世界のサッカーファンが注目するメキシコ人女性審判、カティア・イツェル・ガルシアとは?

注目のサッカー審判
リーガMX(メキシコ1部リーグ)で審判デビュー
史上2人目の女性審判
初めてVARを利用した女性審判
2試合目でトラブル発生
猛抗議する選手たち
試合終了間際のPK
ヒートアップするクルブ・プエブラの選手
威厳を示したカティア・イツェル・ガルシア
メキシコシティ生まれ
学生時代
アマチュア審判員からプロへ
政治学との関係
プロ審判員デビューは2016年
国際試合の審判員として
注目を集めた試合
女性審判のパイオニア
審判委員会のコメント
いずれ、国際試合に登場する?
注目のサッカー審判

ここ2ヵ月のうちに、世界中のサッカーファンから注目を浴びることとなったメキシコ人審判、カティア・イツェル・ガルシア。一体、何があったのだろうか?

 

 

リーガMX(メキシコ1部リーグ)で審判デビュー

カティア・イツェル・ガルシアが主審デビューを果たしたのは、今年3月10日にリーガMX(メキシコ1部リーグ)で行われたCFパチューカ対ケレタロFC戦だ。

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史上2人目の女性審判

リーガMXで主審を務めた女性審判はカティア・イツェル・ガルシアが2人目。1人目の女性審判はビルヒニア・トバルで、2004年に初めて主審を務めた。

 

初めてVARを利用した女性審判

しかし、リーガMXにおいて、VARを利用した初の女性審判はカティアだ。これはフランシスコ・ベネガス(ケレタロFC)のハンドを確認するためだった。

2試合目でトラブル発生

しかし、トラブルが発生したのは、カティアが2度目の主審を務めたクルブ・プエブラ対クルス・アスル戦(4月12日)だった。なお、試合そのものはウリエル・アントゥナのゴールでクルス・アスルが勝利している。

猛抗議する選手たち

アントゥナのゴールが実現したのは、カティアがクルブ・プエブラ側のハンドを指摘し、クルス・アスルにPKを与えたためだった。これに対し、クルブ・プエブラの選手たちは猛抗議。

 

 

試合終了間際のPK

というのも、このシーンは0対0で迎えた試合終了間際だったからだ。クルブ・プエブラの選手たちにしてみれば、引き分けに終わると思われた試合が後半94分に一転してしまったのだ。

 

ヒートアップするクルブ・プエブラの選手

これに対し、カティアはVARを確認した上で、クルブ・プエブラのDF、グスタボ・フェラレイスによるハンドがあったと判定した。ところが、クルブ・プエブラのセバスティアン・オルメドは怒りが収まらず、ヒートアップ。結局、イエローカードをもらってしまった。

威厳を示したカティア・イツェル・ガルシア

結局、カティアがクルブ・プエブラの選手たちの抗議に屈することはなく、リーガMXのエリート審判としてキャリアを続けるための威厳を示すことになったと言える。

メキシコシティ生まれ

カティア・イツェル・ガルシアは1992年9月1日にメキシコシティで誕生。FIFA国際審判員の資格は2019年に取得した。

 

学生時代

学生時代はメキシコ国立自治大学の政治社会学部で行政学を修めた後、法学を学んだ。

写真:Instagram Katia Itzel Garcia

アマチュア審判員からプロへ

一方で、若いころから審判になりたいと考えており、そのための修行も怠らなかった。2015年にアマチュア審判員になると、翌年には「下位カテゴリ」で優秀な成績を収め、その3年後には国際審判員となったのだ。

 

政治学との関係

カティアはESPN放送が2017年に行ったインタビューの中で、「政治は権力と意思決定、法学は正義と司法判断を扱います。だから、私が学んだ分野は審判の仕事と関係があると言えるでしょう。審判は選手たちがルールに従って、スムーズに試合ができるようにしなくてはならないのですから」とコメントしている。

 

 

プロ審判員デビューは2016年

カティアがプロ審判員としてデビューしたのは2016年。まずはメキシコ2部リーグの審判員を務め、その後、リーガMXフェメニル(メキシコ女子1部リーグ)に進出。

 

国際試合の審判員として

2019年に国際審判員となってからは、CONCACAFネーションリーグ(2022-2023シーズン)やCONCACAF・U-20女子チャンピオンシップ(2022年)、U-17女子ワールドカップ(2022年)、女子ワールドカップ(2023年)、CONCACAF女子ゴールドカップ(2024年)といった国際試合で審判を務めている。

 

 

注目を集めた試合

とりわけ注目を集めたのは、米国がカナダを破って優勝したCONCACAF女子チャンピオンシップの決勝戦(2022年)と、スペインがコロンビアを制したU-17女子ワールドカップの決勝戦(2022年)だろう。

 

女性審判のパイオニア

こうした活躍が評価され、男子リーグの試合でも審判を任されるようになったカティア・イツェル・ガルシア。ビルヒニア・トバルに続く女性審判のパイオニアとして、名を挙げつつある。

 

 

審判委員会のコメント

ESPN放送によれば、審判委員会のベニート・アルマンド・アルチュンディア会長は「審判委員会で重視されるのは性別ではなく能力です。指名された試合で役割りを果たす能力が大切なのです。そこで、メキシコ1部リーグには19年間にわたって女性主審がいませんでしたが、カティア・イッツェル・ガルシアをこのポストに任命することにしました」とコメント。

 

 

いずれ、国際試合に登場する?

リーガMXにおける2試合で審判を務め、男子リーグでも通用する実力を示したカティア・イツェル・ガルシア。今のところ、男子サッカー審判としての活動はメキシコ国内に限られているが、いずれ、国際試合に登場するかもしれない。

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