発作のため35歳で亡くなったのだ。
彼の訃報はモロッコのスポーツニュースサイト「Le360 Sport」をはじめ、各メディアが伝えた。アブデラジズ・バラダは2021年に現役を引退後、フランスで暮らしていた。
バラダはモロッコ出身の両親のもと、パリから80kmほど離れたプロヴァンという街で1989年に生まれた。2007年からパリ・サンジェルマンFCのリザーブチームでプレーし、2010年にスペインのヘタフェCFに移籍している。
ヘタフェではリザーブチームでの試合も含めて3シーズンで100試合近くに出場した。のちにキャリア全体を振り返ると、バラダはヘタフェ時代に最も多くの試合に出場していることになる。
2013年にヘタフェからアル・ジャジーラ・クラブ(UAE:アブダビ)に移籍し、その後はオリンピック・マルセイユ(フランス)、アル・ナスルSC(UAE:ドバイ)、アンタルヤスポル(トルコ)などでプレーした。モロッコ代表としても28試合に出場、2012年ロンドン五輪や2013年のアフリカ・ネイションズ・カップで活躍している。
バラダが現役最後のシーズンを過ごしたのは、フランス4部のUSルシタノス・サンモール。そこで2021年に引退している。
ヘタフェやマルセイユといった有名クラブでバラダが活躍する姿は、同じモロッコ出身の選手たちに大きな勇気を与えたようだ。やはりモロッコ出身の両親のもと、アクラフ・ハキミという選手がマドリード州ヘタフェで生まれている。現在パリ・サンジェルマンに所属し、モロッコ代表にも選ばれているディフェンダーだが、1998年生まれのハキミがサッカー少年だったころ憧れたのが、他ならぬアブデラジズ・バラダだったという。
写真:Instagram - Achraf Hakimi
バラダは現役引退後もパリでの暮らしを続け、サッカー解説者としてスポーツ専門チャンネルの「RMS Sport」や「beIN SPORTS」などで実況中継を行なっていた。
オリンピック・マルセイユはこのたびの訃報に接し、「X」への投稿で哀悼の意を表している。バラダは2014年から2シーズンを同クラブの選手としてプレーしている。
写真:X - Olympique Marseille
ヘタフェもまた、「X」への投稿でバラダの死を悼み、彼の親族に向けて弔意を示している。その投稿によれば、バラダは同クラブの選手としてスペイン1部の66試合に出場、4得点を挙げたという。
写真:X - Getafe FC
ドバイのアル・ナスルもX上でバラダの死を悼み、バラダがこの世に残した素晴らしい足跡を称えている。
写真:X - Al Nasr