イギリスサッカーの伝説マイケル・オーウェン:失明を避けられない息子の病を明かす
リヴァプールFC、レアル・マドリード、ニューカッスル・ユナイテッドFC、マンチェスター・ユナイテッドFC、ストーク・シティFC・これらのクラブの共通点は、マイケル・オーウェンという優れた選手に恵まれたことである。マイケル・オーウェンはイングランド出身、史上最高のフォワードのひとりで、2013年に引退した。
サッカー選手のセカンドキャリアによくあるように、マイケル・オーウェンは芝生を去ると、サッカー解説者としてデビューした。人気コメンテーターとして人気は定着、ときには実況も行っている。
そんな彼が今年、「TNTスポーツ」のドキュメンタリー番組『Football is for Everyone』に出演し、息子ジェームズの病気について語っている。
マイケル・オーウェンは息子がかつて偉大なサッカー選手を志していたこと、しかし病気のせいでその目標を早々に諦めざるをえなかったことを明かした。
写真:Instagram - @themichaelowen
息子ジェームズが患ったのは、「スターガルト病」という目の病気だという。ジェームズは8歳のときにこの病気と診断され、17歳の現在ではほとんど視力を失ってしまっている。
写真:Instagram - @jamesowen10
スターガルト病は網膜の遺伝性疾患であり、患者数が少なく、治療法はいまだない。この病気は若年性の黄斑変性とも呼ばれ、発症すると網膜が損傷していき、やがて視力の低下や失明に至ってしまう。
写真:Unsplash - Brands People
ジェームズ・オーウェンは英『デイリー・メール』紙の取材に対し、未来のスター候補だった自分がサッカーを完全にやめるまでの経緯を語った。
写真:Instagram - @themichaelowen
ジェームズ・オーウェンは、「サッカーは本当に楽しかったけれど、そのうちボールがどこにあるのか分からなくなってきた。自分は一番になりたかったから、それでサッカーがつまらなくなった」と語った。
写真:Instagram - @jamesowen10
「息子さんはサッカーをしないのか?」と誰かに尋ねられるたびに、マイケル・オーウェンは苦しい気分を味わったという。
なぜなら、「その質問に答えるにはすべてを説明するほかなく、そういう会話はつまるところ、誰かとしたいようなものではなかったから」と、彼は『デイリー・メール』紙に語っている。
ジェームズ・オーウェンは自身の病について、今では現実を受け入れているという。「もっと若いころは、自分をみじめに思うこともあった。(中略)でも、動揺したところで何も変わらない。前を向いて進んでいく方がいい」
写真:Instagram - @jamesowen10
息子のそうした発言に対し、父マイケル・オーウェンは微笑みを浮かべつつも、次のように返した。「きみは一人でぜんぶ背負い込むつもりだね。問題は自分が抱えているのであって、君の周囲が抱えているのではない、とでもいわんばかりだ」
マイケル・オーウェンは次のようにも語っている:「僕はあらゆる物事において、ポジティヴな側面を受け取ることにしている。息子ジェームズがすばらしい青年に育ってくれて、僕はずいぶん誇らしく思えるようになった」。親子は同ドキュメンタリーを通じて、スターガルト病やその他の目の病気をより多くの人に知ってほしいと望んでいる。
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