五輪連覇を果たしたスケートボードの堀米雄斗選手:地獄と天国をみた3年間

五輪二連覇を達成!
大逆転での金メダル
茨の道
熾烈な代表争い
「2年間は本当に地獄だった」
大逆転で日本代表入り
ストリート
本格的にスケートボードを始めたのは6歳の時
小学生の頃の夢
有言実行
移住後すぐに頭角を現す
ケタ違いの人気と収入
アメリカンドリーム
スケートボード場付の豪邸
東京五輪
スケートボードがフィーバー
パリ五輪
ここぞという時に必ず決める選手
五輪二連覇を達成!

パリ五輪のスケートボード男子ストリートで、堀米雄斗(ほりごめ ゆうと)選手が金メダルを獲得した。東京五輪に続き2大会連続での優勝となった。

大逆転での金メダル

7月29日の決勝で、失敗を重ねた堀米選手は暫定7位となっていた。しかし、最後のトリックで異次元の難易度をもつ大技「ノーリーバックサイド270テールブランドスライド」を成功させ、大逆転で優勝をもぎとった。ちなみにこの大技は今大会最高得点となる97.08点をマークした。

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茨の道

土壇場の大逆転で金メダルを手にした堀米選手。ここに至るまでの道のりも決して楽なものではなかった。自ら「地獄」と表現する苦しい状況を乗り越えての五輪連覇だったのだ。

熾烈な代表争い

金メダリストとはいえ、日本代表の座を得るのは簡単なことではない。特にスケートボードは男女共に世界トップクラスの選手がひしめきあう。たとえば堀米選手が参戦する「ストリート」の五輪出場枠は各国最大3名。しかし、世界ランキングトップ10の半数を日本人選手が占めていることから熾烈な代表争いが繰り広げられた。

画像:Instagram, @yutohorigome

「2年間は本当に地獄だった」

堀越選手は「Xゲームズ」などの五輪選考対象外の国際大会では実力を発揮するも、五輪選考大会では大苦戦していた。『読売新聞』によれば、予選落ちしたこともあり、ついには日本代表の5番手にまで転落。一時はパリ五輪を諦めかけていたという:「2年間は本当に地獄だった。オリンピックの予選に関しては何をやってもうまくいかない。精神的にも苦しい」

大逆転で日本代表入り

日本代表の座をめぐる熾烈な争いは、6月23日の五輪選考大会最終戦までもつれこんだ。堀米選手が高難度の新技を成功させ、大会最高点を出して優勝。土壇場の大逆転で日本代表入りを果たすことができた。

ストリート

東京五輪から新たな競技種目となったスケートボード。堀米選手が参戦する「ストリート」は、街中にある階段やベンチなどを模した構造物を配置した直線的なコースで、技の難易度、完成度、オリジナリティ、全体の流れなどが審査され採点される競技。

本格的にスケートボードを始めたのは6歳の時

堀米選手の父親は元スケートボーダー。自身が滑るために6歳の息子を公共のパークに連れて行き、滑らせてみたところ「天才じゃないか」と思うほど膝の使い方や坂を下る時の姿勢が秀逸で、自分が滑っているどころではなくなってしまったという。『デイリー新潮』誌が伝えた。

画像:Instagram, @yutohorigome

小学生の頃の夢

『報知新聞』によれば、小学生の頃から国際大会に参戦していた堀米選手。小学6年生の頃にはこんな作文を書いていたという:「僕の夢は、世界で一番うまいスケーターになることです。だからもっと練習するために、スケボーの本場のアメリカに行きたいです」

画像:Instagram, @yutohorigome

有言実行

その宣言通りに高校を卒業するとロサンゼルスへ移住した。『ダ・ヴィンチ』誌によれば、当初はリビングの端にマットレスを置いたスペースを間借りして生活。英語が話せず、人見知りということもあり、家でもパークでも孤独な時間を過ごすことが多かったという。

移住後すぐに頭角を現す

しかし、アメリカへ移住した翌年の2017年に、世界最高峰のプロツアー「ストリートリーグ」で準優勝。2018年には同大会を日本人として初めて制し、瞬く間に世界のトップスケーターとなった。

ケタ違いの人気と収入

『中日新聞』によれば、スケートボード発祥の国アメリカではスケートボーダーの人気と収入がケタ違いだ。優勝賞金が500万円を超える大会もあり、さらにはスポンサー契約による収入も大きい。トップ選手ともなれば年収は数十億円に達するという。

画像:Instagram, @yutohorigome

アメリカンドリーム

各メディアが伝えたところによれば、トップ選手の仲間入りを果たした堀米選手の年収も、当時22歳にして億単位になっていたという。まさに、アメリカンドリームをつかんだのだ。

スケートボード場付の豪邸

「アッコにおまかせ!」に出演した堀米選手が、2020年にロサンゼルスに購入した自宅を紹介した。4LDKの豪邸で、リビングにはビリヤード台、裏庭にはスケートボート場がある。自由に練習できる環境を最大限に生かしていると語った。

東京五輪

すでにアメリカで大成功を収めていた堀米選手が、日本でも一躍時の人となった。東京五輪の男子ストリートで、驚異的な高得点をマークして金メダルを手にしたのだ。

画像:Instagram, @yutohorigome

スケートボードがフィーバー

東京五輪で活躍したのは堀米選手だけではない。日本勢が4種目で金メダルを3個、銀と銅が1個、合計5つのメダルを量産したのだ。日本ではマイナー競技だったスケートボートの知名度が一気に跳ね上がった。

パリ五輪

日本のスケート勢はパリ五輪で男女共にメダルの量産が確実視されていた。男子ストリートの日本代表は堀米選手、白井空良選手、小野寺吟雲選手。いずれも世界トップレベルのスケーターで、表彰台を日本勢が独占する可能性も高いとされていた。

ここぞという時に必ず決める選手

しかし、小野寺選手は予選敗退、白井選手は惜しくも4位に終わってしまう。ここぞという時に必ず決めると評される堀米選手だからこそ、絶体絶命のピンチから再び五輪の頂点に立てたのだろう。今後もスケートボード界を牽引していく存在であり続けるに違いない。

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