米メジャーリーグ球団の個性溢れるエピソードあれこれ:あなたはいくつ知ってた?

各球団の知られざるエピソード
皆勤賞:アトランタ・ブレーブス
カウボーイに優勝を:ロサンゼルス・エンゼルス
銃器メーカー?:ヒューストン・アストロズ
ビギナーズ・ラック:アリゾナ・ダイヤモンドバックス
トレードマークはヒゲ:オークランド・アスレチックス
優勝トロフィーをカナダへ:トロント・ブルージェイズ
由緒正しき球団名:デトロイト・タイガース
地区を渡り歩く:ミルウォーキー・ブルワーズ
セントルイス・カージナルス
出場試合数トップ:シカゴ・カブス
何度も改名:クリーブランド・ガーディアンズ
チームカラーの由来:ニューヨーク・メッツ
初の女性コーチ:サンフランシスコ・ジャイアンツ
訴訟の産物:シアトル・マリナーズ
アジア系女性がGM:マイアミ・マーリンズ
カナダから仲間入り:ワシントン・ナショナルズ
紛らわしいネーミング:ボルチモア・オリオールズ
マスコットキャラクターは……?:サンディエゴ・パドレス
負け試合数トップ:フィラデルフィア・フィリーズ
汚名も何のその:ピッツバーグ・パイレーツ
オーナーは元大統領:テキサス・レンジャーズ
デビルとはおさらば:タンパベイ・レイズ
プロ野球チーム第一号:シンシナティ・レッズ
バンビーノの呪い:ボストン・レッドソックス
ホッケーチームの名前を襲名:コロラド・ロッキーズ
王者の系譜:カンザスシティ・ロイヤルズ
世界一広いホーム球場:ロサンゼルス・ドジャース
本拠地は2つ:ミネソタ・ツインズ
史上最長の試合:シカゴ・ホワイトソックス
世界一有名:ニューヨーク・ヤンキース
各球団の知られざるエピソード

アメリカで140年以上前に誕生し、国民的スポーツとなった野球。多くの球団が生まれては消え、何百人もの選手が活躍し、大勢のファンを沸かせてきた。そこで、今回はメジャーリーグ球団にまつわる意外な逸話を見てゆこう。

画像:Josh Hemsley / Unsplash

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皆勤賞:アトランタ・ブレーブス

アトランタ・ブレーブスは、1871年にプロ野球が誕生して以来、全シーズン欠かさず出場している唯一のメジャーリーグ球団だ。

画像:Joshua Peacock / Unsplash

カウボーイに優勝を:ロサンゼルス・エンゼルス

1961年にカントリー・シンガーで西部劇俳優のジーン・オートリーが設立したロサンゼルス・エンゼルス。オートリーは1998年に亡くなるまで球団の経営に尽力したため、エンゼルスは1982年に背番号26を彼に捧げて永久欠番にした。また、2002年にエンゼルスがワールドシリーズ優勝を果たすと、オートリー夫人のサイン入りカウボーイハットがフィールドに掲げられたという。

 

銃器メーカー?:ヒューストン・アストロズ

1962年に球団が誕生してから1965年まで「ヒューストン・コルト45's」という球団名だったヒューストン・アストロズ。球団名を変更したのは銃器メーカーのコルト社が訴訟をちらつかせたため。

 

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ビギナーズ・ラック:アリゾナ・ダイヤモンドバックス

米国のプロスポーツ界最速の優勝を果たしたアリゾナ・ダイヤモンドバックス。1998年に初出場したばかりだというのに、2001年にはニューヨーク・ヤンキースを破ってワールドシリーズを制覇してしまったのだ。

トレードマークはヒゲ:オークランド・アスレチックス

1914年から1972年まで、野球選手はきちんとヒゲを剃って試合に臨むのが習慣となっていた。ところが、アスレチックスの外野手、レジー・ジャクソンは口ひげを生やして春季トレーニングに登場したのだ。これに対し、球団オーナーのチャールズ・フィンリーは残りの球団メンバーにも口ヒゲを生やすよう指示。全員がヒゲを生やせば、目立たなくなったジャクソンが今度はヒゲを剃るだろうという目論見だったが、これが裏目に出た。その後、数十年にわたってヒゲが球団のトレードマークになってしまったのだ。

優勝トロフィーをカナダへ:トロント・ブルージェイズ

1977年に設立されたトロント・ブルージェイズは、米国外に本拠地を置くメジャーリーグ球団としては唯一、優勝経験を持っている。そして、2004年にモントリオール・エクスポズがワシントンD.C.に移転してしまったため、この記録はしばらく破られそうにない。

