2023年のスポーツ界を揺るがした出来事

2023年を記念する出来事
NFLトム・ブレイディの引退
ローラ・エネバーの波乗り
NBAのレブロン・ジェームズ
カンザスシティ・チーフスの勝利
2023年女子ワールドカップ
クリケットW杯のインド敗退
マックス・フェルスタッペンの活躍
マンチェスター・シティFCが3冠達成
アダム・ジョンソン選手、氷上の死
テイラー・スウィフトとNFL
南アフリカ、ラグビーW杯を制す
オランダの自転車チーム「ユンボ・ヴィスマ」
ミーガン・ラピノーの引退
NBA選手ジャ・モラントの素行
オーストラリア・ラグビー界の出来事
インテル・マイアミのリオネル・メッシ
自転車選手、マチュー・ファンデルプール
大谷翔平、ドジャースと契約
ノバク・ジョコビッチ
2023年を記念する出来事

2023年のスポーツ界はショッキングな瞬間や心温まる瞬間、喜びが湧くような、あるいは呆れかえるような瞬間に溢れていた。後年まで語りづかれるであろう、そんな出来事を振り返ってみよう。

NFLトム・ブレイディの引退

今年2月1日、トム・ブレイディ選手が現役引退を表明した。NFLで計23シーズンを過ごしたブレイディは、20シーズンをニューイングランド・ペイトリオッツでプレーし、6度のスーパーボウル制覇に貢献した。最後の3シーズンはタンパ・バッカニアーズでプレーし、2020年に7度目となるスーパーボウル制覇を経験した。個人としては、スーパーボウルMVPに5回、NFLのMVPに3回選ばれている。彼の代わりとなる選手は今後、現れることはないだろう。

ローラ・エネバーの波乗り

オーストラリアのサーファー、ローラ・エネバー(31歳)はパドルイン(自分の手でこぐこと)で世界最大の波に乗った。2023年1月22日、オアフ島のノースショアで高さ13.3メートルの波に乗り、ギネス世界記録を更新したのだ。

NBAのレブロン・ジェームズ

2023年はNBA史上最高の選手が誕生した。ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズは2月のオクラホマシティ・サンダー戦で38得点をあげ、カリーム・アブドゥル=ジャバーのNBA記録、通算得点38,387を上回った。この試合が終わってレブロン・ジェームズの通算得点は38,390となり、前人未到の4万点へと向けてその勢いは止まらなそうだ。

カンザスシティ・チーフスの勝利

2月に行われた第57回スーパーボウル、カンザスシティ・チーフスとフィラデルフィア・イーグルスの頂上決戦はまれにみる名勝負となった。チーフスのパトリック・マホームズ選手とイーグルスのジェイレン・ハーツ選手はどちらも最高のクォーターバックで、チームの実力は拮抗していたが、最終スコア38対35の僅差を制したのはチーフスだった。

2023年女子ワールドカップ

スペイン女子代表はイングランド代表を破り、同国初となる女子ワールドカップ優勝を果たした。前半29分に得点を挙げたのはDFのオルガ・カルモナ、結局この1点が決勝点となった。ただし、その輝かしい勝利をたたえる表彰式でスペインサッカー連盟のルイス・ルビアレス会長がキャプテンのジェニファー・エルモソの唇に同意なくキスをし、手放しで喜べない結末となってしまった。

クリケットW杯のインド敗退

クリケット・ワールドカップの決勝戦に臨むにあたり、インド代表には一点の瑕疵も見当たらないようだった。ロヒット・シャルマ、ヴィラット・コーリをはじめ、クリケット界のスター選手を擁するインド代表の実力は折り紙つきであり、仮にオーストラリア代表に手こずることがあったとしても、その絶対的優位までは揺るがないように思えた。ところが、インド代表は崩れにくずれ、オーストラリア代表の堅実なプレーの前に屈した。

マックス・フェルスタッペンの活躍

今シーズン、マックス・フェルスタッペンが驚異的な活躍を見せた。ベルギー出身のF1ドライバー、マックス・フェルスタッペンは2023年のF1世界選手権であらゆる新記録を樹立した。ポールポジションからの最多勝利数(12勝)、チャンピオンシップリーダーとしての最多連続レース(39戦)、連続最多ポイント(1,004ポイント)など、圧倒的な力を示して記録を書き換えた。22レースで19勝を収め、21回表彰台に上った。

マンチェスター・シティFCが3冠達成

イングランドのサッカー史において、一つのクラブがプレミアリーグ、FAカップ、チャンピオンズリーグの3冠を達成するのは2度目のことである。アーセナルFCの粘り強い抵抗にあったものの、シーズンを通してシティは優勢で、最後には歴史的な3冠を達成することになった。

