大谷翔平にまつわる豆知識
「二刀流」の使い手として、メジャーリーグ(MLB)で大活躍を見せている大谷翔平。しかし、その素顔についてはあまりご存じない方も多いのではないだろうか? そこで、今回は大谷選手にまつわる知られざる豆知識をお届けしよう。
MLBでのキャリア全体を西海岸で過ごしてきた大谷選手。そのことはお気に入りの米国料理にも表れている。2024年2月に行われたインタビューの中で、「イン・アンド・アウト・バーガー」(西海岸に展開するハンバーガーチェーン店)が大好きだと公言したのだ。
西海岸で人気のファストフードレストランと言えば、「イン・アンド・アウト・バーガー」「カールスジュニア」「ジャック・イン・ザ・ボックス」であり、大谷選手の選択はまさにジャストミートだ。
2023年、10年間で総額7億ドルという衝撃的な契約によってロサンゼルス・ドジャースに移籍した大谷選手。このとき、背番号をめぐって、スケールの大きいエピソードを生み出している。大谷選手はエンゼルス時代から背番号17をつけていたが、ドジャースではチームメイトのジョー・ケリーがすでにこの番号を使用していたため、移籍後も同じ番号を使い続けることができるとは限らなかった。そこで……
なんと、大谷選手はジョー・ケリーの妻、アシュリーにポルシェをプレゼントしたのだ。自宅にポルシェがやってきて、「ショウヘイからの贈り物です」と伝えられたときには、さぞ驚いたことだろう。実は、フリーエージェントの期間中、アシュリーは大谷選手にドジャースと契約するよう、強く勧めていたのだそうだ。一方、ジョー・ケリーはこの出来事について、ESPN放送にこう語っている:「ショウヘイが活躍を続け、いつの日か殿堂入りしたら、オレの背番号が永久欠番になるわけだ」
大谷選手は3人きょうだいの末っ子。7歳上の兄、龍太さんと2歳上の姉、結香さんがいる。
実は、兄の龍太さんも野球選手として、四国アイランドリーグでプレーしていたことがある。スポーツ専門サイト「EssentiallySports」によれば、父の徹さんは龍太さんを十分にサポートできなかったことを後悔しているようだ。いわく:「もっと、(龍太さんと)一緒に練習してあげればよかった(中略)兄に対してできなかったことを、翔平にはしてあげたい」
ドジャース移籍後の初のシーズンでは、マウンドに立つことができなかった大谷選手だが、ロサンゼルス・エンゼルス時代にはサイ・ヤング賞(MLBの両リーグで、その年に活躍した投手に与えられる賞)候補だった。『スポーツ・イラストレイテッド』誌によれば、大谷選手お気に入りの球種はスイーパーであり、スイーパーといえば大谷選手なのだとか。
また、同誌にいわく、大谷選手のスリーパーは水平方向に1フィート半(およそ45センチメートル)も曲がるため、バッターにとっては手強い相手だ。実際、エンゼルスでプレーした最後のシーズンは投球の半分がスイーパーで占められていたにもかかわらず、ライバル打者たちが対応できるようになったかと言えば、そうでもなさそうだ。
米国での生活が長くなるにつれ、語学力にも磨きがかかる大谷選手。周囲にはカリブ海地域や中南米出身のチームメイトも多いため、スペイン語もできるとのこと。エンゼルス時代のチームメイト、カルロス・エステベスは「Fox 11 LA」放送に対し、「スペイン語が意外なほど上手いんだ。驚いたよ」とコメントしている。
スペインのスポーツ紙『Marca』が2024年2月に伝えたところによれば、大谷選手はチームメイトの山本由伸選手にスペイン語を通訳しようと試みたことがあるらしい。その様子はドジャースのチームメイトでドミニカ共和国出身のテオスカル・エルナンデスが動画に撮影していたとのこと。
球界のホープとして脚光を浴びる以前、大谷選手は水泳選手としても活躍していた。実際、高校時代は野球に打ち込む傍ら、水泳の練習も熱心にこなしていたそうだ。
「Essentially Sports」によれば、高校時代の大谷選手を指導した佐々木洋監督は同選手の才能について、もし水泳を続けていたら「オリンピックに出場できたかもしれない」とコメント。
2024年2月、大谷選手は元バスケットボール選手の田中真美子さんとの結婚を発表し、話題を呼んだ。インスタグラム上には、「新たなチームと新たな環境でのスタートとなりますが、2人(1匹も)で力を合わせて支え合い、そしてファンの皆さまと共に歩んでいけたらと思っております」というメッセージが投稿された。
お相手の田中真美子さんは2019年から2023年まで、バスケットボール女子日本リーグの富士通レッドウェーブでプレーしており、高いシュート成功率を誇っていた。
2022年に『GQ』誌が行ったインタビューの中で、マンガ『スラムダンク』に夢中だと明かした大谷選手。ただし、バスケットボールには興味があるが、「得意ではない」とのこと。
さらに、投打の両面で活躍する主人公(ただし、最終的にはピッチャー専門になる)がメジャーリーグに挑戦する姿を描いた野球マンガ『MAJOR』もお気に入りだそうだ。しかし、大谷選手はMLBで「二刀流」を披露しており、フィクションを越えてしまった感がある。
鮮やかなプレーで球場を沸かせる大谷選手のパフォーマンスを支えているのは、実は十分な睡眠なのかもしれない。実際、2022年に共同通信が行ったインタビューの中で、「睡眠は最優先」と語り、毎晩10時間は眠るようにしていることを明かした。さらに、試合前は2時間の仮眠をとるのが大谷流だそうだ。
シーズン中に毎日12時間も睡眠をとるというのは長すぎるようにも思えるが、効果のほどは結果を見れば一目瞭然だ。ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は『スポーツ・イラストレイテッド』誌に対し、「大谷選手のすることにはすべて意味があります。あらゆる面で時間の無駄がないんです」とコメントしている。