10代で才能を開花させたF1史上最年少ドライバーたち
F1は若者に人気のスポーツになりつつある。その一方で、ドライバーたちの世代交代も進み、今までとは異なるフレッシュな顔ぶれとなっている。
イギリスのアストンマーティンに所属するフェルナンド・アロンソは、42歳という年齢でいまだ結果を残し続けている。一方で、F1全体では若手たちが台頭してきている。
ハイブリッドパワートレインとターボエンジンという新たなテクノロジーの導入により、F1のマシンは時速370kmに達するようになった。
レースのスピードが上がるにつれて、若くて明晰な頭脳を持つドライバーがより求められるようになった。その結果10代の若手たちが、トップレースの世界に足を踏み入れることになったのだ。
F1で活躍を見せた、5名の最年少ドライバーを見ていこう。
ハイメ・アルグエルスアリはトロ・ロッソのセバスチャン・ボーデに代わって、2009年のハンガリーGPに出場。19歳125日でF1デビューを果たし、史上最年少記録を更新した。
米『オートウィーク』誌によると、2011年までトロ・ロッソのドライバーとして活躍を続け、46回のF1参戦の中で最高7位という好成績を収めた。ミュージシャンとしての活動に専念するため、2015年にモータースポーツからの引退を表明している。
マクラーレンに所属するイギリス出身のランド・ノリスは現在、史上2番目の若さでF1デビューを飾ったドライバーである。2019年のオーストラリアGPでデビューし、予選8位、決勝当日は12位でフィニッシュした。
米ウェブサイト『ビヨンド・ザ・フラッグ』によると、ランド・ノリスはマクラーレンのドライバーとしてデビュー後の数年間は好不調の波に悩まされてきたが、2023シーズン終盤には本来の実力を発揮した。7度表彰台に上がり、後半戦の13レース中6レースで準優勝を果たしている。
フェラーリのリザーブドライバー、オリバー・ベアマンは、2024年のサウジアラビアGPでF1史上3番目の若さでデビューした。ルイス・ハミルトンを破って7位でフィニッシュし、6ポイントを獲得している。
F1ブリーフィングのウェブサイトで報じられているように、オリバー・ベアマンはイタリアとADACのF4シリーズの両方で勝利を収めた。F2チームのプレマ・レーシングに所属し、フェラーリとハースのリザーブドライバーを務めた経験も持ち合わせている。
アストンマーティン所属のランス・ストロールは、父親のローレンス・ストロールが同チームのオーナーであることから、F1での活躍が期待されている。
ランス・ストロールは2017年オーストラリアGPでウィリアムズからF1デビューを果たしたが、練習中にクラッシュしグリッドペナルティを受けた。最終的にブレーキの故障でレースをリタイアすることとなった。しかし、それ以降は好成績を収め、F1で3回表彰台に上っている。
現在のF1デビュー史上最年少記録を保持するドライバーは、2015年のオーストラリアGPでデビューしたレッドブルのスーパースター、マックス・フェルスタッペンである。英F1情報サイト『プラネットF1』によると、ポイント獲得に向けて順調に進んでいたが、34周目にエンジンがブローしてしまったという。
フェルスタッペンは過去3年間でF1を制覇し、世界選手権では3度優勝。2023シーズンには22レース中19勝という素晴らしい記録を樹立した。今シーズン、マックス・フェルスタッペンは開幕から2回のグランプリを獲得している。