女子大生の体操選手オリビア・ダン、「特別コンテンツ」の配信を月額15ドルで開始
ルイジアナ州立大の体操選手、オリビア・ダンは先日、新たなNIL契約(学生アスリートが自身の肖像権を使って企業とスポンサー契約を結ぶこと)を「Passes」社と結んだ。
「Passes」はクリエイターとファンを結びつけるプラットフォームで、オリビア・ダンは登録者向けに有料コンテンツの配布を始めるというのだ。
オリビア・ダンの「Passes」ページは、彼女に関心のある人に向けて、いくつかのプランを用意している。たとえば、月額15ドルの「ブロンズ」プランを購入すると、特別なコンテンツへのアクセスが可能になる。月額50ドルの「シルバー」ならば、彼女に宛てたメッセージを月に50通まで送ることができ、さらにライブ配信のアクセス権もついてくる。
「ゴールド」プランは月額100ドルと高くつくが、月に100通までのメッセージが送付可能で、毎週1通の無料ダイレクトメールが送られてくる。「プラチナ」は最も高額なプランで、月額300ドル。その特典は返信が早めに返ってくるチャット(無制限)である。もちろん、特別コンテンツのすべてにアクセス可能だ。
ほかに独自性のあるプランとしては、「体操選手」というのが用意されている。月額20ドルで体操に関するコンテンツが手に入るというもので、具体的には技術の解説、個別指導、その他お役立ち情報などが提供されるという。
では、オリビア・ダンの特別コンテンツは、どういったものなのだろう? このプラットフォーム「Passes」の使用許諾条件によれば、いかなる種類のものであれ、露骨に性的なコンテンツの配布は認められていないという。
ともかく、「Passes」とオリビア・ダンは今回の契約によってかなりの利益を上げると見られている。『フォーブス』誌によると、コンテンツクリエイターは売り上げの90パーセントを、プラットフォーマーはあとの10パーセントをそれぞれ受けとる取り決めになっているという。
同誌によると、オリビア・ダンはファンに対し、全米大学体育協会ディビジョン1のアスリートになるために必要な技術や練習について多少なりとも伝えようとしているという。トレーニングのライブストリーミング配信や、ファンとの1対1の通話、Q&Aのセッションなどが盛り込まれる予定だ。
「Passes」社CEOのルーシー・グオは、次のように語っている:「今回の契約で、リビー(オリビア・ダンの愛称)は魅力的なコンテンツを作ることができ、ファンたちと良い関係を築くことができると私たちは考えています。またこの契約は、『Passes』のことを多くの人に知ってもらう、という意味でも重要です。このプラットフォームはそもそも、クリエイターがビジネスの規模を拡大したり、収入源を多様化したりすることを助けるためのものなのです」
「Passes」社はコンテンツビジネス界で急速な成長を遂げつつある注目の企業である。CEOのルーシー・グオは29歳の起業家だが、同社への投資(シリーズA)として2024年2月に4,000万ドルを集めることに成功した。
オリビア・ダンが企業とNIL契約を結ぶのはこれが始めてではない。ニュースサイト「northjersey.com」によれば、彼女はこれまで「アメリカンイーグル」や「ノーティカ」、スポーツドリンクの「BODYARMOR」、ペイトン・マニングが設立した「オマハ・プロダクションズ」、フードデリバリーの「Grubhub」とNIL契約を結んでいるのだ。
大学スポーツとNILの情報サイト「On3」によると、「Passes」との契約が公式に発表されたことで、現在オリビア・ダンはNIL契約の年間評価額でランキングの第2位となっている。第3位はレブロン・ジェームズの息子ブロニー・ジェームズ、そして第1位はコロラド大学のクォーターバック、シェダール・サンダースである。