2021年オリンピック東京大会の忘れられない名場面

パリオリンピック、パラリンピックが閉幕へ
2021年東京オリンピックの記憶
ムタズエサ・バルシムとジャンマルコ・タンベリが金メダルを分け合う
「金メダルを二つ用意してもらうことはできないだろうか?」
エレイン・トンプソン=ヘラの大記録
史上初の二冠二連覇
男子100メートル
歴史を作ったマルセル・ジェイコブス
シモーネ・バイルズ:棄権からの銅メダル
心の不調と「ツイスティーズ」
エマ・マキーオンの7つのメダル
金メダル4つ、銅メダル3つ
パリオリンピック、パラリンピックが閉幕へ

4年に1度のスポーツの祭典、オリンピックが今年はパリで開催された。7月26日に開幕した本大会は多くの感動的なシーンに恵まれつつ8月11日に閉幕を迎え、パラリンピックもさまざまな感動をもたらしている。

Sports Unlimited News をフォローして世界のスポーツをいつも手元に

2021年東京オリンピックの記憶

ところで、前回の2021年東京オリンピックのことはどのくらい記憶に残っているだろう? パリ・オリンピックの印象が強すぎるあまり前回大会の印象が薄れてしまうのは、いかにもありそうなことである。このギャラリーで、前回大会の思い出深い瞬間をおさらいしていこう。

ムタズエサ・バルシムとジャンマルコ・タンベリが金メダルを分け合う

男子走り高跳びの決勝は、ムタズエサ・バルシム(カタール)とジャンマルコ・タンベリ(イタリア)が二人揃って金メダルを獲得するという珍しい結果に終わった。二人とも2メートル37センチの跳躍を成功したのだが、オリンピック記録の2メートル39センチに失敗しており、まったく同じ記録となっていた。そこで、競技を継続して1位を決めるかどうか、選手と大会側で話し合いが持たれたのだった。

 

「金メダルを二つ用意してもらうことはできないだろうか?」

オリンピックHPによると、ムタズエサ・バルシムが大会側に、「金メダルを二つ用意してもらうことはできないだろうか?」と提案したそうである。大会側はそれに応じ、二人は仲良く金メダルの栄光を分け合うことになった。

エレイン・トンプソン=ヘラの大記録

オリンピックの女子100メートルと女子200メートルの二種目について、一人の選手がその両方で優勝することはあったが、その選手が次の大会でも二冠を達成したことはこれまでなかった。しかし、ジャマイカのエレイン・トンプソン=ヘラが歴史を変えた。2016年リオデジャネイロオリンピックに続き、東京オリンピックでもその二種目で金メダルを獲得したのだ。

史上初の二冠二連覇

エレイン・トンプソン=ヘラは100メートルを10.61秒で走り、フローレンス・デロレス・グリフィス=ジョイナーが33歳のときに出した10.62秒というオリンピック記録を更新した。その3日後、200メートルでも金メダルに輝き(21.53秒)、これらの種目でオリンピック史上初となる二冠二連覇を成し遂げたのだ。

男子100メートル

東京オリンピックの男子100メートルは誰が勝つかまるで予想がつかなかった。世界記録保持者ウサイン・ボルトをはじめ、力のある選手の多くが競技から引退していたからだ。予断を許さない激戦を制したのは、イタリアのマルセル・ジェイコブスである。

歴史を作ったマルセル・ジェイコブス

その勝利はイタリア陸上界にとっても歴史的な勝利だった。ジェイコブスはイタリア人として初めて100メートルの決勝進出を果たし、イタリア人として初めて100メートルの金メダルを獲得した男になったのだ。ジェイコブスは9.80秒でゴールし、イタリア記録とヨーロッパ記録を更新した。ちなみにパリオリンピックでは、ジェイコブスは決勝を9.85秒で走り、5位に入賞している。

 

シモーネ・バイルズ:棄権からの銅メダル

米体操界のスター、シモーネ・バイルズ。個人種目で決勝進出を決めていたが、団体決勝で跳馬の演技を終えたあと、心の不調を理由に棄権という決断を下した。団体戦だけでなく、個人総合、跳馬、段違い平行棒、床運動の各決勝を棄権したのである。しかしその後、バイルズにとって当大会最後の舞台であった平均台決勝には出場、銅メダルに輝いた。

心の不調と「ツイスティーズ」

NPR(米国公共ラジオ放送)によると、シモーネ・バイルズは「ツイスティーズ」という状態に悩まされていたという。これは空中で平衡感覚・方向感覚を失ってしまう状態を言い、着地の失敗を招きうる。バイルズの場合、「ツイスティーズ」は心の不調と関連があったのだ。

エマ・マキーオンの7つのメダル

旧ソ連の体操選手マリア・ゴロホフスカヤは、1952年ヘルシンキオリンピックで7つのメダルを獲得した。これは「1つの五輪大会で女子選手が獲得した最多メダル数」として、誰かに破られることもタイになることもなかった記録である。しかし、東京オリンピックでその記録に並ぶものが現れた。競泳のエマ・マキーオン(オーストラリア)である。

金メダル4つ、銅メダル3つ

エマ・マキーオンは100m自由形と50m自由形、400mフリーリレーと400mメドレーリレーであわせて4つの金メダルを獲得し、100mバタフライ、800mフリーリレー、男女混合メドレーリレーの3種目で銅メダルを獲得したのだ。

Sports Unlimited News をフォローして世界のスポーツをいつも手元に

 

ほかのおすすめ