元陸上金メダリスト、ベン・ジョンソンの成功と転落

元陸上の王者
世界最速の男
ドーピング発覚
栄光と転落
初期の活躍
初となるオリンピック出場
ライバルを倒す
黄金時代
カナダ勲章を授与される
1987年の世界陸上競技選手権大会
ドーピング疑惑
大金持ちに
1988年ソウルオリンピック
ついに発覚
さらなるメダル剥奪
ダビン調査
永久追放
マラドーナの専属トレーナーに
元陸上の王者

カナダの元短距離ランナー、ベン・ジョンソンを覚えておいでだろうか。

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世界最速の男

100メートル競走および60メートル競走で世界新記録(室内)を樹立し、「世界最速の男」と呼ばれていた。しかし……

 

ドーピング発覚

持前の体格で80年代後半の陸上競技界を制覇し続けたベン・ジョンソンだったが、1988年ソウルオリンピックで金メダルを獲得した直後、ドーピング検査にてステロイドの陽性反応を出してしまうことに。

 

栄光と転落

そこで今回は、カナダ史上もっとも注目されたアスリートの栄光と転落を見てゆこう。

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初期の活躍

1976年にジャマイカからカナダに移住したベン・ジョンソン。コーチのチャーリー・フランシスの指導のもと、1982年にコモンウェルスゲームズの4×100メートルと100メートルでそれぞれ銀メダル獲得するなど、国際的な活躍を見せはじめた。

 

初となるオリンピック出場

コモンウェルスゲームズやユニバーシアードでメダルを獲得するなど活躍を続け、1984年には自身初となるオリンピック出場を果たす。ここでも勢いに乗るベン・ジョンソンは4×100メートルおよび100メートルで銅メダルを手にし、後のライバル、カール・ルイスに次ぐ成績を収めた。

ライバルを倒す

なかなかカール・ルイスを破ることができなかったベン・ジョンソンだが、グッドウィルゲームズでついに勝利。1986年には、100メートルで当時の最高記録9秒95を打ち立てている。

黄金時代

1986年のグッドウィルゲームズで金メダルを獲得したほか、1985年の世界室内陸上競技選手権大会では60メートルで金メダル、1985年のIAAFコンチネンタルカップでは100メートルで金メダル、1986年のコモンウェルスゲームズでは金メダル2つを獲得手にしている。

カナダ勲章を授与される

60メートルで世界記(6秒50) を打ち立てたほか、100メートルのカナダ記録、コモンウェルスゲームズ記録、世界陸上記録を更新したことで、ベン・ジョンソンは「カナダ勲章」を受賞。

 

1987年の世界陸上競技選手権大会

ライバルのカール・ルイスを相手に4連勝を達成したベン・ジョンソン。とりわけ、1987年の世界陸上では100メートルで9秒83の新記録を樹立したことが話題となった(ただし、この記録は後に取り消されている)。

 

ドーピング疑惑

ウェブサイト「sports.yahoo.com」によれば、カール・ルイスは試合後に「どこからともなく現れた選手がたくさんいる。ドーピングなしでそんなことができるとは思えない」とコメント。

大金持ちに

また、ウェブサイト「adriansprints.com」によれば、絶頂期にあった1987年にベン・ジョンソンは月に48万ドルも稼いでいたという。

 

1988年ソウルオリンピック

1988年のソウルオリンピックでは100メートルで9秒79を記録、金メダルを獲得した。この記録は、前年に自身が樹立した世界記録を打ち破るものだった。

 

ついに発覚

ところが、オリンピックのアンチドーピングセンターが、ベン・ジョンソンの尿からスタノゾロール(ステロイドの一種)を検出。金メダルは剥奪されることとなった。

 

さらなるメダル剥奪

さらに、1987年の世界陸上および世界室内陸上で獲得した金メダルも剥奪されてしまったベン・ジョンソン。しかし、他の選手もやっていたから自分もステロイドに手を出したに過ぎないと発言し、波紋を呼んだ。実際、1988年ソウルオリンピックで100メートル決勝に出場した選手8人のうち、ドーピング陰性だったのは2人だけだった。

ダビン調査

これを受け、カナダ政府はドーピングに関する調査(ダビン調査)を実施。ベン・ジョンソンとコーチは1981年からステロイドを使用していたことをついに認めた。つまり、ベン・ジョンソンの100メートル記録として有効なのは、10代の頃に打ち立てた10秒25だけだったということになる。しかし、それ以上メダルが剥奪されることはなかった。

 

永久追放

2年間にわたる出場停止処分が解かれるとベン・ジョンソンは競技を再開する。ところが、1993年にフランスで行われた大会に出場し50メートルで優勝した際に、テストステロンの過剰摂取が発覚。IAAFはベン・ジョンソンの永久追放処分を下した。

 

マラドーナの専属トレーナーに

引退後は、ディエゴ・マラドーナやリビア指導者だったカダフィ大佐の息子、アッ=サーディー・アル=カッザーフィーの専属トレーナーを務めたことが有名だ。

 

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