NFL最高峰、「スーパーボウル」にまつわる16の豆知識
今月9日、米スポーツ界の一大イベント「スーパーボウル」が開催された。第59回を迎える今年、米ルイジアナ州ニューオーリンズのシーザーズ・スーパードームにて、フィラデルフィア・イーグルスとカンザスシティ・チーフスが激突した。
今回はNFC王者であるフィラデルフィア・イーグルスが2度目のスーパーボウル優勝を果たし、ロンバルディトロフィーを掲げた。
スーパーボウルは単なるスポーツではない。毎年、多くの米国人たちが熱狂する一大祭典なのだ。ところで、スーパーボウルの見どころはタッチダウンの瞬間やハーフタイムショーだけではない。そこで、今回はそんなスーパーボウルにまつわる16の豆知識をお届けしよう。
1967年にアメフト界の頂点を争ったのはグリーンベイ・パッカーズとカンザスシティ・チーフスだったが、当時、このイベントは「AFL-NFL ワールドチャンピオンシップ・ゲーム」と呼ばれていた。実は、「スーパー ボウル」という呼称が定着したのは、1969年に開催された第3回大会からなのだ。
第1回スーパーボウル観戦チケットはわずか12ドルだった。物価の変動を考慮しても、現在の価値でおよそ100ドルほどだ。一方、『フォーブス』誌によれば、現在では最低でも4,600ドル、フィールドに近い席は5万ドルと、当時とは比較にならないほど高騰している。
優勝チームに贈呈されるヴィンス・ロンバルディ・トロフィー。ティファニー社の社員がナプキンの裏側に描いたデザインをもとに作られたもので、以来、NFL覇者の象徴であり続けている。
毎年、スーパーボウルの日に消費されるチキンウィングの数(およそ14億5千万個)が話題となる。しかし、米国人たちが口にするのはチキンだけではない。なんと、米国全体で推定4,760万キログラムものワカモレが消費されているのだ。スーパーボウルにチップ&ディップが欠かせないことがおわかりだろう。
優勝チームには通常、宝石が散りばめられたスーパーボウル・リングがおよそ150個贈られ、選手や監督、組織の主要メンバーたちに手渡されることになっている。指輪の価値はチーム全体で総額およそ500万ドルだ。『Country Living』誌が報じたところによれば、史上最大のリングはシカゴ・ベアーズで活躍したウィリアム・ペリーに贈られたもので、第20回スーパーボウル優勝を記念して造られた。なんと、サイズ25号だそうな。
スーパーボウルで使用されるボールは、ウィルソン社が米国産の牛革を材料にハンドメイドで仕上げた逸品だ。毎年、この日のために特性のボールおよそ120個が製造されているそうだ。
ワシントン・レッドスキンズ(現ワシントン・コマンダース)のランニングバック、ティミー・スミスは第22回スーパーボウルの先発として、華々しいデビューを果たした。なんと、204ヤードを駆け抜け、タッチダウン2つを決めたのだ。彼の活躍もあり、レッドスキンズはデンバー・ブロンコスを圧倒、42対10という大勝利を収めた。
ところで、英語ではスーパーボウルの回数を表すのにローマ数字が用いられている。これは年をまたいで行われるレギュラーシーズンとスーパーボウルを区別するための習慣だ。
興味深いことに、ペイトリオッツはスーパーボウルにおける負けの回数でもトップを走っている。デンバー・ブロンコスとならんで、5回の敗北を喫しているのだ。ただし、ブロンコスの優勝経験は3回だ。
一方、スーパーボウルに一度も出場したことがないチームはデトロイト・ライオンズ、クリーブランド・ブラウンズ・ヒューストン テキサンズ・ジャクソンビル・ジャガーズの4つ。来年こそ出場を狙ってほしいものだ。
スーパーボウル試合後の名物となっているのが、ヘッドコーチにスポーツドリンクを浴びせる「ゲータレードシャワー」だ。これは80年代半ばにニューヨーク・ジャイアンツが始めた習慣で、いまや定番イベントと言っても過言ではない。ちなみに、NFLファンはゲータレードの色を事前に予想して賭けをするとか。
賭けの対象にもなるスーパーボウルのコイントス。興味深いことに、近年ではコイントスに勝ったチームのほうが試合に負けるケースが多いとか。
例外があるとはいえ、スーパーボウルはほぼ必ず、暖かい地方やドーム型スタジアムで開催されることになっている。史上もっとも寒い試合となったのはニューオーリンズで開催された第6回スーパーボウルで、キックオフ時の気温は3.8度だった。
世界で何が起きていようとも、スーパーボウルは1967年の第1回大会以来、毎年かかさず行われてきた。
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