母と娘で共に目指す2大会連続メダル:自転車トラックの梶原悠未選手

梶原悠未(かじはら ゆうみ)選手
自転車トラックレース
五輪出場の夢
高校生の時に自転車競技に転向
母のアドバイス
ワールドカップと世界選手権で日本女子オムニアム史上初の金メダル
東京五輪で銀メダル
「金メダルを獲れなくてごめん」
母親と二人三脚
大怪我を克服
梶原悠未(かじはら ゆうみ)選手

パリ五輪の自転車トラック種目日本代表が決定した。今回は東京五輪の女子オムニアム(自転車トラックレースの複合競技)銀メダルに続き、2大会連続でメダルを狙う梶原悠未選手を追って行こう。

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自転車トラックレース

「Olympics.com」によれば、パリ五輪の自転車トラックレースは、屋内に設けられた全長250mのお椀型のトラックで男女それぞれ6種目が行われる。ロードレース用自転車とは異なりブレーキがなくギアが固定されているのが特徴。

五輪出場の夢

埼玉県出身、1997年4月10日生まれの梶原選手。五輪のオフィシャルサイトによれば、1歳で水泳を始め、小学4年生の時に全国大会に出場。2008年の北京五輪で北島康介選手が2連覇を達成したのをTVで見て、五輪出場の夢を抱き始めたという。

画像:Instagram, @yumi_kajihara

高校生の時に自転車競技に転向

同サイトによれば、中学3年生の時に競泳では五輪に届かないと悟り、高校で自転車競技に転向。わずか2ヵ月後にはインターハイ出場を果たし、10か月後の全国選抜大会では出場した3種目全てでタイトルを獲得したという。

母のアドバイス

『朝日新聞』によれば、高校で自転車競技を選んだのは母のアドバイスがきっかけだという:「自転車を使う分、競泳に比べて体以外の要素も大きい。トップになれる可能性があるんじゃないかな」

画像:Instagram, @yumi_kajihara

ワールドカップと世界選手権で日本女子オムニアム史上初の金メダル

2017年、「UCIトラックワールドカップ」で梶原選手は金字塔を打ち立てた。女子オムニアムで日本史上初となる金メダルを獲得したのだ。さらに2020年には世界選手権の女子オムニアムも制し、東京五輪の切符を手にした。

東京五輪で銀メダル

東京五輪では銀メダルに輝いた。自転車競技で日本女子がメダルを獲得したのは初めてのこと。自転車競技全体としても北京大会(2008年)の男子ケイリン永井清史選手の銅以来のメダルだったと『読売新聞』が報じた。

「金メダルを獲れなくてごめん」

そんな快挙にも、梶原選手は悔し涙を抑えきれずにいた。『Number』誌によれば、レース後に母の元へ駆けつけ出てきた第一声は「金メダルを獲れなくてごめん」だったという。母から「うれしさと悔しさ、何割何割?」と聞かれると「悔しさ7割、うれしさが3割」と答えた。

母親と二人三脚

『スポーツ報知』紙によれば、梶原選手は常に母親と二人三脚で戦ってきた。国内の3拠点を二人で転々とし、母親はトレーニングや食事、生活面はもちろん、お風呂上りのマッサージなど梶原選手を完璧にサポートしているという。

画像:Instagram, @yumi_kajihara

大怪我を克服

「TBSニュース」によれば、梶原選手は昨年2月の国際大会で落車転倒し、膝の靭帯負傷や人生初の骨折を経験した。心が折れかけたが、どんな時でもそばにいてくれる母親と応援し続けてくれる人達のおかげで完全復活を果たし、2024年3月に開催されたネーションズカップで優勝を飾ったという。大怪我を克服し勢いにのった梶原選手が、パリ五輪の頂点へと驀進している。

画像:Instagram, @yumi_kajihara

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