アダム・ジョンソン選手、氷上の死

2023年のスポーツ界における悲劇の一つに、元NHL選手のアダム・ジョンソン選手(29歳)の死がある。イギリスのエリート・アイスホッケー・リーグに所属するジョンソン選手は、試合中に相手選手のスケート靴のブレードが首を直撃し、その傷により死亡したのだ。過失致死の容疑でマット・ペットグレイブ選手が逮捕、起訴されている。

テイラー・スウィフトとNFL

2023年はテイラー・スウィフトが八面六臂の活躍をした年だった。スウィフトとカンザスシティ・チーフスのスター選手、トラビス・ケルシーとのロマンスが報じられると、クラブもNFLもファンが急増。スウィフトが試合会場に姿を現すたびにチーフスの公式インスタグラムのフォロワーが平均1万8,383人増え、NFLのフォロワーは平均1万2,839人増えたとスペインのスポーツ紙『マルカ』は報じている。金融情報サイト「WarketWatch」によると、テイラー・スウィフトは1億2,200万ドル以上に相当する広告効果をNFLにもたらしたという。

南アフリカ、ラグビーW杯を制す

2023年、スプリングボクスことラグビー南アフリカ共和国代表は、最大のライバルであるニュージーランド代表と決勝で対峙、わずか一点差で相手を下し、ラグビーW杯をふたたび制覇した。1995年、2007年、そして2019年の優勝に続いて4度目の栄冠である。

オランダの自転車チーム「ユンボ・ヴィスマ」

かつていかなる自転車チームも同じ年の3つのグランツールすべてで勝利を収めるという偉業を成し遂げたことはなかった。そう、2023年にユンボ・ヴィスマが成し遂げるまでは。ジロ・デ・イタリアでは同チームのプリモシュ・ログリッチ、ツール・ド・フランスではヨナス・ヴィンゲゴー、ブエルタ・ア・エスパーニャではセップ・クスが総合優勝を果たしたのである。

ミーガン・ラピノーの引退

アメリカ女子サッカー界のレジェンド、ミーガン・ラピノーはシーズンいっぱいでの引退を表明した。ラピノーは選手における男女同一賃金を実現するために運動し、また、個人的には同性愛者であることを公言、アメリカ代表としてはワールドカップを2度制覇した。今年のワールドカップでアメリカ代表はスウェーデンを相手にPK戦の末に敗退を喫したのだが、ラピノーもPKに失敗し、本人にとってもファンにとっても残念な幕引きとなった。

NBA選手ジャ・モラントの素行

ジャ・モラントはNBAを代表する選手だが、2023年にインスタグラムのライブ中に2度にわたって銃をちらつかせ、キャリアに影を落としてしまった。更生プログラムを行うことを条件に、リーグは彼に25試合の出場停止処分を下した。来シーズン、コートの外でのモラントの素行は是正されるのだろうか。

オーストラリア・ラグビー界の出来事

10月1日はブリスベン・ブロンコス(オーストラリアのラグビーチーム)のファンにとって暗黒の1日となった。彼らが目にしたのは、ネイサン・クリアリーと彼が率いるペンリス・パンサーズが試合終了間際にギアを入れ替え、歴史的な逆転勝利を収める様子だった。パンサーズにとっては3年連続のグランドファイナル優勝で、ラグビーリーグの歴史に新たな記録を残した。

インテル・マイアミのリオネル・メッシ

2023年、リオネル・メッシは自身のサッカーキャリアで初めてヨーロッパを飛び出した。パリ・サンジェルマンに別れを告げ、インテル・マイアミと巨額の契約を結んだのである。メッシの実力はアメリカでも遺憾無く発揮され、チームは初タイトルを獲得した。

自転車選手、マチュー・ファンデルプール

自転車界のレジェンド、マチュー・ファンデルプール。グラスゴーで開催されたUCI世界選手権大会における彼の勝利はすさまじかった。コーナーで落車に見舞われたが、最後はヒジとヒザに血を滲ませながらフィニッシュした。

大谷翔平、ドジャースと契約

投打をこなす二刀流として知られる大谷翔平選手は、ロサンゼルス・ドジャースと10年間で7億ドルという超大型契約を締結。ただ、大谷が1年あたり受け取るのは200万ドルだけで、10年の契約満了後に残りの6億8,000万ドルが支払われることに決まった。

ノバク・ジョコビッチ

2023年はノバク・ジョコビッチがテニス界の頂点を極めた一年だった。全仏オープンの優勝でジョコビッチはラファエル・ナダルの記録を上回り、歴代最多23回目の四大大会優勝を果たした。さらに全米オープンでも優勝、グランドスラムの優勝数を24に伸ばす。世界ランキング1位のジョコビッチは現在36歳、来年の活躍にも期待がかかる。

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