写真で振り返る、第57回スーパーボウルのハイライト

2月12日の夜、アリゾナ州フェニックス郊外グレンデールに位置するステートファーム・スタジアムで、カンザスシティ・チーフスがフィラデルフィア・イーグルスを破り、第57回スーパーボウルの覇者になった。

試合は緊張感にあふれていた。ファインプレーに歓声が上がったり、手に汗を握る展開にスタジアムが静まりかえったりと、絵に描いたような見事な瞬間がしばしば訪れた。『スポーティングニュース』のダン・トレイシー（Dan Treacy）とサム・ジャーデン（Sam Jarden）の分析をもとに、第57回スーパーボウルのハイライトを伝える16枚の写真を見ていこう。

フィールドに最初に姿を現したのはチーフスの面々だったが、イーグルスのヘッドコーチであるニック・シリアニが国歌の歌唱を聴きながら涙を流し、オープニングセレモニーの名場面となった。

最初の攻撃はフィラデルフィア・イーグルス。ジェイレン・ハーツはプレッシャーをものともせずフィールドを素早く駆け抜けた。ゴールライン目前、ジェイレン・ハーツはクオーターバックスニークによって第57回スーパーボウル最初のタッチダウンをもぎとる。

そのお返しとばかりに、マーカス・エップスのマークを外したトラビス・ケルスはパトリック・マホームズからのロングパスをキャッチし、カンザスシティ・チーフス最初のタッチダウンを奪った。

フィラデルフィア・イーグルスの攻撃は失敗し、ボール支配権はカンザスシティ・チーフスに移る。パトリック・マホームズからのロングパスがフィールドを横切ってトラビス・ケルスに再び届き、チーフスは大きく前進する。

チーフスはエンドゾーンにボールを運び込めず、42ヤードのフィールドゴールを狙うが、蹴られたボールは左にそれてポストに弾かれる。チーフスは大きなチャンスをものにできず、第1クォーターは7-7の同点で終わる。

第2クォーター、フィラデルフィア・イーグルスは好調な滑り出しをする。ジェイレン・ハーツからA・J・ブラウンへ45ヤードの超特大のパスが繋がってタッチダウン。

ジェイレン・ハーツがファンブルしたボールをラインバッカーのニック・ボルトンが拾ってそのままタッチダウン。これでカンザスシティ・チーフスはスコアを14-14に戻し、ハーフタイムを前にしてイーグルスがゲームの流れをつかむ絶好のチャンスを潰した。

フォースダウンからジェイレン・ハーツが20ヤードのラン。その5分後またもランによってチーフスのエンドゾーンに走り込み、イーグルス3つ目のタッチダウンを奪う。

チーフスはこのタッチダウンの借りを返せず、イーグルスが主導権を握る。ジェイク・エリオットがキックを蹴り、第2クォーター残り時間3分で35ヤードのフィールドゴールを決める。これでスコアは14-24、イーグルスの10点リードでハーフタイムに突入する。

後半はチーフスの攻撃で始まる。マホームズがランでフィールドを駆け抜け、その後アイザイア・パチェコのランでタッチダウン。その差を3点に縮める。21-24。

イーグルスの攻撃。さんざんフィールドを往復した挙句、イーグルスはフィールドゴールで3点をあげる。サードクォーターが終わってスコアは21-27。

6点差を追いかけるチーフス、カダリウス・トニーがタッチダウンを決めて逆転。28-27。

イーグルスの攻撃は成功せず、パントを試みるもあまりうまくいかなかった。ボールを掴んだトニーはものすごい走りを見せる。チーフスのQBマホームズはこのチャンスを逃さなかった。スカイ・ムーアへのパス、そのままタッチダウン。スコアは35-27、チーフスの8点リードとなった。

追いかけるイーグルス、ダバンテ・スミスへのディープパスが成功。再びQBスニークの成功でタッチダウン、32-35。その後イーグルスはキックプレイではなく、2点を狙いに行って成功する。残り5分でスコアは35-35に。

イーグルスのジェイムズ・ブラッドベリーが反則をとられる。その後チーフスは残り時間をゆったりと使い、残り8秒でハリソン・バトカーがフィールドゴールを決めて38-35。

両チーム見せ場を作り、激闘を繰り広げた第57回スーパーボウルは、カンザスシティ・チーフスの勝利（38-35）で幕を閉じた。