パナソニックの五輪スポンサー契約が終了、2028年オリンピックはに立ち込める暗雲
パナソニックは2024年末で国際オリンピック委員会(IOC)との契約を満了することを決めた。その後は契約を延長せず、次回オリンピックからは大会スポンサーを降りることになった。
パナソニックは、IOCのトップスポンサー15社のうちの1社だ。パナソニックのスポンサーシップの金額は公表されていないが、4年ごとに20億ドル以上の支払いを行っているとされている。
パナソニックは37年間にもわたるパートナーシップの終了を決断。同社は最も契約期間が長い、オリンピックのスポンサー企業だった。
契約解除はIOCとパナソニック双方の合意に基づくもので、背景にあるのはパナソニックの経営方針の変化とされている。
英紙『デイリーメール』によると、IOCのトーマス・バッハ会長は「パナソニックはワールドワイド・オリンピック・パートナー・プログラムの創設メンバーであり、オリンピックの主催者や、各国のオリンピック委員会、そして世界中のアスリートたちをサポートしてきた」と語った。
2028年のロサンゼルスオリンピックからは、パナソニックの技術的協力や支援を受けることが難しくなる。これは、過去40年間を通じて初めての事態となる。
これまでのオリンピックでは、大会の放送や式典に欠かせない業務用プロジェクターやカメラなどの重要な機器をパナソニックが提供してきた。
パリオリンピックでは、初めて競技に採用されたブレイクダンスで同社のDJターンテーブルが使用されるなど、パナソニックが行ってきた技術的貢献は計り知れない。
ロサンゼルスオリンピックでパナソニックが不在となることで、財政面だけでなく技術面でも大きな損失となることは間違いない。このため、IOCはパナソニックの代わりとなる企業を見つけなければならないだろう。
英紙『インディペンデント』によると、現在のIOCの主要スポンサーには、Airbnb、アリババ、ブリヂストン、コカコーラ、デロイト、インテル、P&G、サムスン、トヨタ、VISAなどの大手企業が名を連ねている。
近年のオリンピックでは、開会式や競技をサポートするために最新のテクノロジーが不可欠である。ロサンゼルス大会までに、パナソニックに比肩するような革新的な技術力と安定した経済力を持つスポンサー企業を見つけることが、IOCの急務になっている。
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