車いすラグビー日本代表:東京パラリンピックで銅を獲得、パリで狙う金メダル
間近にせまったパリ・パラリンピック(8月28日開幕)で、金メダルを狙う車いすラグビー。今回は、現在世界ランキング3位につけている車いすラグビーの日本代表を追っていこう。
「日本パラリンピック委員会」のサイトによれば、車いすラグビーはパラリンピックの中で唯一車いす同士のぶつかり合いが認められている競技。時には車いすが転倒してしまうほどの激しい攻防が繰り返されることから、かつては「殺人競技」と呼ばれていたという。
それほど激しい競技でありながら、車いすラグビーは男女の区別なく混合でプレーをする。4人対4人で競われ、ラグビーボールではなくバレーボールのような専用球を使用し、パス、ドリブル、膝の上に置くなど蹴る以外の方法でボールを運ぶ。
画像:Instagram, @japan_wr
「日本パラスポーツ協会」のガイドによれば、障害の軽い選手が決める華やかなプレーだけでなく、障害の重い選手による身体を張った献身的なプレーも大きな見所のひとつだという。障害の重い選手たちが守備型車いすを巧みに操作し、相手守備陣に対する壁となってトライへの道を作るからだ。
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車いすラグビーの日本代表は2大会連続で(2016年のリオデジャネイロ大会と2021年の東京大会)銅メダルを手にしている。東京大会は3連覇を狙う世界ランキング1位のオーストラリアを下しての銅メダルだったと『日刊スポーツ』紙が報じている。
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日本車いすラグビー連盟の公式サイトによれば、日本代表は2022年6月に世界ランキング1位に輝いた。車いすラグビー史上初、そして日本の団体競技においても野球の日本代表に次ぐ快挙だという。(現在の日本代表のランキングはオーストラリア、アメリカに次いで3位)
注目の選手は長年にわたり日本代表のエースを務める池崎大輔選手(46歳)。4大会連続でパラリンピック日本代表に選ばれている。「NHKニュースによれば、6歳の時に手足の筋力が低下する難病を発症。高校時代から車いすバスケットボールをはじめ、30歳で車いすラグビーに転向した。チェアワークと呼ばれる車いすさばきの技術とスピードあるプレーが強みだという。
「次世代エース」として注目を浴びるのが、22歳の橋本勝也選手だ。生まれた時から手足に障害があり、中学生の時に車いすラグビーをはじめた。そして、そのわずか2年後に最年少で日本代表に選ばれ、東京パラリンピックにも出場したと『TBSニュース』が伝えている。
唯一の女子選手としてメンバー入りしたのが倉橋香衣選手だ。自身のオフィシャルサイトによれば、大学生時代にトランポリンの着地に失敗し頸髄を負傷して車いす生活となった。2017年から日本代表の紅一点として活躍している。
パリ・パラリンピックの日本代表は12人中11人が東京大会のメンバーだ。もちろん、目指すのは東京大会で得た銅メダル以上の輝き。皆で車いすラグビーの熱き戦いを応援しよう!
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