 

由緒正しき球団名:デトロイト・タイガース

120年以上にわたって設立時の名前とホームグラウンドを守り続ける唯一のメジャーリーグ球団、デトロイト・タイガース。なんと、ドミノ・ピザやリトル・シーザーズ・ピザの創設者がオーナーを務めていたことがある。

写真:Gary Shear / Unsplash

地区を渡り歩く:ミルウォーキー・ブルワーズ

メジャーリーグで4つの地区に出場したことがある唯一の球団、ミルウォーキー・ブルワーズ。1969年の球団設立時にはアメリカン・リーグ西地区に所属していたが、1993年に東地区に編入、1994年には中地区に所属変更となった。さらに、1997年にはナショナル・リーグの中地区に再び所属を変更している。

セントルイス・カージナルス

カージナルスのロゴはショウジョウコウカンチョウ(英名カーディナル)という鳥だが、チーム名の由来は別のところにある。 1899年、当時はセントルイス・パーフェクトスと呼ばれていたが、女性ファンが新ユニフォームについて「カッコいいカージナルレッド」とコメントしたことが地元紙に取り上げられたのだ。これがきっかけとなって、球団は翌年にセントルイス・カージナルスに改名した。

 

出場試合数トップ:シカゴ・カブス

2022年7月までに2万1,861試合に出場し、メジャーリーグ最多記録を誇るのがシカゴ・カブスだ。また、アトランタ・ブレーブスとシンシナティ・レッズが僅差でこの記録に迫っている。

 

何度も改名:クリーブランド・ガーディアンズ

2021年に球団名を変更し、クリーブランド・ガーディアンズとなったが、改名はこれが初めてではない。グランド・ラピッド・リッパーズ、クリーブランド・レイクショアズ、クリーブランド・ブルーバーズ、クリーブランド・ブルース、クリーブランド・ブロンコス、クリーブランド・ナポレオンズと何度も球団名を変更しているのだ。

 

チームカラーの由来:ニューヨーク・メッツ

かつてニューヨークに本拠地を置いていたドジャースとジャイアンツだが、1950年代後半にはカリフォルニアに移転してしまった。1962年に設立されたニューヨーク・メッツのチームカラーにはこの歴史が反映されている:ドジャースの青とジャイアンツのオレンジを組み合わせたのだ。また、ニューヨーク市旗の色も青・白・オレンジだ。

画像:Robbie Noble / Unsplash

初の女性コーチ:サンフランシスコ・ジャイアンツ

2020年、サンフランシスコ・ジャイアンツはアリッサ・ナッケンを正式なコーチに任命、メジャーリーグ初の女性コーチが誕生した。ナッケンは2014年に球団フロントでインターンを初め、その後はアシスタント・コーチも務めていた。

訴訟の産物:シアトル・マリナーズ

シアトル・パイロッツがミルウォーキーに移転した際、シアトル市およびワシントン州はアメリカン・リーグを契約違反で提訴。これがきっかけとなって1977年に誕生したのがシアトル・マリナーズだ。アメリカン・リーグは訴訟取り下げの見返りとして、シアトル市に新チームの設立を約束したのだ。

写真:Sung Shin / Unsplash

 

アジア系女性がGM:マイアミ・マーリンズ

2020年、マイアミ・マーリンズはキム・アングをゼネラルマネージャー(GM)に任命、アジア系女性がトップを務める初のメジャーリーグ球団となった。

 

カナダから仲間入り:ワシントン・ナショナルズ

2005年にワシントンD.C.にやって来るまで、ワシントン・ナショナルズはモントリオール・エクスポズとしてカナダに本拠地を置いていた。これにより米国首都にホームグラウンドを持つ8番目のプロ球団となったほか、1970年にワシントン・セネタースがテキサスに移転して以来35年ぶりの移転劇としても話題となった。

画像:Grant Thomas / Unsplash

紛らわしいネーミング:ボルチモア・オリオールズ

球団名の変遷はときに紛らわしい。たとえば、現在ボルチモア・オリオールズと名乗っている球団は、1901年の設立時にはミルウォーキー・ブルワーズと呼ばれていた。その後、セントルイス・ブラウンズを経て、1951年にボルチモアに移転・改名した。ボルチモア・オリオールズという球団名は19世紀に存在した球団の名前を襲名したものだが、この球団は1902年にニューヨークに移転し、ニューヨーク・ヤンキースの前身となっている。

