2024年パリオリンピック:いよいよ聖火リレーがスタート!
4月16日に2024年パリオリンピックの聖火がギリシャのオリンピアで正式に採火された。各地を通過しながらパリを目指す、長い旅の始まりである。
平和の象徴であるオリーブの枝を持って最初の走者を務めたのは、2021年東京五輪ローイング金メダリストのステファノス・ドゥスコスだった。その後、20年前にアテネオリンピックの競泳で金メダルを獲得したロール・マナドゥに聖火が引き継がれた。
パリオリンピックの開始日である7月26日までに、聖火は11,000人以上の聖火ランナーとともに数百の都市を通過する予定だ。その道のりを見ていこう。
オリンピックの聖火は古代の伝統に則って採火されている。ギリシャのオリンピアの聖域で行われる儀式によって、太陽光から火をつけているのである。
その後聖火は首都アテネに到着し、3本マストの帆船ベレン号で出航。5月8日にフランス・マルセイユに到着予定である。
プロヴァンスに到着した聖火は、トゥーロン、アルル、モンペリエ、そしてバスティアを通過することになっている。コルシカ島に到着後、ペルピニャンに飛び、その後ポーを経由してトゥールーズに向かい、ボルドーを目指す予定である。
その後、ポワティエとシャトールーを経て、アンジェ、カーン、モン・サン=ミッシェルへ到着する予定だ。レンヌとレ・サーブル=ドロンヌを経由しながらブルターニュとシャラントマリティームを横断し、6月7日にブレストに到着し、オーシャンリレーのスタート地点に向かう行程となっている。
オーシャンリレーでは、フランス領ギアナ、レユニオン、フランス領ポリネシア、グアドループ、そして最後にマルティニークを含むフランスの海外領土に聖火を運ぶ。そして、6月18日には南仏ニースに聖火が戻ってくる予定だ。
ニースへの到着後は、アヴィニョン、ヴィシー、シャモニー方面へ聖火は向かう。そしてブザンソン、次にストラスブールに至り、その後ヴェルダン、ルートの最北端に位置するリールに到達し、最後にオルレアン、ディジョン、またはトロワを経由してパリまで南下する予定だ。
400以上の町を越え、1万1,000人が運ぶ聖火リレーは7月26日に終了予定である。
5月8日にフランスに上陸してからは、開催式が行われる7月26日までの間、24人のメンバーからなる69のチームリレーが聖火を運ぶ重要な役割を担う。フランス国内の聖火リレーには、著名人を含む合計3,000人が参加予定だ。
チームリレーは、夏季大会プログラムに含まれる34競技のオリンピック・パラリンピック連盟と、タヒチ・サーフィン連盟によって行われる。各連盟の競技をアピールする機会となっているのだ。
チームリレーのキャプテンには、フランスのスポーツ界で著名な人物も多数選出された。最終的には69人のチームキャプテンが指名されている。
フランスの自転車選手ギヨーム・マルタンもその一人だ。パリオリンピック公式サイトにあるプレスリリースの中で、彼は次のように述べた。「フランス自転車競技連盟のチームリレーのキャプテンを務めることは誇りです。ローレンス・ルブーシェとともにマンシュ県を代表し、多くの競技者やボランティアと一緒に、スポーツマンシップと自転車競技を称えることが出来るのを嬉しく思います。スポーツと自転車競技をめぐる喜びと交流の瞬間にしましょう」
グアドループでは、フェンシングのオリンピック金メダリストでフランスのスポーツ大臣も務めたローラ・フレッセルが連盟を代表し、「スポーツを通して若者と共に成長し続けましょう」と語った。
7月19日のヴァル・ドワーズでは、水泳選手のカミーユ・ラクールがチームリレーのキャプテンを務める。「聖火を運ぶことは、寛容さの重要性を示す機会だと思います。敬意と優しさをもって、共に自分自身を超える可能性を持つこと。聖火を運ぶことは、希望を持ち、分かち合い、受け入れることなんです。また、愛を持ち続けることでもあります。そして、私にとっては計り知れない名誉です」
パラリンピックの聖火リレーは8月25日にアンティーブからスタートする。3日間続き、シャンブリー、ヴィシー、フォンテーヌブロー、ル・プレ=サン=ジェルヴェ、そして最後にパリを通過する予定である。
パラリンピック聖火リレーには、6つのチームリレーが組み込まれている。開催まで100日を切ったパリオリンピックからますます目が離せない。