NBAプレシーズンマッチで活躍する河村勇輝選手、「ノールックパス」に海外ファンも熱狂
米プロバスケットボールNBAのプレシーズンマッチで、河村勇輝選手が大きな注目を集めている。これまでの5試合すべてに出場し、10月14日のペイサーズ戦では25分21秒のプレーで2ケタの10得点、両チーム最多の7アシストを記録。18日のヒート戦では途中出場で2アシストを決めた。
『デイリースポーツ』紙によれば、NBAの公式Xは河村選手のアシストを次々と取り上げ「ノールックで完璧に配置」と大絶賛。また、米国ファンのSNSでは「プレシーズンで旋風を巻き起こしているのは身長172センチのユウキ・カワムラ」などのコメントが寄せられ、全米で話題沸騰中だという。
特にファンたちを熱狂させているのがノールックパスだ。『東京スポーツ』紙によれば、河村選手のノールックパスはインスタグラムで1時間に4万9,000件を超える『いいね』を獲得し、Xでは2時間で50万回以上も再生された。ファン達の間で『ユキ・マジック』と呼ばれいるという。
そんな超絶ノールックパスを可能にするのが河村選手の視野の広さだ。『月刊バスケットボール』誌によれば、日常生活でも視野が広すぎて「車など動くものが視野の端に入ってきて、酔いやすいんです」と明かしているという。
また、いつも周りを見て、人の位置を把握するようにしているため、視界の外の動きも大体イメージできるという。これは頭で考えてのことではなく、小さい頃からガードをやっているうちに身に付いた感覚だと語っている。
画像:Kyodo / Kyodo News Images
河村選手の強みは視野の広さだけではない。日本バスケットボール協会のサイトによれば、最大の武器はスピードのあるオフェンスとアグレッシプなディフェンス。幼少の頃から小柄な体格をスピードとテクニックで補っていたという。
河村選手はNBAグリズリーズに「エグジビット10契約」で加入した。トレーニングキャンプから参加し、10月22日に開幕するNBA2024-25シーズンでの本契約を目指す。
河村選手が所属していた横浜ビー・コルセアーズのサイトによれば、「エグジビット10契約」は最低年俸・無保証契約ではあるが、NBAドラフト外の若手選手がNBAでキャリアをスタートさせる足掛かりとなる制度だという。
北村選手が加入したメンフィス・グリズリーズは、テネシー州メンフィスに本拠地を置くNBAのチームで、日本人として2人目のNBA選手となった渡邊雄太選手が所属していたチームだ。
「日テレNEWS」によれば、河村選手はコート外の振る舞いも高く評価されており、猛勉強した英語で現地選手と積極的にコミュニケーションをとり、現地メディアのインタビューにも通訳なしで対応しているという。
画像:Instagram, @kawamurayuki_8
初試合後のインタビューで河村選手は「明日どうなるかわからない、1日1日が勝負」とコメントしていたが、河村選手のノールックパスがNBAの観客を大熱狂させる日を多くの人が待ち望んでいる。