マスコットキャラクターは……?:サンディエゴ・パドレス

サンディエゴ・パドレスの実質的なマスコットキャラクターとして長年親しまれてきたサンディエゴ・チキンだが、実はもともとラジオ局のマスコットだった。しかも、サンディエゴにあるどのプロスポーツチームとも正式な契約を交わしたことはないという。

負け試合数トップ:フィラデルフィア・フィリーズ

米国有数の歴史あるプロスポーツチーム、フィラデルフィア・フィリーズはメジャーリーグでの負け試合数最多という記録を持っている。2007年には記念すべき1万敗目を喫した。

写真:Ashley Levinson / Unsplash

汚名も何のその:ピッツバーグ・パイレーツ

設立時はピッツバーグ・アレゲニーズという球団名だったが、フィラデルフィアの選手を引き抜いた際に「海賊(パイレーツ)」の汚名を着せられてしまった。しかし、開き直った球団側は1891年にピッツバーグ・パイレーツに改名することに。

写真:Katherine Hanlon / Unsplash

オーナーは元大統領:テキサス・レンジャーズ

1989年から1998年までテキサス・レンジャーズのオーナーを務めていたジョージ・W・ブッシュ元大統領。今のところ、メジャーリーグ球団のオーナーを務めたことがある米国大統領は彼一人である。

 

デビルとはおさらば:タンパベイ・レイズ

もともと、本拠地フロリダの海岸に多く生息するイトマキエイ(デビルレイ)にちなんでタンパベイ・デビルレイズと名乗っていた。しかし、2000年代半ばに球団名からデビルを外し、輝かしいイメージのタンパベイ・レイズに変更した。

プロ野球チーム第一号:シンシナティ・レッズ

1869年、史上初のプロ野球チームとなったのは、1866年設立のシンシナティ・レッドストッキングスだ。その後、ボストン・レッドソックスが台頭し始めたことから、混同を避けるため「ストッキングス」を外し、シンシナティ・レッズと改名した。

 

バンビーノの呪い:ボストン・レッドソックス

1918年から2004年まで優勝を果たすことができず「バンビーノ(ベーブ・ルース)の呪い」と揶揄されたボストン・レッドソックス。というのも、1920年にベーブ・ルースをニューヨーク・ヤンキースに売り渡してしまったのだ。しかし、21世紀に入ってからはワールドシリーズを4度制覇(2004年、2007年、2013年、2018年)している。

 

ホッケーチームの名前を襲名:コロラド・ロッキーズ

「コロラド・ロッキーズ」というチーム名を初めて使用したのは実はナショナルホッケーリーグ(NHL)のチームだった。このチームは1976年から1982年まで存在したが、1983年の移転に伴いニュージャージー・デビルズと改名。これを受け、1993年にナショナル・リーグからデビューした球団がコロラド・ロッキーズを襲名したのだ。

画像:Logan Weaver / Unsplash

王者の系譜:カンザスシティ・ロイヤルズ

1961年に設立されたこの球団の名前の由来は、1901年からカンザスシティ都市圏で毎年開催されているロデオ・畜産ショー「アメリカン・ロイヤル」だ。しかし、同地域にはNBA(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)のカンザスシティ・キングスや、NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)のカンザスシティ・チーフスなど、王者を思わせる名前のプロスポーツチームが他にも存在した。

画像:Briana Tozour / Unsplash

世界一広いホーム球場:ロサンゼルス・ドジャース

収容人数5万6,000人を誇るロサンゼルスのドジャー・スタジアムは、米国一どころか世界一広い球場だ。キューバのハバナにあるエスタディオ・ラティノアメリカーノよりも1,000人多く収容できる。

画像:Unsplash / Tyler Nix

本拠地は2つ:ミネソタ・ツインズ

ミネソタ・ツインズという球団名はセントポールのファンとミネアポリスのファンの両方に配慮した結果、選ばれたものだ。

史上最長の試合:シカゴ・ホワイトソックス

メジャーリーグ史上最長の試合を制したシカゴ・ホワイトソックス。1984年5月8日のミルウォーキー・ブルワーズ戦は8時間6分にわたる熱戦となったが、これは平均的な試合のほぼ3倍の長さだ。試合はシカゴのコミスキー・パークで2日間25イニングにわたって行われ、ホワイトソックスが7対6で勝利を掴んだ。

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世界一有名:ニューヨーク・ヤンキース

野球殿堂入りを果たした選手を27人輩出しトップを走るニューヨーク・ヤンキース。なお、2位のニューヨーク・ジャイアンツは20人、3位のセントルイス・カージナルスは18人となっている。

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