一度だけグランドスラム優勝を果たした男子テニス界の一発屋たち
プロテニスの世界は厳しい。若いころから過酷なトレーニングに励んだ挙句、主要大会のタイトルを1度しか手にできずにキャリアを終える選手も珍しくないのだ。そこで、今回はグランドスラムで1度きりの優勝を果たした有名選手や意外な選手たちをご紹介しよう。
優れたクレーコート選手をたびたび輩出するスペイン。2002年にはアルベルト・コスタが同じくスペイン出身のフアン・カルロス・フェレーロを破って全仏オープンを制覇、クレーコートでの強さを見せつけた。
若いテニスファンには聞きなれない名前かもしれないが、エクアドル出身のアンドレス・ゴメスは1990年の全仏オープン覇者だ。しかし、その他のグランドスラムでは準々決勝より先に勝ち進むことはなかった。
1980年は米国のブライアン・ティーチャーにとって大活躍の年となった。全豪オープンのシングルスで優勝し、あまり目立たないキャリアに華を添えたのだ。
2004年に全仏オープンで優勝し、母国アルゼンチンの英雄となったガストン・ガウディオ。しかし、翌年の全仏オープンでは4回戦でコートを後にすることに。
2002年の全豪オープンを制覇したトーマス・ヨハンソン。スウェーデン勢としては10年ぶりの快挙となったが、ヨハンソンが4大大会で優勝したのはこの時だけだ。
2014年、全米オープンを制したマリン・チリッチ(クロアチア)はキャリアの絶頂に達した。その後も2度にわたってグランドスラム決勝に進出したものの、いずれも敗北に終わっている。
こちらもアルゼンチンテニス界のレジェンド、フアン・マルティン・デル・ポトロ。活躍を見せるもなかなか優勝できなかったが、2009年の全米オープンでついにトップに立った。
1996年のウィンブルドン選手権を制してからというもの、リカルト・クライチェクは母国オランダのスターであり続けている。
今回ご紹介する選手たちの中では、おそらくもっとも知名度が高いアンディ・ロディック。持ち味のサーブでグランドスラムに4度出場したが、制覇したのは2003年の全米オープンだけだ。
スペインのフアン・カルロス・フェレーロもグランドスラム優勝経験は2003年の全仏オープンだけ。
1989年に17歳と109日で全仏オープン優勝を果たし、最年少チャンピオンとなったマイケル・チャン。当時世界ランク1位だったイワン・レドルを破っての歴史的な勝利だった。
フランスの英雄ヤニック・ノアは、1983年に全仏オープンを制覇。母国のファンが見守るなかでの輝かしい勝利だった。
この世代では屈指の強さを誇るドミニク・ティーム(オーストリア)だが、グランドスラムでの優勝歴は2020年の全米オープンだけ。
1987年にウィンブルドン選手権を制し世界の頂点に立ったパット・キャッシュ。しかし、4大大会での記録をそれ以上伸ばすことはできなかった。
キャリアを通して1度きりとなるグランドスラム優勝を果たした翌年、1999年に世界ランク1位に浮上。
クレーコートよりも芝コートで本領を発揮したゴラン・イヴァニシェヴィッチ。ウィンブルドン選手権では決勝で3度敗退していたが、2001年についに優勝を手にした。
チェコのペトル・コルダは1990年代の終わりに全盛期を迎え、全豪オープンを制覇。自己ベストとなる世界ランク2位を記録した。
全仏オープンを制して1度きりのグランドスラム優勝を飾った翌年、1996年には世界ランク1位となっている。
キャリアを通して3度にわたりグランドスラム決勝に進出したミヒャエル・シュティッヒだが、優勝トロフィーを手にしたのは1度だけ。
さて、数々の一発屋たちを取り上げてきたが、ご紹介しそびれた選手もいるかもしれない。お気づきの方はコメント欄でどうぞ。