沖合で危機一髪:人間に忍び寄ってきたサメをイルカが追い払う

人間を守ってくれたイルカ
クック海峡
予想外のサメ
イルカの群れが助けに
「守ってくれた」
仲間と思われた?
その後も共に泳ぐ
イルカチャリティも計画していた
チャレンジ成功
小さい体でサメを襲うことも
今回が初めてではない
水難監視員も助けられたことがある
守るように囲む
驚異に満ちた海
人間を守ってくれたイルカ

ニュージーランドで遠泳に挑戦していたイギリスのアダム・ウォーカーさん。恐ろしいことに、自分に向かってサメが忍び寄ってきたという……だが、イルカの群れがその危険を察知してウォーカーさんを陸地まで安全に導いてくれたのだ。

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クック海峡

ウォーカーさんはニュージーランドの南北の島の間にあるクック海峡を北のウェリントンから南のペラノ岬へと泳いで渡ろうとしていた。この海域には複雑な海流もあり、泳いで渡る際の難しさは世界有数だ。

 

予想外のサメ

この日のために何週間も前から準備していたウォーカーさんだったが、チャレンジ中に巨大な白いサメに襲われることは想定していなかった。

イルカの群れが助けに

泳いでいる時に、自分の真下に2m近い大きさのサメがいることに気づいたウォーカーさんはパニック寸前。だが、すぐに10匹ほどのイルカの群れが近づいてきて、サメの注意をそらしてくれた。

「守ってくれた」

ウォーカーさんは英紙『デイリー・ミラー』にこう語っている:「イルカたちは私が無事に帰れるよう守ってくれたんだと思います。一生忘れられない思い出になりました」

仲間と思われた?

コメントはさらにこう続いている:「イルカが私の横にいた時、『よし、仲間を助けてやったぞ』と考えていたのかも、と思うと面白いですね」

その後も共に泳ぐ

自分が招かれざる客だと気がついたサメはすぐにどこかへ泳ぎ去ったようだ。イルカたちはその後も一時間以上ウォーカーさんと並び、一緒にクック海峡を泳いでいった。

イルカチャリティも計画していた

なんとも奇遇な話だが、ウォーカーさんはクジラとイルカの保護のための寄付を集める、チャリティ遠泳イベントを行う予定があったのだとか。ただの偶然ではなかったのかもしれない。

チャレンジ成功

そういうわけで、ウォーカーさんは無事クック海峡26kmを泳ぎきり、新たな偉業を成し遂げた。今回のチャレンジでなんと世界7つの海を渡りきったことになり、当初掲げた目標のうち残すはアイリッシュ海(アイルランドとグレートブリテンの間)だけとなった。

小さい体でサメを襲うことも

今回ウォーカーさんをサメから守ったイルカたち。一般的に体長はサメよりも少し小さめだが、じつは群れでサメを襲って殺してしまうこともあるのだとか。

今回が初めてではない

イルカが海で泳いでいる人を助けた事例は今回が初めてではない。2004年には、同じくニュージーランド沖でイルカの群れによる救出事例が報告されている。

水難監視員も助けられたことがある

地元紙『ノーザン・アドヴォケイト』によると、ニュージーランドで水難監視員を務めるロブ・ハウズさんも同じようにして助けられたことがあるという。「オーシャン・ビーチ」付近に大きな白いサメが現れた時に、海にいた監視員チームを浜まで送り届けてくれたのだ。

守るように囲む

ハウズさんはこう語っている:「私たちは4人のチームでしたが、イルカたちはその周りに緊密な円をなして泳いでいました」

驚異に満ちた海

海という大自然を前に、人間にできることは少ない。今回のような命の危険が迫った場合には、慌てずに周りの状況をしっかりと確認したほうが良いのかもしれない。海は恐ろしい場所でもあるが、自然の素晴らしさに満ちてもいるのだ。

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