米バスケ界の反逆児:デニス・ロッドマンの成功と暴れっぷり
デニス・ロッドマンは、80年代後半から90年代にかけて活躍した元プロバスケットボール選手。デトロイト・ピストンズやシカゴ・ブルズなどで並外れたディフェンス能力を発揮した。
ロッドマンはコート外での問題行動、派手な私生活などで知られ、NBAのバッド・ボーイズと呼ばれていた。
コート外で数々の問題行為を繰り返していたロッドマンだが、コート内では目覚ましい活躍を繰り広げ、2つのチームで5度のNBA優勝を手にした。
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とはいえロッドマンは、コート上でも決して品行方正だった訳ではない。プライベートと同じくとんでもないことをしては周囲のスター選手たちを困惑させたり、常軌を逸した行動をとったりした。
それでもロッドマンは、NBA最優秀守備選手賞を2回受賞し、1992年から1998年まで7年連続でリバウンド王に輝いている。
今回はNBAの問題児デニス・ロッドマンのコート上での悪行を紹介していこう。
1997年、シカゴ・ブルズでプレーしていたロッドマンは、リバウンドで負けた後、ゴール下にいたカメラマンの局部を蹴り上げた。
写真:YouTube @Jordan-era NBA-history podcast - In all Airness
ロッドマンはこの行為により11試合の出場停止処分を受け、それにより100万ドルを超える損失を出した。
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1996年、ニュージャージー・ネッツとの試合で 2つのテクニカルファウルを受けたロッドマンは退場となる。その際に不満を爆発させ、審判に頭突きをくらわせた。
コートを出る際にはドリンクが並べられたテーブルをひっくり返し、6試合の出場停止処分と2万ドルの罰金に科せられた。
デニス・ロッドマンはトラッシュトークの帝王でもあった。トラッシュトークとは、NBA名物の相手選手の心理面を揺さぶるためのからかいや挑発だ。モーニングのフリースローを失敗させようと、ロッドマンはトラッシュトークを連発した。
筋肉隆々のモーニングをガードするとき、ロッドマンは身体を執拗にあて続けトラッシュトークを連発した。マッチアップの最中、モーニングはロッドマンを『病気』、『クレイジー』と呼び続けたほどだ。
正気の人間なら身長2.16mの巨漢シャキール・オニールに喧嘩をふっかけることはしないだろう。しかし90年代後半のシカゴ・ブルズとロサンゼルス・レイカーズの試合で、ロッドマンはまさにそれをやってのけた。
ロッドマンがブルズのボールを奪い、戦術的タイムアウトを取ることになった。しかし、オニールのチームメイトがロッドマンからボールをもぎ取ろうとし、身体を反転させたロッドマンはオニールに向かっていこうとした。幸運なことにチームメイトのマイケル・ジョーダンとスコッティ・ピッペンが間一髪のところでロッドマンをコートから引きあげさせた。
1998年のNBAファイナルで最もエキサイトしたシーンのひとつが、ロッドマンとカール・マローンの激しすぎるマッチアップだ。ユタ・ジャズのマローンがコートを突進するのをロッドマンは何度も邪魔し、2人はもつれあった。
このマッチアップの興味深い点は、後に殿堂入りするほどの名選手2人が、ファイナルの翌月にプロレスの試合で対戦する契約を結んでいたことだ。ロッドマンは1998年のNBAファイナルと同様、プロレスの試合でも勝利した。